どうやって計算するか覚えてる？「(1/3)^2」→正しく計算できる？

今回チャレンジするのは、分数の累乗です。累乗は数学のはじめの段階で習う、算数の計算よりも少々レベルの高い計算です。一見ややこしく見えるかもしれませんが、意味が分かればそこまで難しくはないでしょう。

ぜひ、気軽な気持ちで挑戦してみてください。

問題

次の計算をしなさい。
(1/3)^2

※「(1/3)^2」は「1/3の2乗」を表しています。

正解は、「1/9」です。

正しく答えられたでしょうか。

もし、2/3と答えてしまったのなら…「^2」の意味を勘違いしている可能性が高いです。

次の「ポイント」で、正しい計算過程を見てみましょう。

この問題のポイントは、「(1/3)^2を1/3×1/3として計算すること」です。

まず、累乗とは何なのかについて確認しておきましょう。

累乗...同じ数を何個か掛け合わせた計算

累乗では、「何個掛け合わせるか」を指数で表します。指数は通常、掛け合わせる数の右上に書きます。ただし、上付き文字が使えないテキストでは、「^」を使って指数を表します（この記事でも「^」は指数を表しています）。

累乗を使うと、同じ数を何個も掛ける掛け算を省略して表すことができ、式がすっきりします。

一見難しそうに見える累乗の式ですが、その正体は掛け算の省略形だと考えて、計算するときは掛け算に直せばOKです。

2^3
=2×2×2
=8

では、改めて今回の問題を見てみましょう。

(1/3)^2

「掛け合わせる数は1/3」、「指数は2」なので、式の意味は「1/3を二個掛け合わせる」ですね。

(1/3)^2
=1/3×1/3

分数の掛け算では、分子どうし、分母どうしを掛け合わせればよかったので、次のように計算します。

1/3×1/3
=(1×1)/(3×3)
=1/9

これで答えが出ましたね。

累乗の知識があいまいだと、「累乗って確か掛け算で計算できたから…」と考えて、指数を「掛ける数」と勘違いしてしまうことがあります。

しかし、指数は「同じ数を何個掛け合わせるか」を表したもので、掛ける数と同じものではありません。

今回の問題でいえば、次のように計算してしまうのは間違いです。

間違った計算例
(1/3)^2
=1/3×2
=2/3

指数を掛ける数と間違えると、ほとんどの場合答えも間違いになります。

気を付けてくださいね。

分数の累乗、正しく計算できたでしょうか？

累乗の正体は、同じ数の掛け算です。同じ数を何個掛け合わせるのかは、指数で表します。累乗を計算するときは、掛け算の形に直せばよいのです。今回の問題も一見難しく見えるかもしれませんが、正体は初歩的な分数の掛け算です。

ただし、累乗を掛け算に直すときは、指数を掛ける数と間違えないように注意しましょう。

他にも累乗の問題をいろいろ用意していますので、引き続き挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。

文（編集）：VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

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