『年金受給者』でも作れるクレジットカードがある？→元銀行員が教える“作り方”と“注意したいポイント”とは

年金受給者の方でも、クレジットカードを作ることは可能です。ただ、「年金だけの収入でクレジットカードの審査に通るの？」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。実は、最近では年金受給者を含むシニア世代向けに発行されているカードや、柔軟な審査基準を持つカードも増えています。

この記事では、元銀行員の視点から年金受給者でも作りやすいカードの特徴や作り方、さらに申し込み時に気をつけたいポイントをわかりやすく紹介していきます。

年金だけの収入でもクレジットカードは作れる？審査の実際と疑問に答えます

クレジットカードの審査で最も重要なポイントは「安定した収入の有無」と「クレジットヒストリー」です。年金は毎月支給されるため、安定収入と見なされるケースが多いです。ただし、カード会社によって基準は異なり、年金収入のみでは審査が厳しい場合もあります。特に、ゴールドカードや高額な限度額で申し込みをすると審査通過が難しくなることも。

また、審査の際に見られるポイントとしては、クレジットヒストリー（過去のクレジットカードの利用履歴、ローンの返済状況など）が重要です。年金受給者であっても、過去に返済の遅延がなく、信用情報が良好であれば審査に通る可能性は高まります。

年金受給者の場合は、安定収入よりもクレジットヒストリーが重視される傾向にあります。現役世代と違って年金受給者の返済減資は、貯蓄などのこれまでの資産の蓄積です。そのため返済実績や、信用情報機関に登録されている属性情報が申込内容と一致しているなど、過去の実績が重要といえるでしょう。

年金受給者向けのおすすめクレジットカード例と上手な申込方法や注意点

ここでは高齢者におすすめなクレジットカードや申し込みをする際の注意点を見ていきましょう。

年金受給者におすすめなクレジットカード
年金受給者の方におすすめのカードとしては、以下のような特徴を持つカードが挙げられます。

• 申込条件が柔軟なカード：例えば楽天カードやイオンカードなどは、収入面の条件が比較的緩やかで、パートや年金収入のみの方でも作りやすいと評判です。
  
  
• シニアを対象にしたカード：年金受給者におすすめなのが、シニアを対象としているカードです。イオンカードセレクト(G.Gマーク付き)は55歳以上、大人の休日倶楽部ジパングカードは65歳以上を対象としています。シニアをターゲットにしているカードであれば、年金受給者でも申し込みしやすいでしょう。

上手な申し込み方法
年金受給者がクレジットカードに申し込む際には、インターネットや店舗でカードの詳細情報を確認し、申込条件をよく読むことが重要。次に、年金収入証明書（年金振込通知書や年金証書）を用意しておくとスムーズです。申請時には収入を正確に記入し、必要書類を間違いなく提出しましょう。

年金受給者がクレジットカードに申し込む際の注意点
クレジットカードを作成する際の注意点は申し込み時の申告内容。例えば「職業」欄には「無職」「パート従業員」などと正直に書くことが大切です。嘘の申告をした場合、後にカード利用停止や契約解除となるリスクがあります。クレジットカードを利用する際には、無理のない利用範囲を守ること。キャッシング利用が多かったり、返済が遅れたりすると、信用情報に傷がつき、後の利用やローン申請に悪影響が出る可能性があります。

また、年金暮らしの方は定期的に家計の収支を確認し、返済計画を立てることが肝心です。クレジットカードは便利ですが、使い過ぎは禁物。フルで使わず、むしろキャッシュレスの便利さを活かして公共料金の支払いや日用品の購入などに限定するなど、計画的な利用が大切です。

安心してカードを持とう！

年金を受給していても、安定した収入と過去の信用情報があればクレジットカードを作ることは十分に可能です。特にシニア向けや申込条件の柔軟なカードを選び、正確な情報を提出することが合格への近道と言えます。

利用時には返済計画に沿い、無理のない範囲で使うことがトラブルを避けるポイント。カードの種類によっては年会費無料や、日常生活で使いやすいポイント制度が魅力のものもあるため、自分の生活スタイルに合った1枚を賢く選びましょう。

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監修者：ゆきひろ

信託銀行に勤務する傍ら、金融系の記事も執筆する兼業ライター。日々富裕層顧客に金融や不動産を活用したウェルスマネジメントや税務に関する提案を行っており、培った知識と経験を活かして情報発信を行っている。過去には大手カード会社でクレジットの審査業務経験もあり、金融全般の知識に明るい。FP1級、宅建士を保有。