1. トップ
  2. レシピ
  3. 【ようこそ!俺酒場】「合わせる酒は選ばない!」カリッカリ食感がたまらない牡蠣缶ガレット

【ようこそ!俺酒場】「合わせる酒は選ばない!」カリッカリ食感がたまらない牡蠣缶ガレット

  • 2025.10.14

連載のトップバッターは、ポルトガル料理店「クリスチアノ」をはじめ5店舗の飲食店を運営するほか、食の業界で縦横無尽に活躍する、佐藤幸二さん。4品目は、佐藤さんが絶賛する牡蠣の缶詰を使ったつまみです。

【ようこそ!俺酒場】「合わせる酒は選ばない!」カリッカリ食感がたまらない牡蠣缶ガレット

■サワークリームの酸味が名バイプレイヤー!

ポルトガル料理やもんじゃ焼き、カレーなどさまざまなジャンルの飲食店を都内で運営する佐藤幸二さん。独立前にはイタリアンレストランで働いていた。そこで毎日のように焼いていたのがじゃがいものガレットだ。

「店では、せん切りじゃがいもの間にヒラメのフィレを挟んだ『ヒラメのガレット』を提供していて。それを焼くのが僕の役目でした。じゃがいもには癖がないから、ヒラメだけでなく、肉だって野菜だって、何でも合うよね」

じゃがいもはどんな食材も受け止める懐の深さがある、と佐藤さん。缶詰も合わないわけがない。
悩んだ末、木の屋石巻水産謹製「牡蠣の燻製油漬け」でつくることに。
「ここの缶詰は何を食べても旨い!素材もいいし、調味液の配合も素晴らしいんです」

牡蠣の燻製油漬け
牡蠣の燻製油漬け

生地となるじゃがいもだが、ガレットに向くのは男爵やきたあかりなどでんぷんが多めの品種。でんぷんが糊のような働きをして、焼いたときにガレット全体がまとまりやすいからだ。じゃがいもに片栗粉をまぶしてから焼けば、さらに固まりやすくなる。

調理のポイントは、じゃがいもを焼き始めたらむやみにいじらず、弱火でじわじわ火を入れて焼き固めることと、フライパンに蓋をして蒸し焼き状態にし、中までしっかり火を通すこと。

牡蠣の燻製缶以外にも、
「コンビーフ缶×コンテ(チーズ)や、オイルサーディン缶×オニオンも、ぼくの好きな組み合わせ」と佐藤さん。家にある缶詰で新たなガレットを生み出すのも一興だ。

バターをたっぷり吸いこんだじゃがいもは、カリッカリの焼き目がたまらないおいしさ。ザクッと齧れば今度は、牡蠣の旨味や春菊のほろ苦さ、青々しい香りが代わるがわる現れて、舌を大いに楽しませてくれる。「サワークリームの酸味は、じゃがいも、牡蠣、春菊の個性を引き立てるバイプレイヤー」と佐藤さんは太鼓判を押す。

して、佐藤さん。お酒は何を合わせましょう?
「ビール、ハイボール、レモンサワー。何だっていいんじゃないかな(笑)。ワインならきりっとした酸が心地いいシャルドネだね」

食材も酒も種類を問わずがっちり受け止める、じゃがいもの偉大さよ。

いやあ、佐藤さん、さすがです!

牡蠣缶ガレット
牡蠣缶ガレット

◇材料 (1枚分)

牡蠣の燻製オイル缶:1缶(固形量60g)
じゃがいも:250g
春菊:1枝(15g)
塩:小さじ1/4
片栗粉:小さじ1
シュレッドチーズ:30g
バター:30g(食塩不使用)
サワークリーム:30g


(1)じゃがいもをせん切りにする
じゃがいもは皮をむいてスライサーで太めのせん切りにする。ボウルに入れて塩をふり、よくもんで余分な水気をしっかり搾り出す。

じゃがいもをせん切りにする
じゃがいもをせん切りにする
じゃがいもをせん切りにする
じゃがいもをせん切りにする

(2)じゃがいもと片栗粉、チーズを和える
1のじゃがいもに片栗粉をふり、ムラなく和える。シュレッドチーズも加え、ざっと混ぜる。

じゃがいもと片栗粉、チーズを和える
じゃがいもと片栗粉、チーズを和える

(3)牡蠣と春菊を和える
牡蠣の燻製はざるに入れてオイルをきり、粒が大きければ食べやすい大きさにほぐす。春菊は幅1cmに切り、牡蠣と和える。

牡蠣と春菊を和える
牡蠣と春菊を和える

(4)ガレットを焼く
直径22~24cmのフライパンにバターを入れ、弱火にかける。バターが溶けてきたら2のじゃがいもの半量を丸く平らに広げる。その上に3の牡蠣と春菊をのせ、残りのじゃがいもをかぶせる。火加減を弱めの中火にし、フライ返しでギュウギュウ押さえて形を整える。蓋をして5分ほど焼く。

ガレットを焼く
ガレットを焼く
ガレットを焼く
ガレットを焼く

(5)仕上げ
ガレットに焼き色がついたら、ひっくり返してさらに5分ほど焼き、フライパンに残ったバターをキッチンペーパーで拭く。ガレットを器に盛り、サワークリームをのせる。

仕上げ
仕上げ

――教える人

「佐藤幸二 ポルトガル料理店「クリスチアノ」代表」

1974年埼玉県生まれ。国内外のレストランを経て独立。ポルトガル料理店「クリスチアノ」をはじめ、「お惣菜と煎餅もんじゃさとう」「ポークビンダルー食べる副大統領」など5店舗の飲食店や、缶詰やレトルト食品などを販売するECサイト「さとう商店」を運営。趣味は家族でキャンプすること。晩酌酒はジムビームのハイボール、または黒霧島ロックの二択!



◇店舗情報

「クリスチアノ」
【住所】東京都渋谷区富ケ谷1-51-10 1階
【電話番号】03-5790-0909
【営業時間】17:00~22:00(L.O.) 土日祝は12:00~14:00 (L.O.)も営業
【定休日】無休
【アクセス】東京メトロ「代々木公園駅」1番出口より1分


文:佐々木香織 撮影:伊藤菜々子

元記事で読む
の記事をもっとみる