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ハーバード大学も注目! “完全タンパク質”キヌアで、美容と健康を底上げ

  • 2025.8.8

グルテンフリーや植物由来、ホールフードを意識した食生活を送っている人なら、“キヌア”のパワーをすでに実感しているかもしれない。2000年代半ばにオプラ・ウィンフリーが“お気に入りのスーパーフード”として紹介して以来、その人気は世界中に広がり、いまや朝食ボウルからベジバーガーまで、さまざまなメニューに活用されている。

それもそのはず。南米ペルー原産の花が咲く植物の種子であるキヌアは、約4,000年前から栽培されてきた歴史を持つ“真のスーパーフード”。栄養価が高く、食物繊維が豊富で、抗炎症作用と抗酸化作用を兼ね備えているため、腸内環境を守りながら細胞の修復をサポートしてくれる。

さらに特筆すべきは“完全タンパク質”であるという点。つまり、私たちの体内で合成できない必須アミノ酸9種すべてをバランスよく含んでいるのだ。代謝や脳の働き、免疫力の維持に欠かせないこれらの栄養素を、植物性食品からしっかり摂れるというのは、ヴィーガンベジタリアンにとっても心強い。

ハーバード・ヘルスによれば、キヌア1カップあたり高品質のタンパク質が8グラム、食物繊維が5グラム含まれており、マグネシウム、リン、銅といったミネラルも豊富とのこと。

キヌアが“長寿のプロ”たちに選ばれる理由とは?

キヌアの栄養価の高さは、ハーバード大学だけでなく、世界中の専門家たちが注目している。アンチエイジング医療を専門とするヴィセンテ・メラ医師は、「キヌアはグルテンフリーなだけでなく、低GI食品であり、神経系のバランスを整えるビタミンB群、鉄分、カルシウムの優れた供給源です」とその利点を強調する。

そのほかの栄養のプロたちも、キヌアに太鼓判を押している。著書『The Food Babe Way』の中で、作家のヴァニ・ハリ氏はペルーのキヌア農場を訪れた際のエピソードを紹介。「毎日キヌアを食べている95歳の母は、自分よりも若く見えるんです」と語った農家の男性の言葉が印象的だったと記している。

また、ウルトラ耐久系アスリートであり、長寿のエキスパートでもあるリッチ・ロール氏も、キヌアを日々の食生活に取り入れている一人だ。「キヌアや豆類、レンズ豆、グリーンピース、豆腐などを食べるようになってから、筋肉の回復や引き締まった体を作るうえで、タンパク質が不足することはまったくありませんでした。今では51歳ですが、植物ベースの食生活を11年続ける中で、年々体力も筋力も向上し続けています」と語っている。

炭水化物を抑えたい人へ。血糖値を上げにくい“擬似穀類”キヌアの魅力

キヌアは米や小麦の代替として使われることが多いが、実は“本当の穀物”ではない。でんぷん質の種子を実らせる植物である“擬似穀類”の一種に分類されており、同じ仲間にはそばやアマランサス(キヌアと近縁)などが含まれる。

栄養の専門家であるクリスティーナ・バロウス氏は、「キヌアは疑似穀類なので、米やパスタに比べて炭水化物の量が少なく、血糖値の急上昇を招きにくいのです」と説明する。実際、一部の研究では、小麦をキヌアに置き換えることで、総コレステロール値や悪玉(LDL)コレステロール値、さらには体重の大幅な減少につながる可能性があることも示されている。

美活にも筋トレにも!“キヌアレシピ”でおいしくインナーケア

ここまで読んで「キヌア、もっと食べようかな」と思ったなら、大正解。亜麻仁やイワシと並び、私たちがもっと積極的に取り入れるべき食材のひとつであり、しかも手に入りやすく、調理も驚くほど簡単だ。

使う際はまず、苦味のもととなる“サポニン”を洗い流すために、15分ほど浸水させるか、しっかりすすぐのを忘れずに。その後は、キヌア1カップに対して水2カップの割合で鍋に入れ、10〜15分ほど弱火で炊くだけ。ふっくらとしてごはんのような食感になれば完成だ。

キヌアには白・赤・黒・茶などさまざまな色があり、どれもほんのりナッツのような風味が特徴。スープや肉料理、魚、卵、野菜との相性も抜群なので、朝食からディナーまで幅広く活用できる。

ここからは、そんなキヌアをもっと楽しむためのおすすめアレンジをいくつかご紹介。

  1. キヌアのリゾット風で、内側からの美をチャージ

    よくすすいだキヌアを、玉ねぎとズッキーニと一緒にオリーブオイルで炒めたら、水を加えてじっくり煮込むだけ。クラランス(CLARINS)のオリヴィエ・クルタン=クララン氏の著書『Beauty In My Plate』にも登場する、長寿と美を意識した一皿。
  2. ケール×キヌアのごちそうサラダ

    下ゆでしたケールに、炊いたキヌア、刻んだピスタチオを加え、仕上げにトリュフビネグレットをひとまわし。クラシックなケールサラダを、贅沢なご褒美サラダにアップグレード。
  3. タンパク質をプラスした“美活ピザ”

    ピザ生地やタルト生地、クッキーやマフィンの生地に、キヌアを大さじ数杯混ぜるだけ。香ばしくリッチな風味が加わり、植物性タンパク質もたっぷり補える、美容にも筋力維持にも嬉しいアレンジ。

FROM VOGUE.ES

Text: Ana Morales Translation: Makiko Yoshida

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