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「万博、延長してくれ!」悲痛な声に…知事「申し訳ないです」延長実現が“ほぼ不可能なワケ”

  • 2025.10.7
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(C)SANKEI

2025年4月13日に開幕した「大阪・関西万博」は、10月4日までに累計2,600万人超もの来場者を記録し、大盛況のうちに閉幕の10月13日まであと6日となりました。連日多くの人々で賑わう会場やSNSでは、「もっと長く開催してほしい!」という声が続々と寄せられています。

しかし、残念ながら万博の延長は国際ルール上ほぼ不可能。過去には、このルールを守らなかったために「未公認」となった博覧会も存在します。

大阪府の吉村洋文知事も9月24日、X(旧Twitter)に、「(延長を希望する声は)嬉しいです。ただ、万博は国際条約で6ヶ月と決まっており、難しいです。申し訳ないです」と投稿し、話題になりました。

はたして、過去に万博を延長した結果、どのような結末を迎えたのでしょうか?詳しくご紹介します。

なぜ延長できない?国際ルールを解説

大阪・関西万博は「登録博覧会(Registered Expo)」として、国際博覧会条約(BIE条約)に基づいて開催されています。

条約の第三条「登録博覧会」には、

開催期間が6週間以上6ヶ月以内のものであること
出典:国際博覧会(万博)「国際博覧会条約」抜粋(外務省)

と定められており、さらに第五条では、開会日・閉会日については、「国際事務局の同意がある場合を除くほか、変更することができない」とされています。

もし独断で延長した場合、「登録博覧会」としての認定を失うおそれがあります。どれほど延長希望の声が高まっても、実現の可能性は極めて低いといえるでしょう。

過去に承認されなかった万博も

実際に、過去にこのルールに反したことで博覧会国際事務局(BIE)の承認を得られなかった博覧会があります。

それが、1964年4月22日から1965年10月17日にかけて開催された「ニューヨーク世界博覧会」です。

この博覧会は、ニューヨーク市制300周年と国連本部設立15周年を記念して開催されましたが、主に以下の点がBIEの基準に違反していました。

  • 開催期間が6ヶ月以上だった
  • 参加国に土地利用料を請求した

結果、ソ連・イギリス・フランスなど主要国が不参加となり、アメリカ企業中心の内容に。歴史的にも“未公認の万博”として知られています。

SNSには延長を求める声が続々

閉幕が近づくにつれ、SNS上では惜しむ声が後を絶ちません。

  • 万博延長してほしい!また行きたいなあ。
  • 楽しくてもう一度行きたいと思っていたら、もう入れない…延長してほしい!
  • 年末くらいまで延長してくれないかな〜。
  • 無理だとはわかってるけど、延長してほしい!

特に、人気パビリオンの整理券が取れず、目的の施設を回れていない方からは切実な声が見られました。

  • 行列すぎて行けないパビリオンが多かった。延長してほしいな。
  • 人気のパビリオンだけでも延長されないかな?

一方で、期間が区切られているからこその楽しみ方もあるという方も。

  • 延長してほしい。望む気持ちもわかるけど、あと1回全力で楽しもうと思う。
  • もし万が一延長されたとしても、閉幕間際はきっとまた混むよね。

期間が条約によって決まっているとこの機会に初めて知ったという方も少なくありませんでした。

  • 人気だから延長したらいいのにって思ってたけど、ルールがあるんだね。
  • 延長してほしいと思ったけど、そういう決まりがあるなら仕方ないね。

惜しまれつつ幕を閉じるのもイベントの魅力

大阪・関西万博は2025年10月13日に閉幕予定で、延長の可能性は限りなくゼロに近いでしょう。現時点(2025年10月7日)では既にチケット販売も終了しています。

「延長してほしい」という声が多く寄せられる一方で、国際博覧会条約という明確なルールが存在する以上、会期の変更は困難です。惜しまれつつも幕を閉じる…それもまた、万博という特別なイベントの魅力なのかもしれません。

もしチケットをお持ちで今後訪れる予定の方は、この歴史的なイベントを最後までめいっぱい楽しめますように。


参考:
来場者数と入場チケット販売数について(大阪・関西万博)
国際博覧会(万博)「国際博覧会条約」抜粋(外務省)
ニューヨーク世界博覧会(乃村工藝社)


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