1. トップ
  2. 恋愛
  3. “Just the way WE are”──Ameri VINTAGE代表の黒石奈央子、黒のドレスをまとった花嫁が込める結婚式への思い【私たちのパートナーシップ Vol.8・後編】

“Just the way WE are”──Ameri VINTAGE代表の黒石奈央子、黒のドレスをまとった花嫁が込める結婚式への思い【私たちのパートナーシップ Vol.8・後編】

  • 2025.7.17

──結婚をしたいと思ったきっかけは?

かね 僕は元々は結婚願望はなかったのですが、彼女や彼女の友人たちと一緒にいる時間がすごく楽しくて。「この感じがずっと続いたらいいな」と思ったんです。今までお付き合いをした方々の友人と遊ぶことって僕はほとんどなかったんですが、彼女はどんどん親交のある人を紹介してくれて(笑)。そしてそのみんながすごく性格がいいから、奈央ちゃんもそうなんだなって改めて思ったのも決め手かも知れないです。

黒石 私は逆に、自分の友達とちゃんと馴染めるかどうかが結婚の判断基準でした。日常の空気感って大事じゃないですか。彼がその輪に自然に溶け込んでくれて、友達も「すごくいい人だね」と言ってくれたことで、安心して「この人となら」と思えた気がします。

──式場の「ザ ソウドウ 東山 京都」を見つけれ来られたのはかねさんだったと。決め手はなんだったのでしょうか?

黒石 私はガーデンウエディングをしたくて、色々調べたのですがなんとなくしっくりくるものがなくて。そんな中でかねさんが「ザ ソウドウ 東山 京都(以後、ソウドウ)」をインスタグラムで見つけてきてくれました。そして初めて足を運んだとき、会場の佇まいに一目惚れしました。歴史的な建物だけどリノベーションが美しくて、私の“クラシック好き”と彼の“清潔感重視”のバランスがぴったりだったんです。外にはガーデンもあって、挙式はその緑の中で。そしてソウドウを運営するプラン ドゥ シーの社長さんとも元々知り合いで、結婚式に相応しいご縁も感じました。

かね 披露宴会場から五重塔が見える景色に一番感動しました。そして驚くほど料理も美味しかったんです。

黒石 料理のおいしさは、参加者のみんなも言ってました。式で実際に出す食事を試食した際にも感動して、グルメな参列者が多い中、自信がありました。

憧れだったヴェラ・ウォンのウエディングドレスを纏って

──ドレスはどのようにして選ばれたのですか。

黒石 いろんな人におすすめを聞いたのですが、やっぱり自分の中ではヴェラ・ウォン(VERA WANG)が憧れだったので2着選びました。1着目はマーメイドラインで、裾がチュールになっているモードなドレスを。実はプリンセスラインも試着したのですが、私には少し可愛くなりすぎてしまい、このシルエットがしっくりきました。そして2着目は、全身がビジューで覆われたドレスで、ひと目惚れに近かったです。体のラインが全部出るデザインだったので、「産後の自分を絶対に戻す!」という戒めと目標を込めて選びました。また3着目は、私らしさを表すなら黒、と思い切ってブラックをセレクト。オリジナルのドレスなのですが、結果的にすごく自分らしい一着になったと思います。

──細部までこだわったかと思いますが、装飾や演出面のポイントはどんなところですか。

黒石 結婚式のテーマを“Just the way WE are”とし、参列者のドレスコードも「あなたらしい装いで」と伝えて、「こうあるべき」という結婚式の固定観念を外しました。参列者の個性が会場に溶け込んでいて、当日は“ベストドレッサー賞”も設けられて楽しかったです。

また、高砂の装飾には特にこだわって、一般的なソファーや椅子ではなく、海外のウエディングのように白い布を使った低いテーブルを設置してもらいました。挙式会場もそれにリンクさせて、全体を白い布で覆い、非日常感と一体感を演出しました。

二人らしさが詰まった結婚式

──当日はどんな時間になりましたか?

黒石 最初から最後まで「完璧だった」と言えるくらい、自分たちにとって大切なすべてが詰まった一日でした。照明を自然光に切り替えたラストの演出もすごく印象的で、そんな中でお互いに書いた手紙を読み上げ、感情の余韻にじっくり浸れる時間になりました。

かね 手紙を互いに読むと言うのは、ウエディングプランナーの山名美沙紀さんの提案だったのですが、最初は僕たちは「なくて良いのでは……」と思っていたんです。でも結果的に省かなくてよかったですね。

黒石 かねさん、めっちゃ手紙の指導も受けてたね(笑)。でも「こんな手紙が書けるんや」って感動しました。

かね あと僕は俳優で歌手のすみれさんの歌声には思わず涙が出て……。あまりにも美しい歌声に、唯一式の中で泣いた瞬間でした。

黒石 もっと他にも泣くシーンあったよね(笑)。でも、生演奏の中ですみれさんが私の母が大好きな安室奈美恵さんの「CAN YOU CELEBRATE?」を歌ってくれて、本当に感動的でした。式全体の演出がストーリー仕立てになっていて、起承転結の流れが美しかったと思います。ウエディングプランナーさんが、私たちの人柄や家族との関係まで丁寧にヒアリングしてくれたからこそ、親への言葉や誓いの言葉が自然と心に届いた気がします。

──ゲストへの最後の贈り物も、とても特別なものを選ばれたと。

黒石 プチギフトには、私がディレクションを務めた【AMERI × SINN PURETÉ】のコラボオイルと香水をお渡ししました。“NO RULES FOR FASHION & BEAUTY”を掲げて、ファッションとビューティーの交わりをテーマに製作した新しい香り「ブラックストーン(BLACK STONE)」です。私の名前にも由来して命名した、特別な一本。大切な人たちへの感謝の気持ちを、この香りに託して贈ることができたのは、とても嬉しかったです。

──結婚式を終えて今、これからのパートナーとしての時間をどう過ごしていきたいですか。

黒石 パパ・ママである前に、ちゃんと“ふたり”の時間も大切にしたい。

かね そうですね。一緒にいろんなところへ出かけて、笑い合っていけたら。

黒石 そして、今はまだ構想中ですが、子ども服のブランドを一緒に立ち上げたいなという夢もあります。

かね 例えば、僕自身も経営者ではあるので、それぞれの得意分野を生かして、楽しみながら挑戦していけたら嬉しいですね。

Photos: La-vie Factory taihei / yuma Text&Interview: Mina Oba Editor: Mayumi Numao

元記事で読む
の記事をもっとみる