1. トップ
  2. 『脳梗塞になりやすい人』には“ある共通点”があった…チェックしたい5つのポイントとは【医師の監修】

『脳梗塞になりやすい人』には“ある共通点”があった…チェックしたい5つのポイントとは【医師の監修】

  • 2025.9.23
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

脳梗塞と聞くと、突然やってくる怖い病気というイメージが強いですよね。でも、そのリスクは誰にでもあるわけではありません。実は「脳梗塞になりやすい人」には、意外にも“ある共通点”が存在しているのです。この共通点を知っているかどうかで、予防の第一歩が変わるかもしれません。そこで今回は、あなた自身や身近な人のリスクをチェックするためのポイントをわかりやすくまとめました。これを読んで自分の生活を見直すきっかけにしてくださいね。

脳梗塞リスクに潜む共通点とは?意外な5つのポイント

脳梗塞は、脳の血管が詰まってしまうことで起こる病気。高齢者に多いイメージがありますが、実際は30代〜40代の若いでも起こりえます。では、この病気になりやすい人にはどんな共通点があるのでしょうか?ポイントを5つご紹介します。次の項目に心当たりがあれば、早めに検査と生活改善を。

  1. 最近血圧が高めと指摘されている:
    高血圧は脳梗塞の最大のリスク要因。血管に過度な負担がかかりやすく、動脈硬化を促進します。
  2. 食後や空腹時にめまいや疲労感を感じることがある:
    口渇・多尿・体重減少・だるさなどが続く場合は血糖チェックを。食後高血糖は自覚症状に乏しいことが多いです。これらは糖尿病の症状可能性があり、高血糖状態が続くと血管内皮が傷つき、血栓ができやすくなります。
  3. 毎日の喫煙本数が10本以上ある、または喫煙歴が長い:
    タバコに含まれる有害物質は血管を収縮させ、血栓の形成も促進します。
  4. 高コレステロール値を指摘されたことがある:
    健康診断で「LDL(悪玉)コレステロールが高い」と指摘された方は、他のリスク因子がなくても、食事療法や運動、必要に応じて内服治療を検討する必要があります。脂質異常症は自覚症状が全くないため、定期的な血液検査が不可欠です。
  5. 動悸や胸の不快感を感じることがあり、不整脈の検査をしたことがない:
    これらは心房細動の可能性がありますが、心房細動は自覚がないことも多いので“脈の触診”や簡易心電図での機会スクリーニングが推奨されます。心房細動など不整脈を放置していると、心臓内で血の塊ができやすく、それが脳に流れてしまい脳梗塞を起こすことがあります。
    心房細動が引き起こす「心原性脳塞栓症」というタイプの脳梗塞は、突然発症し、広範囲の脳にダメージを与えるため、重い後遺症が残ったり、命に関わったりする可能性が非常に高いのが特徴です。

この5つが重なることで、脳梗塞になる確率は大きく跳ね上がります。逆に言えば、これらを意識して生活習慣を整えることが最大の予防策につながるのです。

効果的な予防法にはどんなものがある?

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

 

脳梗塞はさまざまな原因で起こり得ますが、年齢が高くなるほどリスクも増すため、特に40代以降は生活習慣の改善が大切です。脳梗塞はいきなり起こるイメージがありますが、長年の生活習慣の積み重ねが大きく影響していることも覚えておきましょう。

  • 血圧・血糖値・コレストロール値を定期的にチェックし、医師の指導を守る
  • 禁煙をすること
  • バランスの良い食事と適度な運動を心がける
  • 心房細動など心臓の病気が疑われる場合は早期に検査を受ける

まず最初に大切なのは「血圧のコントロール」。高血圧は動脈硬化を進行させ、血管が詰まりやすくなります。定期的な血圧測定と、医師の指導に準じた薬の服用、塩分控えめの食事が有効です。

また、規則正しい食生活もポイント。野菜や魚を中心に、脂質や塩分の摂り過ぎを控え、バランスよく栄養を取ることが重要。特にEPAやDHAなど血液をサラサラにする効果が期待できる成分が豊富な青魚はおすすめです。さらに、適度な運動も不可欠。ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチなど毎日30分程度の運動を習慣にすると、血流が良くなり血管の健康が保ちやすくなります。

もちろん、禁煙や節度ある飲酒も忘れてはいけません。タバコに含まれる有害物質は血管を傷つけ、アルコールの飲み過ぎは血圧を上げる原因になるため、健康な血管を維持するのに逆効果です。(1日に男性でビール中瓶1本、女性はその半分以下を推奨)ストレス解消や十分な睡眠も脳の健康には欠かせませんので、忙しい毎日の中でも心と体のケアを心がけましょう。生活習慣の見直しはすぐに始められるので、ぜひ今日から実践してみましょう。

未来を守るために、まずは自分のリスクを知ろう

まずは5つのチェックポイントを確認し、もし思い当たることがあれば、今日から少しずつでも対策を始めることを強くおすすめします。

また、脳梗塞の中には、一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれる「前触れ発作」が起きることがあります。これは、一時的に脳の血管が詰まりかけ、短時間で血流が再開通する状態です。症状は数分から数十分で完全に消えてしまいますが、これは本格的な脳梗塞が間近に迫っているという極めて危険なサインです。

片方の手足や顔半分のしびれ、麻痺
・ろれつが回らない、言葉が出ない
・片方の目が見えにくくなる、視野が欠ける
・急なめまい、ふらつき


上記のような症状が少しでも起きて、すぐに治ったとしても、絶対に放置してはいけません。「疲れているだけだろう」と自己判断せず、直ちに救急車を呼ぶか、脳神経外科や神経内科を受診してください。

健康は1日にして成らず。血圧や血糖、喫煙や生活習慣の見直し、心臓の健康に気を配ることで、脳梗塞のリスクを大幅に減らすことができます。ぜひ自分と家族の未来のために、いま一度健康状態を点検し、安心できる毎日を手に入れましょう。


監修者:林裕章(はやし・ひろあき)
林外科・内科クリニック(https://www.hayashi-cl.jp/)理事長

国立佐賀医科大学を卒業後、大学病院や急性期病院で救急や外科医としての診療経験を積んだのち2007年に父の経営する有床診療所を継ぐ。現在、外科医の父と放射線科医の妻と、全身を診るクリニックとして有床診療所および老人ホームを運営しており、医療・介護の両面から地域を支えている。また、福岡県保険医協会会長として、国民が安心して医療を受けられるよう、また医療者・国民ともにより良い社会の実現を目指し、情報収集・発信に努めている。
日本外科学会外科専門医、日本抗加齢医学会専門医