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ただの水で『血糖値』が変わる?!医師が教える『血糖値』を下げる“水の飲み方”とは

  • 2025.9.16
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

毎日飲む水が、じつは血糖値のコントロールに役立つとしたら…気にならずにはいられませんよね。糖尿病や血糖値の上昇は、生活習慣病の中でも大きなリスク要因。普段からのケアが重要ですが、実は「水の飲み方」を少し工夫するだけで、血糖値対策になる可能性があるんです。今回は、ただの水がちょっとした工夫で“血糖値を下げる力”に変わる、その秘密とポイントをご紹介します。

血糖値が上がるってどういうこと?その基本メカニズムを探る

まず理解しておきたいのは、「血糖値」とは血液中のブドウ糖の濃度のこと。私たちが食べた炭水化物は消化されてブドウ糖に分解され、血液内に吸収されます。このブドウ糖が血糖値を上げる大きな要素です。

食事をすると、特にご飯やパン、果物などの糖質が消化されると血糖値は自然と上昇します。血液中に多くの糖がある状態になると、体はそれをエネルギー源として使い始める仕組みになっているのです。血糖値の上昇に応じて膵臓からはインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは血液中の糖を細胞に取り込ませる役割を果たし、血糖値を適正な範囲に保つ重要な働きを持っています。

また、水というのは、体の60%以上を占める重要な存在で、体にとって欠かせない存在。特に、血糖値の調節においても水分摂取は影響を及ぼすことがわかっています。水分が体内に充分に足りていると、血液が適度な濃度に保たれ、血糖値の急激な上昇を緩やかにする助けになります。

「血糖値を下げる水の飲み方」テクニック

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

血糖値を下げるための水の飲み方には、いくつかの具体的なポイントがあります。1日に飲む量は1日1.5リットル~2リットルがおすすめです。冷たい水は胃腸を冷やすこともあるので常温がよいでしょう。

水分を十分に摂ることで血液量が増え、糖の濃度が薄まり、血糖値の改善や合併症の予防につながります。また、ジュースや甘味飲料を控えて水を飲む習慣に変えるだけで、余計な糖分摂取を減らし、結果的に血糖値の管理が楽になるでしょう。

ただし、水分補給だけで血糖値が下がるわけではなく、食事や睡眠や運動なども重要な要素です。

水のチカラを味方にして、賢く血糖値コントロールを始めよう

じつは、ただの水でも飲み方を変えるだけで血糖値へよい影響を与えることが可能です。常温の水をこまめに、食事中や食後にゆっくりと飲むこと。水の量にも気をつけて、甘い飲み物は控えめにすること。これらのちょっとした工夫で、血糖値の急上昇を抑え、体全体の健康をサポートできます。

毎日の生活に取り入れやすい“血糖値を下げる水の飲み方”。特別な道具や難しい方法は不要です。ぜひ今日から試してみてはいかがでしょうか?


監修者:用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック 院長 菊池真大

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慶應義塾大学医学部卒業

東海大学医学部客員准教授

米国ペンシルバニア大学消化器内科元博士研究員

日本アルコールアディクション医学会理事

日本総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内視鏡学会専門医、日本人間ドック健診専門医、日本病態栄養学会専門医、日本抗加齢医学会専門医

2024年秋、メタボとロコモを同時予防管理する未来志向型クリニックを東京・用賀の地に開業。https://www.youga-naika.com/