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最終章にふさわしい舞台へ──アニメ『ONE PIECE』が深夜放送に移行する意味とは?

  • 2025.8.9
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Google Geminiにて作成(イメージ)

日曜の朝といえば、『ONE PIECE』のアニメを思い浮かべる方も多いでしょう。
しかし、そんな長年親しまれてきた放送枠が、2024年10月より深夜帯へ移動することが発表されました。

一見すると単なる編成上の都合のようにも思えますが、そこには原作の重厚な展開を丁寧に描くための判断だった可能性があると注目を集めています。

※この記事は112巻巻までの内容を含みます。

くまとボニーの過去が描かれる今、朝では放送できない?

今回の深夜枠移行の最大の理由と考えられているのが、これから描かれるバーソロミュー・くまジュエリー・ボニーの過去エピソードです。

その内容は、原作ファンの間でも「ONE PIECE史上、最も重く悲惨な描写」とされるほど衝撃的なもの。
特に、くまの過去に登場する女性・ジニーの悲劇や、天竜人による非人道的行為の描写は、朝の時間帯には適さないと判断された可能性があります。

倫理的にも慎重な扱いが求められるシーンが続くため、原作を忠実にアニメ化するためには、より自由度の高い深夜枠への移行が必要だったと考えられます。

“ジャンプ枠”を強化するフジテレビの戦略

とはいえ、深夜枠移行がすべてにおいてネガティブというわけではありません。

実際、過去には『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』など、深夜帯で放送され高い支持を得た作品も多く存在します。

フジテレビとしても、こうした“深夜ジャンプ枠”を戦略的に強化したい意図があると見られています。

また、アニメ放送終了後、ほどなくして“『週刊少年ジャンプ』のデジタル配信(深夜0時)”が始まるタイミングであることから、アニメと原作の相乗効果を狙った施策とも読み取れます。

最終章突入で、物語はさらにシリアスに

『ONE PIECE』の原作は現在、いよいよ最終章に突入。
物語は世界政府の闇や天竜人の罪、重要キャラクターたちの過去に切り込んでおり、ストーリー全体がますます重厚な展開を見せています。

そのなかでも、くま・ボニー親子の物語は、シリーズを通しても屈指のシリアスなパート。
こうした内容を表現規制の少ない深夜帯で放送できることは、制作側にとっても大きなメリットと言えるでしょう。

放送時間が変わっても、ファンは離れない

「日曜朝の習慣だった」というライト層もいるかもしれませんが、『ONE PIECE』の多くのファンは、長年にわたって作品を追い続けてきたコアな読者・視聴者です。

録画や配信といった視聴スタイルの多様化もあり、放送時間の変更が視聴者離れに直結する可能性は低いと考えられます。
むしろ、最終章ならではの“攻めた描写”を見せられる深夜帯のほうが、ファンの満足度は高まるかもしれません。

おわりに

アニメ『ONE PIECE』の深夜枠移行は、単なる放送時間の変更ではなく、作品が迎える最終章にふさわしい環境を整えるための決断だったのではないでしょうか。

くまとボニーの過去、天竜人の罪といったシリアスな要素が、今後の放送でどう描かれていくのか――
その重みとリアリティが、物語のクライマックスをさらに印象深いものにしてくれるはずです。


※記事内の画像はイメージです。
※当記事は、投稿者の許諾をいただいた上で記事化しております。

出典:「ゆっくり考察クリーム」
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