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【MLB】復調ドジャース豪華ローテを影で支える25歳 “奪三振率”が魅力…シーハンの活躍がポストシーズンの鍵となるか?

  • 2025.9.15
ドジャース投手陣を支えるシーマン(C)ロイター
SPREAD : ドジャース投手陣を支えるシーマン(C)ロイター

14日(日本時間15日)のジャイアンツ戦に勝利し、地区優勝までのマジックを10としたドジャース。ウィル・スミス捕手のIL入りが発表されるなど、終盤にきても故障者に関する悩みがつきないチーム状況ではあるが、ここにきてようやく先発ローテが“完全体”に近づきつつある。
前半戦離脱していたブレイク・スネル投手、タイラー・グラスノー投手の両エース格の復帰、球数制限がありながら先発としての役割を果たし始めた大谷翔平投手、ベテランのクレイトン・カーショー投手の安定感、そして今や名実共にエースとなった山本由伸投手。5枚看板が機能することで、中継ぎ陣への負担が大きく軽減されることも予想されるのだ。

■狙って三振が奪えるシーハン

そんなチーム状況のもと、ポストシーズンのローテーションや投手起用がどうなるかが大きな問題となっている。「大谷翔平を抑えで起用すべき」といった論調もある中で、1つ課題となるのが「ロングリリーフ、第2先発をどうするか」だろう。
4人ローテーションと考えられるポストシーズンにおいて、数名が中盤以降に回ることも予想される。短期決戦ではブルペン待機するロング要員が試合の鍵を握ることもあるため、非常に大切な役割となってくるが、そこで注目したいのが“第六の男”エメット・シーハン投手だ。
2021年に全体192位指名でドジャース入り。2023年にメジャーデビューしたものの、昨年は5月トミー・ジョン手術を受け全休。今季6月にパドレス戦で復帰したのち、ここまで12登板(10先発)で59.2回を投げ、6勝3敗、防御率3.32、奪三振69、WHIP1.09という安定した成績を残している。彼の特筆すべき点は、狙って空振りがとれるというところ。今季のK%は28.6%とリーグ全体で見ても上位の数値。奪三振率も10.63%で、今季50回以上投げた投手の中でグラスナウに次ぐ12位の成績となっているのだ。

■スライダーは高評価も、課題は4シーム

中でも際立つのがスライダー。被打率.181に加え、Whiff% 43.4%、K% 40.2%と空振りがとれる決め球として機能しているのだ。また、BB%も7.9%と比較的四球が少なく不用意にランナーを出すことも少ないという意味では安定しているといえるだろう。一方で課題となるのが4シームの強打リスク。4シームを投げた際のHard Hit %が54.5%と高くなっており、被安打・長打に結びつきやすい傾向にあるため使い方がポイントとなってくる。Run Value/100においても-1と単体で見ると、効率が良くない球種というデータになっている。スライダー、チェンジアップといったブレイキングボールが大きな武器になっていることからも、4シームの使い方と配球の戦略でマイナスを補うことが必要となってくるだろう。

とはいえ、1点が重くのしかかってくるポストシーズンにおいて、狙って三振をとれる投手は非常に貴重となってくる。そういった意味でも、シーハンが第2先発やピギーバックを務められるのであれば、ドジャースにとっては大きな武器。“完全体”となりつつあるドジャースのローテーションを影で支える25歳の活躍にも注目だ。

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