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定年後の『退職金』での“住み替え”…お金のプロが教える“後悔しないためのポイント”とは?

  • 2025.10.27
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

定年を迎えて長年の努力に区切りがつくと、まとまった退職金が手元に入る方も多いでしょう。しかし、安心して老後生活を送るためにも、退職金をどのように使うのかは重要なポイントです。つい「良さそう」と感じる投資や商品を衝動買いしてしまい、結果的に損をしたり後悔したりするケースも少なくありません。

この記事では、お金のプロが視点を交えて「定年後の退職金で買ってはいけないもの」について具体的に解説します。

退職金での購入がNGなものとは

定年を迎えた後、まとまった退職金をどう使うかは大きなテーマです。退職金という大きな資金が手元に入ると、住宅ローンを一括返済したり、住み替え用の 老後の住まいのためにと家をの購入したりするを検討する方も多いでしょう。自分の老後の安心を買う意味でも魅力的に映りますが、お金のプロの視点から見ると、退職金での住み替えは、慎重に判断することをおすすめします。「家を買うこと」が必ずしも賢明とは言い切れません。
実際に家を購入するときには複数のリスクや懸念点が伴います。

不動産は現金と違って、すぐに換金できません。急にまとまったお金が必要になっても、住宅を売却するには時間がかかり、希望する価格で売れる保証もありません。特に地方や需要の少ない地域の物件は買い手が見つかりにくく、売却に数ヶ月から数年かかることもあります。

新しい地域に住み替える場合、慣れ親しんだ人間関係や生活環境から離れることになります。新しい環境への適応できず、孤独感やストレスを感じてしまうと、日常生活の満足度・幸福度も失われてしまいます。
まず「買った後のランニングコスト」です。固定資産税、修繕費、管理費(マンションの場合)などが継続的にかかり、場合によっては予想以上の支出になることもあります。

また、立地条件や資産価値の変動も無視できません。市街地から離れた場所で安く購入しても、将来的に売却しにくかったり、生活の利便性が悪ければ健康面や外出の機会に影響する恐れがあります。さらに、もし体調を崩し介護施設や病院の近くに移り住む必要が出てきた場合、住み替えの対応をしなければならないこともあります。

こうした理由から、退職金の使いみちとして「家」を選ぶ際は、単純に「買えば安心」という考えだけで判断するのは危険です。でなく、長期的な売却が必要になったときの資金計画や生活環境の変化など、やお金の使い方さまざまなリスクを冷静に考える必要があるといえそうです。

後悔しないためのヒント:退職金の使い方を見直す

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

 

退職金を「住み替え資金」に充てるのが良いかどうかは、個人の生活スタイルや健康状態、資産状況などによって違いが出てきます。お金のプロの意見としては、まず退職金は「老後資金の予備」として、一定額を手元に残すのが無難、と考えています。

仮に住み替えるとしても、「ローンを組まずに購入できるか」「手元に十分な現金を残せるか」「将来的な修繕費や税金が準備できているか」「いざというときに売却や賃貸に出せそうか」「新しい環境へ適応できそうか」などを考えることが重要です。そして、住まいにこだわりすぎない選択肢として、賃貸への切り替えやサービス付き高齢者向け住宅の利用といった柔軟な住まいの考え方も検討材料になります。

もちろん、住み替えによるメリットもあります。住み替えによって維持費の安い物件に移れば、固定資産税や修繕費などのランニングコストを削減できるでしょう。また、広すぎる家から適切なサイズの住宅に移ることで、掃除や管理の負担も軽減されます。

さらに、利便性の高い場所や自然環境の良い地域を選べば、日々の買い物が楽になったり、趣味を楽しめる環境が整うかもしれません。

老後生活を控えて、退職金を活用して住み替えをする際には、メリットやリスクなどをバランスよく検討しましょう。退職金は老後生活を支える貴重なお金である以上、安易に高額な買い物をすべきではありません。

安心と快適、どちらも叶える資産形成のすすめ

この記事でご紹介したように、退職金を使った「家の住み替え購入」はその人の状況次第でメリットにもデメリットにもなり得ます。重要なのは、退職金をどのように活用して老後の生活を支えるか全体像を描くことです。購入のメリット・デメリットを比較しつつ、固定費や資産の流動性など幅広い視点を持つことが望ましいでしょうす。

人生の新しいステージを迎えるにあたり、資産を無理なく自分らしくコントロールし、余裕ある毎日を過ごす選択肢を増やしていきましょう。


監修者:柴田 充輝

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,200記事以上の執筆実績あり。