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医師「1日3杯程度が効果的」 『糖尿病予防』に効果的だった…積極的に摂りたい“飲み物”とは【医師の監修】

  • 2025.9.13
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さんは、健康維持や病気予防のためにどんな飲み物を選んでいますか?日本人の多くが悩む糖尿病。その糖尿病予防に良いとされている飲み物があると聞くと、気になりますよね!実は意外な“ある飲み物”が糖尿病のリスク低減に関係していると注目を集めています。その飲み物とは、毎日飲んでる人も多いあの“飲み物”です。今回は医師の見解をもとにわかりやすく解説します。

糖尿病予防に影響が?コーヒーが持つ健康効果とは

糖尿病は国内外で多くの人が悩む慢性疾患の1つ。血糖値が正常にコントロールできなくなり、合併症も含めて生活の質を大きく損なう危険があります。そんな中で、コーヒーの成分が血糖値やインスリン感受性に良い影響を与える可能性が研究で示されているのです。

さまざまな研究で、1日あたり3〜4杯のコーヒーを飲む人は、飲まない人や少量の人よりも2型糖尿病を発症するリスクが男性で約1~2割、女性で約3~4割低下していることがわかりました。これはコーヒーに含まれるカフェインだけでなく、抗酸化作用のあるクロロゲン酸やマグネシウム、その他多種多様なポリフェノール成分が関与していると考えられています。

また、これらの成分は血糖値の急激な上昇を抑え、細胞のインスリンへの感受性を改善することで糖代謝に良い影響を与える可能性があるとされています。したがって、日頃からの適量なコーヒー摂取は、糖尿病の予防だけでなく血管や心臓病のリスク軽減にもつながる期待が持てるのです。

知っておきたいコーヒーの賢い楽しみ方と注意点

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

とはいえ、コーヒーは何でも「多ければ良い」わけではありません。1日3〜4杯という量が効果を得られる目安であり、過剰摂取は逆に心拍数の増加や睡眠障害、胸焼け症状を引き起こす恐れがあります。また砂糖やクリームを大量に加えた飲み方では、糖分過多でせっかくの効果が半減してしまいます。そのため、基本的にはブラックコーヒーが推奨されています。

カフェインは胃酸分泌を刺激し、過剰摂取をすると粘膜損傷のリスクが高まります。またLES(下部食道括約筋:胃と食道の境目の筋肉)を緩める作用があり、胃酸の逆流(GERD)を誘発し、胸やけ・咳・喉の違和感などが起きることがあります。

さらにカフェインは睡眠の妨げなどにもなるため、夕方以降のコーヒー摂取を控えて眠りの質を保つことが重要です。ノンカフェインのデカフェコーヒーも糖尿病リスク軽減の効果が見られることから、カフェインの摂り過ぎが気になる人はデカフェを選ぶ選択肢もあります。

毎日のコーヒーが健康に良いとはいえ、バランスの良い食事や適度な運動、睡眠の確保など他の生活習慣と組み合わせてこそ、その効果が最大限に発揮されることを忘れないでくださいね。

コーヒーは糖尿病予防の味方、でも飲み方がカギ!

今回ご紹介した通り、1日3杯程度のコーヒー習慣は、2型糖尿病の予防に効果が期待できると科学的に示されています。抗酸化物質の働きや血糖調整効果が糖代謝の改善に寄与し、多くの研究でその恩恵が裏付けられているのです。ただし、砂糖やミルクの大量使用は避け、適量を守ることが大切です。

つまり、普段何気なく飲んでいるコーヒーが、立派な健康サポーターになる可能性があるというわけですね。ぜひ上手にコーヒーを取り入れながら、糖尿病だけでなく全体的な健康づくりに役立ててみてください。


監修者:用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック 院長 菊池真大

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慶應義塾大学医学部卒業
東海大学医学部客員准教授
米国ペンシルバニア大学消化器内科元博士研究員
日本アルコールアディクション医学会理事

日本総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内視鏡学会専門医、日本人間ドック健診専門医、日本病態栄養学会専門医、日本抗加齢医学会専門医

2024年秋、メタボとロコモを同時予防管理する未来志向型クリニックを東京・用賀の地に開業。https://www.youga-naika.com/