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【目白】特別展「学習院コレクション 華族文化 美の玉手箱 ―芸術と伝統文化の パトロネージュ」@霞会館記念学習院ミュージアム5月17日(土)まで

  • 2025.4.11

学習院大学目白キャンパス内にある霞会館記念学習院ミュージアムではリニューアルオープン記念展 学習院コレクション「華族文化 美の玉手箱」が2025年5月17日(土)まで開催されています。

出典:リビング東京Web

2025年3月リニューアルオープン

昭和50(1975)年、学習院大学内に開館した「学習院大学史料館」は、令和7(2025)年春、「霞会館記念学習院ミュージアム」としてリニューアルオープンしました。「霞会館記念学習院ミュージアム」には、天皇家、皇族、華族の学び舎であった学習院ゆかりの史・資料、美術作品など約25万点が収蔵されています。

出典:リビング東京Web

会場入口※特別に許可を得て撮影しています。

本展ではそのコレクションの中から、芸術と伝統文化のパトロネージュをテーマに6つのコーナーを設け、絵画、工芸品、古文書、文学資料など約100件が展示されています。

「工芸」― 職人への庇護

会場入口にはボンボニエールが展示されています。ボンボニエールとは、フランス語で「ボンボン(砂糖菓子)」を入れる小箱を意味する言葉で、皇室の慶事の際に配られる引き出物として知られています。

出典:リビング東京Web

緻密な細工でつくられた銀製のボンボニエール。廃刀令で職を失った伝統工芸技術を継承・保護し、海外へ宣伝する役割も果たしています。皇室ではこの慣習を現在も継続しており、海外ではボンボニエールは日本皇室特有の工芸品として認識されているようです。

出典:リビング東京Web

展覧会場内にはローブ・モンタント(上皇后陛下所用)が展示されていました。洋装のドレスでありながら、伝統的織物「佐賀錦」が用いられており、日本固有の伝統技術の重要さとその美を広く発信したいと願う、皇室の意識の表れといえるでしょう。

出典:リビング東京Web

ローブ・モンタント(上皇后陛下所用) 絹 平成時代 上皇后陛下より学習院へ下賜 展示期間:2025年3月14日〜3月22日

「絵画」―貴族文化の広がり

王朝貴族の文化が華やかに開花した平安時代、物語や史実を題材とした「源氏物語絵巻」、「伴大納言絵巻」などの名画が次々と誕生しました。文学、絵画、工芸など、平安時代に創作されたわが国固有の芸術は、天皇家を中心に貴族らが先導してその礎を築き、のちの武家社会においても、さらなる発展を遂げていきます。

出典:リビング東京Web

会場展示風景

「伝来」―受け継がれたもの

学習院は華族子女の教育機関として、明治10(1877)年に開校しました。以来150年にわたり、皇族・華族の学びの場として、また国内外で活躍する多くの人材を輩出したことでも知られています。昭和24(1949)年には学習院大学が開学。その附置研究施設として昭和50(1975)年に設立されたのが、学習院大学史料館です。

出典:リビング東京Web

日本で初めてランドセルを使用したのは、学習院初等科の生徒たちで、明治18年(1885年)に導入されました。画像は光宮宣仁(てるのみやのぶひと)親王(高松宮)所用学習院ランドセル(原寸復元模型)です。

出典:リビング東京Web

光宮宣仁親王(高松宮)所用学習院ランドセル(原寸復元模型)

学習院第10代院長・乃木希典の遺書が展示されています。長年公私共に交流のあった陸軍大臣寺内正毅に宛てたものです。歴史を物語る興味深い貴重な資料が展示されています。

出典:リビング東京Web

【乃木希典遺書】寺内正毅宛 書簡

モダニズム建築の先駆者・前川國男設計の図書館を新ミュージアムにリノベーション

リニューアルしたミュージアムの建物は、日本におけるモダニズム建築の先駆者である前川國男(1905-1986)により設計されたかつての大学図書館を、博物館施設としてリノベーションしたものです。会場には資料が展示されています。

出典:リビング東京Web

学習院コレクション「華族文化 美の玉手箱」芸術と伝統文化のパトロネージュ展では、芸術や伝統文化を保護・支援(パトロネージュ)してきた貴重な資料が展示されています。

皇室の御慶事に際して下賜される菓子器ボンボニエールといった美術工芸品をはじめ、宮家や華族の人々が日常生活で用いる品々の展示や皇室の歴史と文化が紹介されており、大変興味深い展覧会です。

貴重な資料が数多く展示されていますが、無料で観覧できるのも魅力の展覧会です。

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