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『SPF入り下地』があれば、日焼け止めは不要?!→医師が教える、紫外線カットを“最大限に”高める方法とは?

  • 2025.8.12
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

夏はもちろん、年間を通して気になる紫外線。最近では、ファンデーションや化粧下地に「SPF」「PA」などの日焼け止め成分が含まれている製品が増えていますよね。そんな便利なアイテムを使えば、わざわざ日焼け止めクリームを塗らなくても大丈夫?と疑問に思う人も多いはず。実際のところどうなのか?

この記事では、化粧品に含まれる日焼け止め効果の実態と、その前に日焼け止めを塗るべきかどうかをわかりやすく解説します。

ファンデーションや下地に含まれる日焼け止め成分、その実力と限界

まず理解しておきたいのは、ファンデーションや下地に記載されている「SPF」「PA」は確かに紫外線をカットする効果があるということです。例えばSPF30、PA+++であれば、UVB(紫外線B波)やUVA(紫外線A波)を一定程度防ぐことができます。そのため、ちょっとした外出や室内で過ごす日には、化粧品のみで最低限の紫外線対策ができる場合もあります。

しかし、その効果はあくまで補助的なもの。ファンデーションや下地はもともとメイクの仕上がりを良くするためのものであり、日焼け止めクリームのように肌全体をしっかり覆う設計ではありません。また、化粧品の使用量は日焼け止め推奨量より少なくなることが多いため、実際の紫外線防御効果はカタログ数値よりも低くなる可能性も。

さらに、化粧直しや汗、皮脂によって日焼け止め成分が取れやすいというデメリットもあります。汗をかきやすい夏場や長時間の外出時には、化粧品のUV防止効果だけに頼るのは肌を紫外線ダメージから十分に守れないリスクがあるでしょう。

日焼け止めは塗るべき?紫外線対策の正しい方法とポイント

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

そのうえで、下地やファンデを使うと、メイクの仕上がりを良くしつつ一定の追加の紫外線防御ができます。つまり、「日焼け止めクリーム+下地やファンデ」という2段階でのケアが理想的な紫外線対策と言えるのです。

また、日焼け止めクリームは種類によって使用感や成分が違うので、自分の肌質やライフスタイルに合うものを選ぶことも大切。敏感肌の人は日焼け止め成分が刺激になる場合もあるので、低刺激タイプやノンケミカルタイプ、また紫外線吸収剤不使用のものを選ぶと良いでしょう。

なお、こまめな塗り直しも忘れてはいけません。特に汗や皮脂で落ちやすい夏場は数時間ごとに日焼け止めを塗り直すのが効果的。メイク直しを兼ねてUVケアも見直しましょう。

賢く使って美肌を守ろう

まとめると、ファンデーションや下地に含まれる日焼け止め成分は便利で頼れる味方ですが、それだけで紫外線対策を完結させるのは危険です。

肌への紫外線ダメージをしっかり防ぎたいなら、質の良い日焼け止めクリームを日常的に使い、さらに化粧品の紫外線防止効果でおしゃれも楽しむという組み合わせがベスト。

毎日のちょっとした手間でシミや肌トラブルのリスクを大きく減らすことが可能。日焼け止めも化粧品も上手に使い分けて、自分の肌をしっかり守っていきましょう。


監修者:古賀 愛子(こが あいこ)ハナ・ビューティークリニック院長

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熊本大学医学部医学科卒業。
国立国際医療研究センターにて初期臨床研修を修了後、東京大学医学部附属病院で心身医学を専攻。内科専門医および心療内科専門医の資格を取得。心と体のつながりに深く向き合う医療に従事するなかで、美容医療がもたらす前向きな変化に着目し、2021年より大手美容外科に勤務。年間数千件におよぶ患者様の診療を行いながら、美容医療の技術と知識を磨く。院長職や技術指導医としての経験も積み、若手医師の育成にも携わる。2024年より新宿・ハナ・ビューティークリニック院長に就任。
患者様一人ひとりの「こうなりたい」という想いに寄り添い、医学的な根拠に基づいた美容医療を通じて、内面からも輝ける美しさを引き出すことを目指している。

クリニックHP:https://hana-beautyclinic.com/
Instagram:https://www.instagram.com/hanabeautyclinic87?igsh=ZnM4OXdvbWk3a2Rz



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