スティーヴン・スピルバーグ、フランシス・フォード・コッポラの『ゴッドファーザー』は最高傑作

4月26日（現地時間）、アメリカン・フィルム・インスティチュートによる最高の名誉賞、AFI生涯功労賞を授与されたフランシス・フォード・コッポラ。プレゼンターを務めたスティーヴン・スピルバーグとジョージ・ルーカスから、その功績を称えられた。

スピルバーグは、1967年に初めて会ったというコッポラを「独立系アーティストの理念を常に擁護してきた戦士でありながら、人のアイディアや意見、インスピレーションに対しては、恐れ知らずなほどオープンだ」と称賛。「私にとって『ゴッドファーザー』は、アメリカ映画史上最高の傑作です」と断言し、『ゴッドファーザー』三部作ほか、『カンバセーション…盗聴…』（1973）、『地獄の黙示録』（1979）、『アウトサイダー』（1983）『ドラキュラ』（1992）といった傑作を世に送り出してきたコッポラにこう賛辞を送った。「あなたはアメリカ映画の正典を再定義し、若きストーリーテラーたちに影響を与えてきた。彼らは、あなたに自分の作品を誇りに思って欲しいと願ってきた。私もその一人です」

また、ルーカスもコッポラとの出会いを振り返り、「22歳のとき、崖から飛び降りることを恐れてはいけないと教わった。彼ほど高くは飛べないが、ずっとその教えを心に刻んできた」と述べ、「ヒーロー」と称えた。ほかにも、『ゴッドファーザー』でタッグを組んだロバート・デ・ニーロとアル・パチーノ、最新作『メガロポリス』（2024）に出演したアダム・ドライバーやダスティン・ホフマン、ハリソン・フォード、モーガン・フリーマン、ロン・ハワード、ダイアン・レイン、スパイク・リー、ラルフ・マッチオらスターたちが集結し、コッポラに感謝を述べるとともに彼の功績をたたえた。

トロフィーを受け取ったコッポラは、これまで多くの人に支えられたと述べ、助け励ましてくれる人がいた一方で、恐れた人や不当に扱われたと感じた人もいたが、「それぞれ理由あってのことだったと思う。許すことができない唯一の人物は、自分自身であるから」と振り返る。「今ではこう理解しています。私を創造したこの場所、故郷とは土地を指すのではなく、おかえりと温かく迎えてくれる友人や同僚、師、遊び仲間、家族や隣人、美しい顔のあるところを指すのです。私は今もこの先も、皆さんのうちの一人であり、それ以上の何者でもありません」

Text: Tae Terai

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