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医師「早期発見が大切です」ただの片頭痛じゃないかも…危険な頭痛のサインとは?

  • 2025.10.31
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

頭痛は多くの人が経験する症状のひとつで、とくに片頭痛は「またいつもの痛みか」と軽く考えられがちです。しかし、なかには命に関わる危険な頭痛である可能性もあり、早期発見が重要とされています。

今回は、医師たちも注意を呼びかける「危険な頭痛のサイン」をわかりやすくご紹介します。普段の頭痛との違いを知ることで自分や大切な人の健康を守るヒントにしてください。

ただの片頭痛と思い込むのは危険?さまざまな頭痛の正体

頭痛の多くは片頭痛や緊張型頭痛ですが、これらは命に関わることは少ないとされています。しかし「突然の激しい痛み」「いつもと違う痛み方」が起こった場合は要注意です。脳卒中、くも膜下出血、脳腫瘍など、深刻な病気のサインであることもあるからです。

一般的な片頭痛はズキンズキンとした痛みが数時間から数日続くのに対し、危険な頭痛は突然襲ってきたり、痛みが急激に悪化したりする特徴があると指摘されています。

また、従来の片頭痛と違って、吐き気や嘔吐、視覚障害、意識障害を伴うことも危険な症状の1つとして挙げられます。こうした症状が現れたら、医療機関での診断が推奨されるケースが多いことも押さえておきたいポイントです。

具体的にどんなサインなら要注意?ここがポイント!

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

危険な頭痛の兆候としては、次のようなサインが注目されています。ひとつでも当てはまる場合、医師への相談が検討される場面があるかもしれません。

  • 突然の激しい痛み:「これまで感じたことがないほど強い頭痛が一瞬で始まった」といったケース(例:バットで殴られたような感覚)
  • 意識障害やめまい:フラフラして倒れそうになった、言葉がうまく話せなくなるなど
  • 頭痛に伴う嘔吐や発熱:頭痛と一緒に長引く熱や吐き気がある場合
  • 首の硬さや痛み:首が動かしにくかったり、痛みが強い場合
  • 運動やいきみで悪化する痛み:体を動かすことで強まる場合
  • 突然の視覚異常:視界がぼやける、二重に見えるといった症状が伴う頭痛
  • 年齢や体調の変化:特に50歳以上で初めて強い頭痛が起きる場合や免疫力低下時の頭痛

これらはあくまでも一例ですが、いつもの片頭痛と違うと感じたら、医療機関を受診する目安になると言われます。また、頭痛の種類や程度を記録して医師に伝えることも診断の助けになるでしょう。

また、特に気をつけたい症状としては下記のようなものがあります。

くも膜下出血は脳の血管が破れて起こり、急激な痛みが特徴です。脳卒中は血管の詰まりや出血による脳の障害で、頭痛に加えて神経症状を伴うことが多いとされています。

脳炎や髄膜炎といった感染症も、頭痛と発熱や意識変化を引き起こしうるため、これらの症状がセットで見られた場合は医療機関での適切な処置が必要になることがあります。さらに、脳腫瘍や高血圧、血管炎といった慢性的な病気が頭痛を悪化させることもあるため、定期的な健康チェックも大切です。

これらはあくまで指標であり、気になる症状は無理をせずに専門家に相談することが望ましいでしょう。

いつもと違う頭痛を感じたら

頭痛が日常生活の妨げになることは多いですが、自己判断だけに頼らずに、普段から自分の頭痛の特徴を理解しておくことが重要です。例えば、痛みの部位、どんな時に悪化するか、同時に起こる症状などをメモしておくと医師に伝えやすくなります。

また、ストレスや睡眠不足、食生活などの生活習慣の見直しが、頭痛の頻度や強さの改善に役立つ場合もあるため、健康管理の一環として取り組むことが望ましいでしょう。適度な運動やリラックスタイムを設けることも、予防のひとつとされることがあります。

「いつもと違う」サインがあれば見逃さないことが大切です。早期発見と適切な治療により、重篤な事態を防げる可能性があるとされているため、自分の身体からのメッセージに耳を傾けてみましょう。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。