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時計の未来がここに。世界最大の見本市『WATCHES AND WONDERS 2025』リポート

  • 2025.7.4
会場の様子

時計の未来を探す冒険へ

世界最大の時計見本市『ウォッチズ・アンド・ワンダーズ・ジュネーヴ』。長く続いたSIHH(ジュネーヴ・サロン)を発展させる形で、パンデミックを経て対面で第1回が開催されたのが2022年だ。

〈カルティエ〉をはじめとするリシュモングループの各メゾン、〈ロレックス〉や〈パテック フィリップ〉など数々の人気ブランドが居並ぶ会場に世界のバイヤーや関係者を集めるこの見本市では、23年から会期後半に一般開放期間を設けるようになった。もはや時計ファンなら一度は訪れるべき夢の祭典となりつつある。

こちらが『ウォッチズ・アンド・ワンダーズ』会場全体のマップ。中央入口を境界に大きく左右のゾーンに分かれて、26のメゾンが独立した大きなブースを構えた。さらに34の中小メゾンが「LA MEZZANINE」(中2階)、「CARRÉ DES HORLOGERS」(時計師の区画)、「LA PLACE」(広場)と名づけられた3つのエリアごとに集結。

どのブランドでも「これを目の当たりにできる機会はこの会場以外ではまずない」というレベルの特別な新作がズラリ。ブランド数も年ごとに増えて、今年は〈ブルガリ〉の初参加が大きな話題を呼んだ。各メゾンで、超複雑モデルだってガラス越しとはいえ間近で見放題。

注目の初参加となった〈ブルガリ〉は、自身10度目となるトゥールビヨン世界最薄記録を樹立した1.85㎜厚の「オクト フィニッシモ ウルトラ トゥールビヨン」を展示。今年を象徴する時計の一つに。

さらに新作だけでなく過去の名作モデルの数々、さらには組み立てや仕上げのデモ実演、素材やメカニズムのサンプル、キャンペーン関連のムービー上映など、展示が目白押しだ。

運営側も一般ファン増加を図っており、新たにイベント公式グッズの販売コーナーが登場したり、SNS向けの撮影スポットなどもパワーアップ。ブランドのアンバサダーやインフルエンサーの来場も増えて、会場あちこちに人だかりができていた。

開催初日の様子
一般公開の初日、開場時間前から入口に多くの時計ファンが集まっていた。
行列のできた〈ロレックス〉ブース
ファンたちで長蛇の列ができていた〈ロレックス〉の人気は、今年も健在。
マクラーレンMP4/4
F1公式計時の担当に復帰した〈タグ・ホイヤー〉はアイルトン・セナが駆ったマクラーレンMP4/4を展示。
映画『F1』で撮影に使われたモデルカー
〈IWC〉では今夏公開の映画『F1』で撮影に使われたモデルカーの姿も。
職人による加工作業の実演
〈ジャガー・ルクルト〉はブース内で職人による加工作業の実演を披露した。

さらにメイン会場外でも、音楽ライブや時計産業に関する展示などの関連イベントが開催。また独立系の小さなアトリエや職人が周辺ホテルにスペースを借りて合同の展示会を開いていたり、個性派メゾンが集ってまた別の見本市『タイム・トゥ・ウォッチズ』を開催していたりと、どれもなかなか見逃せない。

〈A.ランゲ&ゾーネ〉のブース
新作をモチーフにした巨大なクロックの展示は〈A.ランゲ&ゾーネ〉の恒例。
小アトリエゾーン
実力派の小アトリエが並ぶゾーンも。
公式グッズのブース
Tシャツやマグなど公式グッズも登場。
、ムーブメントの組み立て体験の様子
市内別会場でのサブイベントでは、ムーブメントの組み立て体験などもあり。
会場付近で開催中の「タイム・トゥ・ウォッチズ」
『タイム・トゥ・ウォッチズ』は、会場から徒歩5分と至近で開催。

お宝を探しつつ見て回るための市内の交通も安全&便利なのが、スイスの魅力でもある。さあ来年こそ、時計の祭典を探検しよう!

会期後半、一般向けに販売された入場チケットは、昨年より2割も増えて約23,000枚。会場となったジュネーヴ空港近くの大型展示施設〈PALEXPO〉は、世界中から集まった多くの時計関係者やファンで大盛況となった。
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