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秘密の婚約指輪に、運命のウエディングドレス。 モデルChiharuと夫ダニエルの“一番幸せな日”ができるまで【私たちのパートナーシップ Vol.7・後編】

  • 2025.6.21

──結婚式の写真を拝見しましたが、本当に素敵でした。ドレス、ジュエリー、会場……どの瞬間も特別で、どこからお聞きすればよいか迷ってしまうほど。

Daniel まずはウエディングドレスの話がいいんじゃないかな。彼女のウエディングドレス姿はとても美しくて、写真映えもすごく良くて、まるで光をまとっているように見えたんです。式のとき、太陽の光がちょうど正面から当たって、ヴェールとドレス全体が輝いていて……まるで天使みたいでした。本当に彼女にぴったりのドレスだったと思う。

Chiharu 2年前に、ロサンゼルスに住んでた友人から突然「あなたのウエディングドレスを見つけたよ!」って連絡がきて。まだ婚約もしてなかったのに(笑)。それが、今回私が選んだダニエル・フランケル(Danielle Frankel)のドレスだったんです。その1週間後、たまたま彼女と直接話す機会があって、モデルとしても仕事をさせてもらって、彼女のドレスを全部試着させてもらいました。その後、他のブランドもいくつか見ていたのですが、最後にもう一度ダニエル・フランケルのドレスを試着したら、「これだ!」となって。とってもシックで、すごく気に入りました。

──本当にお似合いでした。

Chiharu ありがとうございます。ドレスの背中の美しいラインが特に気に入ってます。それから、二着目のドレスはLAに住むウリオット(OORI OTT)のデザイナーの友人に作ってもらいました。ドロップウエストのミニドレスがよくて、彼女が10パターンくらいのスケッチを描いてくれて、その中から選んだんです。最終的に本当に良い仕上がりになりました。

──Danielさんの衣装はどのようにして選んだのですか。

Daniel 僕はタキシード選びにすごく苦労しました。アメリカでは自分の体型に合う既製品が全然見つからなくて、オーダーは高すぎるし……。最終的にはブルックリンのダウンタウンにある古着屋「Crowley Vintage」で、1980年代のカスタムタキシードに出会ったんです。

Chiharu パンツがほんの少しフレアになってて、そこも可愛かった。

Daniel そう。雰囲気が自分には合っていて、ちょっと手直しは必要だったけど、すごくいいのを選んだと思っています。

ふたりのビッグプロジェクトとなった婚約指輪選び

──お二人の指輪についてもお聞きしていいですか?

Daniel 婚約指輪は、それ自体が大きなプロジェクトでした。まず、サプライズにしたかったので、こっそり準備を進めてて、ダイヤ選びから台座のデザインまで、すべて一からカスタマイズしようとしていました。キャットキム(KATKIM)というブランドのデザインをすべて見て、いろんな要素を組み合わせて、自分なりの指輪を作ろうとしたんです。でも結果的に自分のデザインに納得いくものがなくて、最終的には、あるデザインの中から選んで、少しカスタマイズすることにしました。たとえば、ダブルリングの幅やダイヤのセッティング位置を調整したり、なるべくシームレスな見た目にしました。

Chiharu 毎週末「歯医者に行く」って言っていなくなるから、何か変だなと思って気づいて。なので、次の週には私も一緒に行って、セッティングを選ばせてもらいました。私が「もうこれで十分。理想通りだから、このままでいいよ」って言ったのに、彼が「いや、もっといいものが作れると思う」と言って、そこからさらに5〜6カ月かけて細かい部分まで詰めていきました。本当にこだわってくれて、すごくありがたかったです。

Daniel 仕上がりにはすごく満足しています。結婚指輪はブシュロン(BOUCHERON)にしました。それは彼女が選びました。

Chiharu いろいろ試してみたのですが、婚約指輪がスクエアのデザインだったので丸い形だとしっくりこなくて。でもこのリングを合わせたときに「これだ!」と思いました。

──素敵ですね。結婚式当日はどんな気持ちで迎えましたか。

Daniel とにかく準備が大変で、式当日もまだフラワーデコレーションを手作業で仕上げるなど直前までバタバタしていました。でも、セレモニーが始まり、会場に一歩踏み出したその瞬間に、ふっと何かが込み上げてきて……。正直、そんなに感情的になるとは思っていなかったんですが、ものすごく重みのある感情が押し寄せてきて。もちろん、“いい意味での重さ”なんですけど。そして彼女が歩いてくる姿を見た瞬間、それはもう……今までに経験したことのない感覚でした。誓いの言葉のときは、感情が込み上げて声が詰まりました。

Chiharu そんなに泣きそうだったなんて知らなかった。私は“ファーストルック”のときもすごく感情的になって、彼の肩をトントンってして振り向いてもらった瞬間、感情が一気にこみ上げてきて……涙が止まらなくなりました。式では、父に「無理かもしれない」って言ったら、「大丈夫、大丈夫、任せて」と言ってくれて。でも私はもう泣きっぱなしで。だからセレモニー中の写真、全部うつむいてるんです(笑)。それがちょっと後悔。しかも歩くスピードもめちゃくちゃ早くて。「ここはランウェイじゃないよ」と後から思いました。

Daniel 本当に、12時間があっという間で。人生で一番幸せな一日でした。

Chiharu ゲストが楽しんでくれてる姿を見て、本当に幸せを感じました。

日々の“小さなこと”の積み重ねが絆になる

──これから、お二人としての夢はありますか?

Daniel 幸せな家庭が築けたらいいなと思ってます。まあ、どうなるかはわかりませんが。

Chiharu 私は、子どもを持つか持たないかはまだ決めてなくて、ニューヨークで子どもを持たない選択と持つ選択をする人の両方を見てきていて、どちらも幸せそう。まだ自分にとってどちらが合っているのかわかりません。でももし子どもを持つなら、それも素敵なゴールになると思います。

Daniel もし子どもがいないなら、世界中を旅して楽しむ人生も良い。とにかくお互いを尊重しながら、より良い自分でいられるように努力し続けたいですね。

Chiharu 健康で、幸せでいてくれたら、それだけで十分です。

──おふたりにとって“理想のパートナーシップ”とは?

Daniel まずは何より“リスペクト”だと思います。相手を対等に見て、思いやること。そして毎日の小さなことを大切にすること。たとえば、出勤の支度を手伝ったり、ごはんを用意したり、体調の悪いときにケアしたり。

Chiharu うん、やっぱり大事なのは“大きなこと”じゃなくて、日々の“小さなこと”をちゃんと積み重ねること。お弁当を作ったり、健康を気遣ったり、こまめに連絡を取り合ったり……そういう積み重ねが絆になるんだと思います。

Photos: Nick Krasznai Text&Interview: Mina Oba Editor: Mayumi Numao

モデルのChiharu、ウエディングパーティー
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