1. トップ
  2. 「いろんな意味でトラウマ」“一部内容の修正&放送休止”に追い込まれた異例アニメ…17年前、日本に走った衝撃とは?

「いろんな意味でトラウマ」“一部内容の修正&放送休止”に追い込まれた異例アニメ…17年前、日本に走った衝撃とは?

  • 2025.10.25

2008年1月より放送されたTVアニメ『シゴフミ』。本作は陰鬱としたエピソードが多く、過激描写の影響で一部修正が加えられたほか、放送休止にもなった。修正の理由について公式からは「昨今の社会情勢に配慮して」と発表があったが、当時の社会情勢とはいったいどのようなものだったのだろうか。

過激描写で“二度修正”された『シゴフミ』

undefined
※Google Geminiにて作成(イメージ)

2008年1月より放送されたTVアニメ『シゴフミ』は、現実世界で生きている人間に、死んだ人間からの手紙である“死後文(シゴフミ)”が届くことで始まる物語だ。本作は自らの存在理由や生きることの意味を伝えてくれる一方で、死にまつわる暗いエピソードが多い。

第1話では、高校生の町屋翔太と綾瀬明日奈のエピソードが描かれる。翔太は明日奈に恋心を抱いており、一見すると2人の恋愛物語のようだ。しかし、“シゴフミ”を届けに来た少女・フミカと喋る杖・カナカから、遺体となって発見された明日奈の父親を殺したのは彼女だと知る翔太。必死に否定する翔太だが、そんな彼に明日奈は衝撃の行動を起こすのだった。

『シゴフミ』は過激な描写の影響で、第3話“トモダチ”と第8話“ハジマリ”の内容が一部修正して放送された。第3話で描かれた問題のシーンは、一部が真っ黒につぶされて見えないようになっている。修正された理由について、公式からは「昨今の社会情勢に配慮して」と発表された。また、サンテレビでは第6話の放送が休止となった。

修正の原因となった17年前の社会情勢とは?

『シゴフミ』の第3話と第8話が一部修正された理由である「昨今の社会情勢に配慮して」という文言に、あなたはピンときただろうか。本作が放送された2008年頃には、少年少女による殺人事件が起こり、大きく取り上げられていた。2007年9月には、京都府京田辺市で16歳の少女が父親を斧で殺害する事件が起こる。また、2008年1月には、青森県八戸市で18歳の少年が母親と弟と妹を殺害する事件が。

家族を殺害した少年の部屋からは、『ひぐらしのなく頃に』と思われる漫画が押収され、事件と漫画の関連性が報道された。そして、事件の影響で『ひぐらしのなく頃に』『School Days』のアニメ放送が休止に追い込まれる事態にまで発展する。現実での殺人事件と、過激描写を含むアニメの関わりが疑われたのだ。そういった当時の背景により、『シゴフミ』も修正が加えられたと考えられる。

『シゴフミ』についてSNSでは「いろんな意味でトラウマになる」との声が。過激描写と当時の社会情勢によって、修正が入る事態になった本作。ただ、現在はアニメへの認識は大きく変わり、事件とアニメを結びつけることに対して違和感を覚える人も多いのではないだろうか。放送するタイミングが違えば、また違う形の『シゴフミ』が観られたのかもしれない。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari