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「月3万円はヤバすぎる」大谷翔平の“偽者”にフォロワー54万人…メジャーリーガー達も騙される始末に物議

  • 2025.10.21
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(C)SANKEI

SNSが日常生活に欠かせない存在となった今、私たちは毎日多くの情報に触れています。著名人の投稿をチェックしたり、企業の公式アカウントをフォローしたり。しかし、その便利さの裏側で、ある問題が深刻化しています。それが「なりすましアカウント」です。

ロサンゼルス・ドジャース所属の大谷翔平選手になりすましたアカウントがX(旧Twitter)に登場し、多くの人が本物だと信じてフォローする人が続出する事態が発生しました。

今回は、なりすましアカウントの実態と、私たちがどう対処すべきかについて詳しく見ていきます。

認証マーク付きで登場した「大谷翔平」アカウント

現時点(2025年10月21日時点)で大谷翔平選手本人はXをやっていませんが、X上に「Shohei Ohtani(@shoheiohtanihq)」というアカウントが登場し、「本人か?」と話題になりました。このアカウントはフォロワーが54万人を超え、認証マーク(青バッジ)が付いており、一見すると公式アカウントのように見えます。

同じメジャーリーガーの選手もこのアカウントをフォローするなど、身近な人も誤認してしまっていたようです。

その後、「このアカウントは、なりすましに関するXの信頼性ポリシーに違反しています」というコミュニティノートがつけられ、このアカウントは名前(アカウント名)を変更し、「ファンアカウント」と表記を追加しました。

なぜこんなに騙される人が多いのか

以前、Xの認証マークは、本人確認が取れた公式アカウントにのみ付与されていました。しかし現在は、有料で購入できるようになったため、認証マークがあるからといって公式とは限りません。

とはいえ、まだ「認証マーク=公式」と信じている人も少なくないのが現状です。特に、フォロワー数が多いと「これだけフォローされていて、認証マークがついているなら本物だろう」と判断してしまう人もいます。

ちなみに、X(旧Twitter)の利用規約では、なりすましは明確に禁止されています。しかし、その取り締まりが追いついていないのが実情のようです。

SNS上では困惑の声も

大谷選手のなりすましアカウントをめぐって、SNS上ではさまざまな国の方から多様なコメントが寄せられています。

大谷選手だと信じてコメントを送っている人もいれば、「大谷選手の写真を投稿しているし、フォロワーが50万人いるから本物かと思った」「これニセモノだよね?でもフォロワー数が多いから本物…?」「このアカウントって本物?最近は認証マークで判別つかないから困るね」など、本物か偽物かわからないと混乱している人も。

また、「大谷選手がXでサブスクを開設するわけがない」「2015年開設で4投稿しかないなんて偽物でしかない」「大谷選手がXを開設するとしたら、自分のInstagramで告知するんじゃないかな」という冷静な指摘もありました。

「本人の情報をいち早く知りたい」という思いから、つい確認せずにフォローしてしまうケースも多いようです。

なりすましアカウントの本当の怖さ

なりすましアカウントは数多くあり、悪質なケースが多数報告されています。

今回の大谷選手の偽アカウントも、Xの「サブスクリプション」(ボーナスコンテンツや限定プレビューなどの特典へのアクセスを任意で購入できるサービス)を月額31,777円で購入できる設定になっており、多くのXユーザーから「サブスクリプションの収入目当ての偽アカウントなのではないか」「月3万円はやばすぎる」という指摘もありました。

ほかにも、STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所)は、所属タレントを名乗るX上のアカウントがコンサート当日にコンサートの無料配信をうたい、クレジットカード情報の入力を促す詐欺サイト(フィッシングサイト)に誘導している事実を確認したと発表しています。これらのアカウントには、発信者情報開示請求をおこなったとのこと。

また、JAXAも宇宙飛行士を装ってDMを送るなど「なりすまし行為」が多数確認されていると発表。「なりすましアカウントからのDM(ダイレクトメッセージ)への返信、誘導されたサイトへのアクセスや個人情報等の入力は絶対に行わないようにご注意ください」と注意を促しています。

資生堂や東宝などの企業も、なりすましアカウントが「キャンペーンの当選」などの名目で個人情報や決済情報の入力を求める行為が行われていると警告しています。

さらに、詐欺等の目的ではなく、その著名人のことを嫌っている個人が、その著名人になりすまして印象が悪くなるようなことを投稿する例も。一方、「なりきり」といって、好きな著名人になりきってファンがアカウントを運営し、テキストを投稿したり他のアカウントとやりとりをしていることもあります。

また、著名人だけでなくフォロワー数の多い一般のアカウントになりすます例もあるので、誰もが被害者になる可能性があるのです。

なりすましアカウントに騙されないためのポイント

なりすましアカウントは、非常に似たユーザーネームやプロフィール写真を使用しているため、有名人やブランドの公式アカウントとの見分けが困難です。

以下のポイントを確認する習慣をつけると、騙されにくくなる可能性が高まります。

確認すべきこと

  • 所属先(事務所、球団など)の公式アカウントからフォローされているか確認する(ただし、しない場合もある)
  • 本人もしくは所属先から「偽アカウント」の注意喚起が発信されていないか確認する
  • 本人のアカウントが存在する場合、公式サイトからリンクされているアカウントと照合する
  • 本人のアカウントが存在する場合、IDに不要な数字や「_(アンダーバー)」や「-(ハイフン)」などが入っていないか確認する
  • 本人のアカウントの投稿を丸ごと模倣している場合、どちらの投稿の時間が先か確認する

絶対にしないように注意すべきこと

  • 不審なDMや宣伝リンクにアクセスしない
  • 個人情報を絶対に教えない

なりすましアカウントを見つけたら

もし、なりすましアカウントを見つけたら、SNSプラットフォームへ通報することも大切です。Xでは、なりすましアカウントの通報手順が用意されており、誰でも報告することができます。

参考:なりすましアカウントを報告するには(X ヘルプセンター)

「認証マーク=信頼」ではない時代に

かつては「青いバッジがついているアカウントは公式(本人)」と思えた時代もありました。しかし今は、認証マークが有料で購入できるようになり、その信頼性は大きく揺らいでいます。

大谷翔平選手のような世界的な著名人ほど、なりすましの標的になりやすいのが現実です。私たちSNS利用者は、「フォロワー数が多いから」「認証マークがあるから」という理由だけで信じるのではなく、情報の真偽を見抜く目を持つことが求められています。

そして、もし怪しいアカウントを見つけたら、自分だけでなく他の人を守るためにも通報するという行動を取ることも大切です。SNS利用者全員が「情報発信者」としての責任を意識することで、より安全なSNS環境を作っていくことができるのではないでしょうか。


参考:
Xで青いチェックマークを獲得する方法(X ヘルプセンター)
Xルール(X ヘルプセンター)
なりすましアカウントに対する法的対応のお知らせ(STARTO ENTERTAINMENT)
SNS等でのJAXA宇宙飛行士「なりすましアカウント」にご注意ください(JAXA)
SNSのなりすましアカウントにご注意ください(資生堂)
当社名を騙った「SNSなりすましアカウント」について(東宝)
Shohei Ohtani | 大谷翔平 (Instagram)


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