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『動脈硬化になりやすい人』には“ある共通点”があった…チェックしたい5つのポイントとは

  • 2025.11.7
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

動脈硬化は、年齢を重ねるごとに気になる健康問題の1つですよね。血管が硬くなり詰まりやすくなることで、心筋梗塞や脳卒中といった深刻な病気のリスクにつながることがあると言われています。ですが、動脈硬化になりやすい人にはいくつかの“特徴”や共通点があることをご存じでしょうか?実は、自分の生活スタイルや体の状態を知ることで、今後の健康管理の参考になるかもしれません。

この記事では、その中でも特に気をつけたい5つのポイントをわかりやすく紹介します。

動脈硬化とはどんな状態?

動脈硬化は、血管の壁が年齢や環境要因によって少しずつ固く厚くなる状態を指します。そもそも動脈は弾力性に富み、血液をスムーズに流すためにしなやかに伸縮しています。しかし、生活習慣などが影響し、動脈の壁にコレステロールや脂肪が蓄積することで、血管が硬くなりやすくなるのです。

この「脂肪のかたまり」はプラークと呼ばれていて、プラークが大きくなると血管の内側が狭くなったり、硬くなった血管が弾力を失ってしまうことで、血流が悪くなる場合があります。日本では高齢化とともに動脈硬化の問題を抱える人が増加しているといわれています。

動脈硬化は症状が現れにくいことが多いため、自覚がないまま進行するケースも。そうなると、血管が詰まってしまうことで心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まる可能性があることも示されています。

動脈硬化になりやすい人に見られる5つのポイントとは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

まず知っておきたいのは、動脈硬化のリスクは1つの要因だけで決まるものではなく、複数の要因が絡み合って高まるとされている点です。以下に挙げる5つのポイントが多く該当する場合は特に注意が必要です。

1、 高血圧

血圧が高い状態が続くと、血管の壁に強い圧力がかかり続けることになります。これによって血管が傷つき、動脈硬化が進みやすくなると考えられています。また、近年では高血圧の人が増えている傾向が指摘されており、高血圧は動脈硬化の大きなリスク要因のひとつとされています。日ごろから食生活や生活習慣を整え、血圧の管理を意識することが大切です。

2.、喫煙習慣

タバコの煙に含まれる有害物質は血管にダメージを与えることが知られています。これにより動脈の内側が傷つきやすくなり、動脈硬化の原因となることがあります。また、喫煙には血管を収縮させる作用もあり、結果として血流が悪化し、動脈硬化のリスクを高める要因になると考えられています。健康維持のためには、禁煙や受動喫煙を避ける工夫が大切です。

3.、食生活の乱れ

脂肪分や塩分が多く、野菜や果物の摂取が少ない食生活は、血液中の悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が増えやすいといわれています。悪玉コレステロールが増えると、動脈の内側に脂肪がたまりやすくなり、血管の弾力が失われることがあります。こうした状態が進行すると、動脈硬化を招く原因のひとつになると考えられています。

4.、運動不足

運動不足は血流の悪化や肥満を招きやすく、動脈硬化を進める要因のひとつになると考えられています。一方で、適度な運動は血管の柔軟性を保ち、健康維持に役立つとされています。日常生活の中で無理のない範囲で体を動かすことが、動脈硬化の予防や生活習慣病対策にもつながるといえるでしょう。

5、糖尿病の合併

糖尿病は血糖値の高い状態が続く病気であり、この状態が血管の内側(内皮)を傷つけて動脈硬化を進める要因になると考えられています。また、糖尿病の人は心臓や血管の病気を起こしやすい傾向があることも知られています。血糖コントロールを意識し、食事や運動などの生活習慣を整えることが、動脈硬化や心血管疾患の予防につながるとされています。

改めてチェックポイントをまとめてみましょう。必ずしもすべてに当てはまる必要はありませんが、当てはまる項目が多いほど注意が必要な傾向があると考えられます。

  • 血圧が高め(収縮期125mmHg以上や拡張期75mmHg以上)か、医師から高血圧と診断されている
  • 普段から喫煙している、または過去にヘビースモーカーだった
  • 油っこい食事や加工食品を多く食べ、野菜や果物の摂取が少ない
  • 週にほとんど運動をしない、または座りっぱなしの仕事や生活が多い
  • 糖尿病の診断を受けているか、血糖値が高いとの指摘を受けている

該当する項目があっても焦らず、日々の生活習慣を見直す参考にしてみるのがおすすめです。医療機関での相談や検査も活用しながら、自分の健康状態を理解していくと良いでしょう。

動脈硬化を予防するために

動脈硬化は、必ずしも誰にでも同じように進行するわけではないため、日頃の状態を把握しておくことが大切です。今回ご紹介した5つのポイントが該当していても慌てず、生活習慣の改善や適切な医療の利用を通じて、改善できることがあります。

動脈硬化やそれに付随する病気は前兆がないことも多いため、定期的な健康診断などをおこない、自分の体の状態をチェックしていきましょう。


監修者:金沢駅前内科・糖尿病クリニック 院長 小倉 慶雄

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金沢駅前内科・糖尿病クリニックは金沢駅から徒歩3分で「糖尿病」「肥満」「甲状腺」の専門的な治療を行っています。患者様の生活スタイル・習慣と病状に合わせた最適な治療を提供します。

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