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『金属アレルギー』の人は“あの食べ物”に注意して… 実は避けるべき“意外な食材”とは?【医師の監修】

  • 2025.9.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

金属アレルギーというと、アクセサリーや時計、スマホケースなどの直接肌に触れるものに気を使う方は多いですよね。でも実は、口から摂取する食べ物にも金属アレルギーを悪化させる意外な落とし穴があることをご存知でしょうか?特に身近な食材に隠れているため、知らぬ間に症状を引き起こしてしまうケースが増えています。今回はそんな「食べ物からの金属アレルギー反応」に焦点をあて、何に注意すべきか詳しく解説していきます。

金属アレルギーと食べ物の意外な関係~なぜチョコに注意が必要?~

金属アレルギーは主にニッケル、コバルト、クロムなどの金属に過敏に反応してしまう状態ですが、これらの金属は一部の食品にも微量含まれていることがあります。その中でも「チョコレート」は特に注意が必要です。カカオ豆は成長過程で土壌中のニッケルを吸収することがあり、そのためカカオ由来の製品に微量のニッケルが含まれていることがあるのです。

その結果、金属アレルギーのある人がチョコレートを食べたときに、口の周りや唇がかぶれたり、かゆみや湿疹が出ることがあります。

さらに、金属アレルギーの人は「口腔アレルギー症候群(OAS)」という、特定の食物の摂取で口や喉にかゆみや腫れを感じる症状が出る場合もあるため、食べ物選びには注意が必要です。

チョコ以外にも注意!金属アレルギーで避けたい意外な食材とは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、チョコレート以外でどんな食品に金属アレルギーのリスクが潜んでいるのでしょうか?実は「ナッツ類」や「海藻類」、「レバー」なども注意が必要な食材です。これらはニッケルを比較的多く含むことが知られています。

特にピーナッツやアーモンドといったナッツ類は、ニッケル含有量が高く、摂取すると口の周りのかゆみや湿疹、ひどい場合は全身のアレルギー症状に繋がることがあります。海藻類(わかめ・もずく・ひじきなど)も同様で、ニッケルを多く含むため要注意。

逆にニッケル含有量が少ない食品は、卵、牛乳、精白米などが挙げられ、金属アレルギーの症状を悪化させにくい傾向があります。

金属アレルギーの人は、身の回りのアクセサリーに加え、こうした食材にも気をつけることで症状の軽減が期待できます。例えば、チョコレートを食べて口周りにかゆみや発疹が出た場合は、摂取を控えたりニッケル含有量が低いココア製品に切り替えるといった工夫ができます。ナッツ類も少量から試し、症状が出るかを確かめるのが安全です。

また、食事の際にはバランスよく、多様な食材を取り入れることで、必要な栄養素をしっかり摂りながらアレルギーリスクを分散させることができます。医師や管理栄養士に相談し、個人に合った食事プランを立てるのもおすすめです。

もちろん金属アレルギーの人の中でも症状が出る人と出ない人がいます。もし該当の食材を食べて違和感を感じたら皮膚科や専門医に相談をしてみましょう。

金属アレルギーの食材選びで、できることをしっかり把握しよう!

今回は、金属アレルギーの人が注意したい「チョコレート」をはじめとした意外な食材について解説しました。金属アレルギーは体表だけでなく、食事からも影響を受けることがあります。特にニッケルを多く含む食材は、症状を悪化させる可能性があるので、日々の食材選びで工夫が必要です。

症状が重い人は専門家に相談しながら、自分に合った食生活を見つけていくことが最も大切です。違和感を感じたら皮膚科や専門医に相談をしてみてくださいね。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。