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半袖で“無謀登山”真夏で気温ひとケタも…夏山登山、北海道での注意点を専門家解説

  • 2025.6.15

北海道生まれ北海道育ち。生粋の道産子であるHBCアナウンサー・堀内美里(ほりうち・みさと)が、趣味である「登山」と「山ごはん」を連載。

自分の足で歩いた先にある絶景と、おいしいごはんは、もう最高です!
文化部出身・運動神経ゼロの私でも楽しめる「コスパはなまる山」を紹介していきます~!

今回は番外編!
これからの夏山登山で特に北海道で注意が必要なことを、HBC報道部の取材から一緒に考えます。

連載「堀内美里の言いたいことは山々ですが」

※北海道の山に登るときは、クマについても知っておきましょう。「クマに出会ったら」「出会わないためには」の基本の知恵は、HBCのサイト「クマここ」で、専門家監修のもとまとめています。

短パン、半袖シャツ姿のイギリス人カップルが

全国で不十分な装備による「無謀な登山」が相次ぐ中、北海道後志地方の羊蹄山(標高1898m)でも、軽装の外国人が救助されました。

5月13日夜、雪が残る羊蹄山の9合目。
道警の救助隊員が助けに向かったのは、2人のイギリス人登山者です。

30歳の男性は、薄手のジャンパーにハーフパンツ、29歳の女性は半袖シャツに長ズボンという軽装でした。

Sitakke
男性の手は寒さのせいか激しく震えていた

「Sorry…ごめんなさい」

そう話す男性の手は、寒さのせいか激しく震えていました。

「寒くて避難小屋に向かえない」とSOS

Sitakke

晴れていたものの、風が吹き冷え込んでいたこの日の羊蹄山。

北海道山岳ガイド協会の佐々木大輔理事長は、2人の装備が不十分だったと指摘します。

「気象によってはマイナスの気温になることもある時期。山の上で天候の悪化や気温が低下するときに対応する装備は必要だった」

2人はこの日の午前10時半ごろ、羊蹄山に入山。

しかし午後6時すぎ、「寒くて避難小屋に向かえない」と男性から通報があり、道警が救助しました。

北海道の山だからこそ

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北海道では、2009年7月中旬に大雪山系のトムラウシ山で、登山ツアーの参加者を中心に計9人が死亡。

この日の山頂付近は雨で、気温は約8℃。
20~25メートルの風も吹いていました。

佐々木さんは道内の山について、本州以上に低体温症への注意が必要だと指摘します。

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まず北海道は緯度が高く、標高が同じくらいの本州の山と比べて、気温が低い傾向があります。

さらに高い木が育たなくなる「森林限界」も低く、風を遮るものが少ないのです。

こうしたことから、北海道の山に登るときは、本州の山と比べて1,000メートルほど高いつもりで準備するよう勧めています。

佐々木さんは登山の際に、雨具や保温性の高い衣類のほか、十分な食料も携行するよう呼びかけています。

連載「堀内美里の言いたいことは山々ですが」

※北海道の山に登るときは、クマについても知っておきましょう。「クマに出会ったら」「出会わないためには」の基本の知恵は、HBCのサイト「クマここ」で、専門家監修のもとまとめています。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年5月28日)の情報に基づきます。

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