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断水で困る9つのこと。備えておくべきグッズや復旧時に注意するポイントも解説

  • 2025.8.20

 

「断水」は、私たちの暮らしに多大な影響を及ぼします。この記事では、断水になったときに困ることやその対策、断水からの復旧時に気を付けるポイントなどを解説します。

断水で困ることと備えるグッズ

地震や台風などの自然災害で浄水施設が被災したり、水道管が壊れたりすると、断水して水道が使えなくなることがあります。また、老朽化した水道管を取り換える工事などで、計画的な断水が行われることもあります。

断水時の困りごととして重要度が高いのは、飲料水の確保やトイレ対策です。

1.飲料水の確保

断水時に最も重要なのが、飲み水を確保することです。水は生きるために欠かせないもので、水を1滴も飲まないと2~3日で命に関わるといわれています。
そのため、調理に使う水も含め、成人1人につき1日3L×3〜7日分の水をストックしておきましょう。

なお、この中にはレトルト食品を湯せんするための水や、食器類を洗うための水は含まれていません。別途、生活用水として確保することが必要です。

断水時には、地域の公民館などに給水車が配置されることもあります。自治体から出される情報を確認するようにしましょう。

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2.トイレが流せない

トイレは生活に欠かせません。断水に備えて、吸収パッドや凝固剤などを使用するタイプの簡易トイレを用意しておきましょう。厚手のゴミ袋のなかに、紙おむつやペットシーツを敷いて代用する方法もあります。

注意したいのはその数です。1日に5回程度トイレに行くとして、7日分備えておくなら「35回分×家族の人数分」が必要です。

水道の水が止まっていても排水には支障がなく、お風呂の残り湯や雨水タンクの水を使ってトイレを流せる場合もあります。ただし、排水管の損傷などで排水ができないときに水を流してしまうと、汚水があふれる危険があります。

断水時には、排水に支障がないことを確認してから、トイレを流しましょう。

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3.調理・食器洗いができない

普段、何気なく野菜をゆでたり、お米をといだりする際に使っている水も、断水時には無駄にできません。温めずにそのまま食べられるレトルトカレーや、缶詰などを用意しておくと、水を節約できます。

とはいえ、断水が長引くようなら、レトルトや缶詰続きでは栄養の偏りが心配です。加熱できるポリ袋に食材と調味料を入れて湯せんで調理する方法は、鍋が汚れず、洗い物も減らせるとして災害時にも推奨されています。

農林水産省「時短にも非常時にも!パッククッキング」

食事をとる際に、食器にラップを敷いて使うのも災害時の節水アイデアです。食事が終わったらラップをはがして捨てるだけで、食器を洗う必要がありません。

4.入浴・洗濯ができない

入浴やシャワーができないことは、汗をかく季節には特に不快なものです。また、あせもなどの皮膚トラブルにもつながります。体を拭くためのシートやドライシャンプーを用意しておきましょう。

洗濯は、洗面器や、ジッパー付きのビニール袋を利用して、下着など最低限のものを少ない水で手洗いする方法があります。

断水が長引く場合には、離れた地域の銭湯やコインランドリーを利用することも検討しましょう。

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5.手洗い・衛生面

手洗いなどが十分にできず、感染症や食中毒の危険が高まるのも断水時の課題です。アルコールジェルなどの手指消毒剤、除菌ウエットティシュなどを備えておきましょう。掃除やおむつ替えなど、手の汚れる場面では、使い捨ての手袋があると役立ちます。

衛生面では、オーラルケアも大切な習慣です。少量の水で歯磨きをする、口腔ケア用のシートで歯の汚れを拭きとるなどの方法で、口の中を清潔に保ちましょう。水のいらない液体はみがきもあります。

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6.高齢者・要介護者のケア

高齢者のなかには、普段からトイレが近くなることを気にして、水分を控えようとする人がいます。断水時にも、トイレを気にして水分摂取を我慢しているかもしれません。周囲の人が声をかけて、定期的な水分補給を促すようにしてください。

また、避難所ではトイレから遠くない場所に高齢者のスペースを設けるなどの配慮も必要です。

衛生面では、高齢になると皮脂の分泌が減り、乾燥肌になります。断水で入浴ができなくなると、あせもなどの肌トラブルを起こしやすくなるので、蒸しタオルまたは市販の清拭シートなどで体を拭き、保湿をして、皮膚のトラブルを防ぎましょう。

また、高齢者の口腔ケアは、誤嚥性肺炎を予防するためにも大切です。入れ歯も、食後に外して汚れを拭きとるようにしてください。

7.乳幼児・赤ちゃんのケア

乳幼児がいる家庭は、粉ミルクと調乳用の水、または調乳不要の液体ミルク、月齢に応じたレトルトの離乳食などを防災用品に加えておきましょう。普段は母乳で育てている場合でも、災害時にはストレスで母乳が止まってしまうことがあります。

調乳に使う水は、赤ちゃん用と明記されているペットボトルでなくても、軟水であれば使用できます(安全の確認されていない井戸水や湧き水は使用できません)。ミネラル分の高い硬水は、赤ちゃんの内臓に負担をかける恐れがあるので避けましょう。

哺乳瓶を洗えない時は、紙コップを赤ちゃんの口に当てて、少しずつ飲ませる方法があります。

おむつかぶれの予防やケアも大切です。おしりふきでごしごしこすると肌の負担になるので、汚れが気になるときは洗面器を使い、少ないお湯でおしりだけを洗う座浴をしましょう。

なお、おしりふきは化粧品基準で製造されているので、手や体を拭くのにも使うことができます。

8.医療機器利用者の対処

人工呼吸器や経管栄養、痰の吸引などの医療的ケアを必要としている人がいる場合には、器具の洗浄などに水が必要です。

断水になると在宅でのケアが難しくなることを想定し、主治医やケアマネージャーに一時入院などの対策を相談しておきましょう。

9.ペットの世話

犬や猫などのペットと暮らしている人は、ペットの飲み水も備蓄しておく必要があります。1日につき体重1kgあたり40~60mlを目安として、人間と同じように3~7日分の備えをしましょう。

その他、エサやトイレのお世話をするために、ウエットティシュやペットシーツ、使い捨て手袋、消臭ゴミ袋などがあるとよいでしょう。

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断水が長期化したときの健康リスク

地中に埋まっている水道管が損傷した場合には、工事に時間がかかることが想定されます。断水の長期化で健康を害さないよう、次のような点に注意してください。

脱水症・熱中症

「水を大切にしなくては」という思いから水分摂取を控えると、脱水症や熱中症になる危険が高まります。災害時には疲労や寝不足が重なって、重症化する恐れもあります。

特に高齢者は、のどの渇きを感じにくくなっていることがあるので、注意が必要です。「のどが渇いた」と感じていなくても、定期的に水を飲むようにしてください。

感染症

感染症を予防するために、食事の前やトイレの後は、手洗いまたは手指の消毒をしましょう。

また、掃除用の除菌シートなどを使って、トイレを清潔に保ちましょう。使用後の簡易トイレや紙おむつなどは、ビニール袋に入れて口をしっかりと縛り、ゴミの収集日まで保管してください。

体調がすぐれない人は家族と一緒の食事は避け、寝室を分けるようにしましょう。

精神的ストレス

精神的なストレスも軽視できません。断水は生活の不便に直結するため、普段の生活環境と異なることで、ストレスを感じやすくなる場合があります。

その点を踏まえて、特に子どもや高齢者、妊産婦、障がい者などの要配慮者は環境を整えるために、断水していない親戚宅などへの避難も検討してください。

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断水復旧後に注意するポイント

断水時には、水道管に空気や異物が入るのを防ぐために、水道メーターの近くにある元水栓を閉めておくことが推奨されています。

また、洗浄機能付きのトイレや給湯器、全自動洗濯機などに異物が混入すると故障の原因になるので、各製品の止水栓も締めておきましょう。

復旧時には元水栓を開けたら、蛇口から透明な水が出るのを確認してください。

濁り水・空気混入への対処

水を使う前に台所や洗面所の蛇口から水を流してみて、濁っていないことを確認することが大切です。白っぽく濁って見えるのは空気の混入のためで、しばらく流しっぱなしにしておくと透明になります。

水道管に付着していたサビなどが混じり、赤っぽい水や茶色っぽい水が出ることもあります。十分に水を流して、透明になったのを確認してから使いましょう。

断水時の対応や手順について、詳しくは取扱説明書またはメーカーの公式サイトで確認しておきましょう。

飲み残し保存水の入れ替え

ペットボトルの水は、賞味期限が1~2年と長持ちします。災害備蓄用として売られている「保存水」は容器に工夫があり、5~15年と保管できるものもあります。

しかし、一度開封したものは日持ちがしません。ペットボトルに直接口をつけて飲んだ場合は当日中、コップについで飲んだ場合でも冷蔵庫に保管して2~3日中に飲み切ったほうがよいとされています。古くなった水は、雑菌が繁殖している恐れがあるので、思い切って処分しましょう。

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まとめ

断水に備え、飲み水と簡易トイレを用意しておきましょう。備蓄の水を使ったら、断水に見舞われたときに備えて、使った分を買い足しておくことも忘れないようにしてください。断水中は、水道管に空気や異物が入らないよう、元水栓を閉めておき、復旧時には、蛇口から水をしばらく流し、透明になってから使用しましょう。

<執筆者プロフィル>
山見美穂子
フリーライター・防災士
岩手県釜石市生まれ。幼いころ両親から聞いた「津波てんでんこ」の場所は、高台の神社でした。

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