1. トップ
  2. エンタメ
  3. マイルズ・テラーが『深い谷の間に』について語る【sweetムービーインタビュー】

マイルズ・テラーが『深い谷の間に』について語る【sweetムービーインタビュー】

  • 2025.4.6

Miles Tellerマイルズ・テラー

Miles Teller
1987年2月20日、ペンシルベニア州生まれ。2010年の『ラビット・ホール』で長編映画デビュー。14年の主演作『セッション』で注目を浴び、同年から始まった『ダイバージェント』シリーズ (14~16)にも出演。トム・クルーズ製作・主演の『トップガン マーヴェリック』(22)で若手パイロットのリーダーを演じて話題に。


Apple TV+で配信が始まったオリジナル映画『深い谷の間で』は、原作のないオリジナル品。びっくりしますよ、これ。凄腕スナイパーの極秘ミッションで始まり、スナイパー同士の友愛の物語に変化。その後、あることが起きてSFサスペンスになり、終盤はまさかの……。アクション、恋愛、SF、戦争、陰謀などジャンルがコロコロ変わるのに、最初から最後まで何が起こるか分からない緊張感でピリッピリ。「そうなんだよ。戦士の役は色々やってきたけど、こんなのは初めてで」というのは、主人公のひとり、リーヴァイを演じたマイルズ・テラー。

「アクションに関しては『トップガン マーヴェリック』に出たばかりで、準備は完璧にできている状態だった。だけど、この作品はストーリーがとにかく複雑だったことで、脚本を読んだ瞬間に“絶対これやる!”って思ったんだよね。特にユニークなのは、アニー(アニャ・テイラー=ジョイ) が演じるドラーサとの友情を深めるくだりは、1年もの間、数キロ離れた監視塔で共に孤立していて、言葉を直接交わすことがないってこと。
アニーと僕は以前から仲よしなんだけど、その関係性があるからこそ、離れ離れの僕らがお互いに “今日の調子は?”みたいな感じで撮影に挑めたんだと思うよ」

リーヴァイとドラーサはある組織の極秘任務を専門にした凄腕スナイパー。そんな2人は「ある谷の監視」という奇妙なミッションに就き、監視塔での暮らしを始める。劇中の監視塔は谷を挟んで数キロほど離れている設定。そこまでではないにしろ、撮影時はCG合成は最小限に、かなりの距離をとった場所で演じていた。

「セットはイギリス、壮大な谷はノルウェー。どちらでも撮影をしたんだけど、この作品はセットが本当にすごかった。いつもなら“スタジオだとロケよりリアルに演じられないかも”って不安になるんだけど、とてつもなく巨大なんだよ。マジで森。本物の馬が20頭も走っていたんだ(笑)。おかげで、あの特殊な設定も難なくできたんだよ」

難しかったのは、リーヴァイのバックグラウンド。「彼らが最初から凄腕のスナイパーってことはありえないから、従軍してた裏設定がある」とマイルズ。
「親しい友人の多くは軍隊にいたので、僕は常にその世界とのつながりを持っていた。戦争を経験した人は、必ずはけ口が必要になるし、残念ながら多くがPTSDを抱え、自ら命を絶つ人も多い。リーヴァイとドラーサは、それを乗り越えて居場所を見つけた人なんだ。すごく難しいことだけど、ネガティブではない戦闘経験者の描き方ができたことは誇りに思っているよ」

Apple Original Films『深い谷の間に』
story:凄腕スナイパーのドラーサ (A・テイラー=ジョイ)とリーヴァイ(M・テラー)は、極秘の任務で大峡谷の両側にある監視塔にそれぞれ配属される。谷を隔てつつも2人は親交を深めていくが、谷には謎の生物が巣食っており……。

監督:スコット・デリクソン/出演:アニャ・テイラー=ジョイ、マイルズ・テラー、シガニー・ウィーバー ほか/現在、Apple TV+にて独占配信中
画像提供 Apple

text : MASAMICHI YOSHIHIRO

web edit : KIMIE WACHI[sweet web]

※記事の内容はsweet2025年4月号のものになります。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください。

元記事で読む
の記事をもっとみる