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大人が意外とわからない算数「9の倍数はどれ?」→《1618、2718、3141》

  • 2025.12.17
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小学校で学ぶ「倍数」ですが、桁が大きくなると暗算で判断するのは意外と難しくなります。

そこで今回は、9の倍数を見分ける便利な方法を使って、選択肢の中から該当する数を探してみましょう。

問題

次の中から、9の倍数をすべて選びなさい。
A.1618
B.2718
C.3141

3つの選択肢はすべて4桁で、見た目だけでは判断がつきません。

どのように判定すればよいでしょうか。

解説

今回の正解は「B.2718」と「C.3141」です。

9の倍数であるかどうかは、各桁の数字を足すことで簡単に判定できます。

9の倍数の判定法
各桁の数字の和が9の倍数なら、その数も9の倍数である

それでは、一つずつ確認してみましょう。

A.1618
1+6+1+8=16
→16は9の倍数ではない
よって1618は9の倍数ではない

B.2718
2+7+1+8=18
→18は9の倍数である
実際に2718÷9=302で割り切れる
したがって2718は9の倍数

C.3141
3+1+4+1=9
→9は9の倍数である
実際に3141÷9=349で割り切れる
したがって3141も9の倍数

このように、桁ごとの和を使うだけで、複数の候補も素早く絞り込むことができます。

数学的な証明

この法則が成り立つ理由も見ておきましょう。
3桁の数を例にします。

一の位をa、十の位をb、百の位をcとすると、その数は
a+10b+100c
と書けます。

これを変形すると、

a+10b+100c
=a+(b+9b)+(c+99c)
=a+b+c+9(b+11c)

9(b+11c)は必ず9で割り切れるため、元の数が9の倍数になるかどうかは
a+b+c
が9の倍数かどうかで決まることが分かります。

まとめ

9の倍数の判定法は、数字が大きい問題でも瞬時に判断できる非常に便利なテクニックです。

今回のように複数の正解がある場合でも、落ち着いて桁の和を確認すれば確実に判定できます。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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