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“公開3日で約62万人動員”を突破した『国民的アニメ』劇場版シリーズ…「さすがの配慮」公開前に行われた“異例の注意喚起”

  • 2026.3.16

現在公開中のシリーズ45作目にあたる『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』。本作は、43年前に公開された『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』のリメイク作品となる。公開前に異例の注意喚起が行われたことでも話題になった本作を、シリーズ初となる4DXで筆者が鑑賞した際、とある“気づいた点”があった。

※以下本文には作品内容が含まれます。

43年前の名作をリメイク

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※Google Geminiにて作成(イメージ)

2026年2月27日に公開されたシリーズ最新作『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』は、43年前の1983年に公開された『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』のリメイク作品だ。本作についてSNSでは「ずっと待ち望んでた」「ベスト3に入るくらい好きな作品」「絶対見たい」との声があがった。

夏休みにキャンプの行き先で意見が分かれたのび太(CV:大原めぐみ)たちは、ドラえもん(CV:水田わさび)の提案で海の真ん中でキャンプをすることになる。ひみつ道具の“水中バギー”と“テキオー灯”を使い、海底キャンプを楽しむ5人。しかし、沈没船や謎の青年・エル(CV:千葉翔也)と出会ったことで、大冒険が始まるのだった。

昨年『映画ドラえもん』シリーズは45周年を迎えており、2025年3月7日に公開された『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』は興行収入が46億1000万円という大ヒットを記録した。最新作にも期待が高まるなか、『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』は公開初日から3日間で観客動員数が約62万1000人興行収入が約7億8000万円を記録している。

通称・バギーちゃんと呼ばれる水中バギー(CV:広橋涼)の活躍が描かれる本作。バギーちゃんは水中を高速で走り、コンピューターが内蔵されているため会話もできる。はじめは人間の心がわからない様子を見せるが、のび太たちと冒険をともにするうちに、内面に変化が生まれていくのだ。

また、バギーちゃんとしずか(CV:かかずゆみ)の友情も見どころとなっている。しずかがバギーちゃんに思いやりを持って接することで、2人は人間とコンピューターという枠を超えて仲良くなっていく。その過程から感じるのは、胸がじんわりとあたたかくなるようなやさしさだ。ピンチの場面ではしずかの“ヒロイン力”が発揮されており、彼女の芯の強さが垣間見える瞬間も見逃せない。

地震の揺れは再現されず

『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』は、公開前に公式から注意喚起が行われた。海底火山の噴火や地震を描いたシーンについて注意を促す内容で、こういった災害にトラウマがある人に向けた配慮だろう。注意喚起についてSNSでは「素敵」「さすがの配慮」「とても大切」との声が。

本作は座席が動いたり、水しぶきが飛んできたりしてアトラクションのような映画体験ができるMX4D®・4DXでの上映もされている。シリーズ史上初となる4DXで鑑賞した筆者は、まずオープニング主題歌『夢をかなえてドラえもん』のリズムに合わせて「ズッ、ズッ、ズッ」と振動する座席に楽しくなってしまった。バギーちゃんが疾走するシーンでは、座席が大きく揺れ、迫力と臨場感がある。

そして、注意喚起されていた地震のシーンに突入した。地鳴りがし始め、あわてるのび太たち。「地震みたいに揺れるのか……!?」と筆者も思わず身構えたが、座席は地震の揺れではなく、急いで逃げようとするバギーちゃんの振動を拾っていた。地震の揺れこそ4DXで再現しやすそうだと思っていたため、意外に感じた。

4DXで地震の揺れを再現しなかったのは、観客の恐怖を過剰に煽らないためではないだろうか。映画の公開前に、噴火や地震のシーンについて注意喚起するほどだ。地震のように揺れなかったのは、注意喚起と同じく配慮のひとつのように思った。

緊張が走るシーンを描きながらも、リアルになり過ぎないハラハラ感がある本作は、きっと子どもと一緒に楽しめるだろう。旧作を見たことがある人も、しばらく『映画ドラえもん』シリーズから離れていた人も、劇場まで足を運んでみてはいかがだろうか。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari