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「評判どおり」「とんでもない演技力」新・朝ドラ“ヒロイン本格登場”直後に上がった絶賛の声 NHK『ばけばけ』

  • 2025.10.9

2025年9月29日(月)から放送がスタートしたNHK連続テレビ小説『ばけばけ』。小泉セツ&八雲(ラフカディオ・ハーン)夫妻がモデルの物語である本作は、明治の松江を舞台に、怪談を愛する夫婦の何気ない日常を描く朝ドラだ。第1週、10月3日(金)放送の第5話では、ヒロイン・松野トキが18歳に成長し、主演の髙石あかりが本格登場して視聴者の注目を集めた。

父・松野司之介(岡部たかし)が作った膨大な借金による貧乏生活を脱しようと、婿取りを決意し、お見合いに奮闘するトキだが、将来は八雲にあたるキャラクター、レフカダ・ヘブンと結婚することになる。オーディションで2892人の中から、本作のヒロインに抜擢された髙石は、朝ドラヒロインへの応募は3度目だったという。そして、ヘブンを演じるトミー・バストウは、1767人のオーディション応募者の中から、ヒロイン・トキの夫役に選ばれた。ヒロイン夫婦を演じる髙石とバストウは、どのような俳優なのか? 2人のこれまでの出演作や、それぞれの演技について深掘りしてみたい。

参考元:2025年度後期 連続テレビ小説「ばけばけ」ヒロインは髙石あかりさん! | NHK
参考元:『ばけばけ』ヒロインの夫・ヘブン役(モデル/小泉八雲)はトミー・バストウさん! | NHK

映画で高い評価を受けている髙石あかり

2002年生まれ、宮崎県出身の髙石は、2014年にavex主催のキッズコンテスト『キラットエンタメチャレンジコンテスト2014』で入賞し、芸能界入りを果たした。2019年から俳優活動を本格化した彼女は、2021年に映画『ベイビーわるきゅーれ』で主演を務めて話題に。本作は人気を呼び、映画の続編やTVドラマなどが作られてシリーズ化され、髙石がW主演の伊澤彩織と共に快演した女子高生殺し屋コンビは好評を博した。

当シリーズで髙石は、高校を卒業して社会人になるも、社会にうまく適合できない面がある杉本ちさとというキャラクターに扮した。ちさとは殺し屋として有能で、銃の扱いにも長けており、髙石は高度なアクションを披露。2023年には、『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』をはじめ、『わたしの幸せな結婚』『Single8』などでの演技が評価され、『第15回TAMA映画賞』にて最優秀新進女優賞を受賞した。

さらに、『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナルハッキングゲーム』『私にふさわしいホテル』『遺書、公開。』『夏の砂の上』などの映画に次々と出演。『ゴーストキラー』には単独主演し、ここでもハードなアクションに挑んでいる。

TVドラマ出演やアニメ作品の声優参加にも絶賛の声

TVドラマでも活躍してきた髙石は、NHKの夜ドラ『わたしの一番最悪なともだち』に出演し、蒔田彩珠が演じる主人公の幼なじみを好演した。蒔田とは『御上先生』でも共演しており、髙石は終盤にストーリーを大きく動かす千木良遥を熱演。視聴者に強い印象を残した。また、話題のNetflixで配信されているドラマ『グラスハート』でも活躍している。

劇場アニメ作品『きみの色』や『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』では声優業にも挑戦しており、美しい歌声も披露している髙石。両作とも、良い意味で本人の顔が頭をよぎらないくらい、声の演技が見事で、キャラクターに没頭して作品を楽しむことができた。

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『ばけばけ』第1週(C)NHK

さまざまなジャンルの作品で着実にキャリアを積んできた髙石が、朝ドラヒロインに抜擢されたことに大いに納得できるし、今後も『ばけばけ』でトキと共に成長していく姿を観続けられるのが非常に楽しみだ。SNSにも「表情豊かで見ていて楽しい」「演技力が作品を魅力的にしている」「評判どおり自然な演技」「とんでもない演技力」など、髙石を絶賛する声が続々と上がっている模様だ。

日本語が堪能な英国出身俳優トミー・バストウ

新聞記者として取材のために来日し、縁あって松江で英語を教えることになるヘブン。彼は、同僚の英語教師・錦織友一(吉沢亮)のサポートを受けながら、松江で暮らし始め、ひょんなことからトキと出会い、交流が始まる。そんなヘブンに扮するバストウは、モデルである八雲が左目を失明していることから、彼を演じるにあたって、左目が濁って見えるようなレンズを入れて役に挑んでいる。

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『ばけばけ』第1週(C)NHK

1991年生まれ、英国出身のバストウは、ミュージシャンとして活動しながら、俳優業を開始。2008年、『ジョージアの日記/ゆーうつでキラキラな毎日』でメジャー映画に初出演した彼は、その後『エクソシズム』『ネバー・バックダウン/自由への反乱』といった映画や、『THE CROSSING/未来からの漂流者』などのTVドラマに出演。

そして、2024年にTV界のアカデミー賞と呼ばれるエミー賞で、史上最多となる18部門を受賞した、真田広之主演の世界的大ヒットドラマ『SHOGUN 将軍』に出演し、メインキャラクターの1人であるマルティン・アルヴィト司祭を熱演したバストウ。日本語が堪能なポルトガル人司祭という役柄だが、バストウは日本にホームステイした経験があり、10年ほど日本語を学んでいるという。『SHOGUN 将軍』の撮影中も、オフの日は1日8時間も勉強していたという彼は、日本の映画や文化が好きだそうで、まさに『ばけばけ』のヘブン役にピッタリの俳優ではないだろうか。

「多幸感に溢れている」仲睦まじい夫婦のオープニング映像

『SHOGUN 将軍』でのバストウの演技で印象的だったのは、真田演じる吉井虎永(徳川家康にあたる役)に流暢な日本語で助言するアルヴィト司祭の姿だ。幼少期に日本に派遣されたアルヴィトは、熟練した通訳者であり、心優しき司祭。バストウは、そんなアルヴィトを秀逸に体現していて、激しい争いの描写も多い本作において、数少ない穏やかなキャラクターを好演している。SNSには「小泉八雲役に期待」といった『SHOGUN 将軍』のファンからのコメントも見られ、期待が高まっているのが伝わってくる。

また、『ばけばけ』のオープニングは、トキとヘブンの仲睦まじい様子が静止画で綴られているが、この先の2人の夫婦愛が描出されており、とてもほほ笑ましい。SNSにも「優しい音楽と夫婦の愛おしい笑顔が良い」「朝から多幸感」「癒やされる」といった投稿があり、2人を演じる髙石とバストウの相性の良さが感じられる。オープニングで描かれている夫婦像が観られる日が、今から待ち遠しい。


NHK連続テレビ小説『ばけばけ』毎週月曜〜土曜あさ8時放送
NHK オンデマンド(放送7日後より配信)・NHK ONEで見逃し配信中

ライター:清水久美子(Kumiko Shimizu)
海外ドラマ・映画・音楽について取材・執筆。日本のドラマ・韓国ドラマも守備範囲。朝ドラは長年見続けています。声優をリスペクトしており、吹替やアニメ作品もできる限りチェック。特撮出身俳優のその後を見守り、松坂桃李さんはデビュー時に取材して以来、応援し続けています。
X(旧Twitter):@KumikoShimizuWP

※記事の内容は執筆時点の情報に基づきます。