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「今はカーテン閉めてる」タワマン30階を衝動買いも…年収1,000万男性が2年住んで分かった“大誤算”

  • 2025.5.15
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出典:TRILL(画像はイメージです)

年収1,000万円をゆうに超える、名を聞けば誰もが知る外資系投資銀行に勤務するエリート会社員であるAさんが購入した都内タワマンの30階。

東京の絶景が広がる高層階の住まいに憧れ、「衝動買い」で手に入れた夢のような暮らし。しかし、入居してから一転、タワマンの窓から見える煌びやかな景色の魅力は、日常の中で次第に薄れていき、「今はカーテンを閉めている」と語るAさん。彼が直面した“ある誤算”と価値観の変遷に迫る。

「年収10倍の融資」初マンション購入はまさかの"勢いだけ"

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出典元:photoAC(画像はイメージです)

新卒で大手外資コンサルに就職し、その後外資系投資銀行へと華々しいキャリアを築いてきたAさん。そんな彼のマンション購入の第一歩は、新卒2年目という若さでの「衝動買い」だった。

「当時は新卒時の年収の10倍近くの融資を受けることができ、5,000万円の中古マンションを購入しました」

マンション選びにおいて特段の計画性はなかったというAさん。不動産投資をするつもりはなく、単に「住みたい!」という気持ちだけで購入を決めたという。

外資系投資銀行への転職後、一定期間務めた後に購入したマンションを売却し都内のタワーマンションを購入。このときも年収の7〜8倍という高い融資を受けていた。

しかし、それが思わぬ結果をもたらすことになる。

「カーテンを閉めて過ごす日々」タワマン30階からの現実

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出典元:photoAC(画像はイメージです)

 

「最初の2件は『衝動買い』と言っても過言ではありません。特に2件目は東京タワー、レインボーブリッジ、富士山まで一望できるタワーマンションの30階からの絶景に一目惚れし、深く考えずに直感で決めました」

東京タワー、レインボーブリッジ、富士山まで一望できる30階からの絶景。購入時には「素晴らしい景色」に魅了されたというAさんだが、実際に住み始めると意外な現実に直面したという。

「“タワマンあるある”なのかもしれませんが、景色は正直に言うと飽きます。最初は毎日、想像していたようにベランダにお酒を置いて眺めながら飲むものかと思っていたんですが、冬は寒いし夏は暑いし…」

現在ではカーテンを閉めて過ごす日々が多いというAさん。タワーマンションの魅力として真っ先に挙げられる「眺望」の価値が、実際には時間とともに薄れていく現実を語る。

「今はもうカーテンを閉めていて、正直あんまり変わらないという部分もあります。ロケーションの良さと景色のために高いお金を払ったのに、思っていたほど活用していないんですよね」

入居当初は、タワーマンション特有のエレベーター待ちを経験したり、駐車場の設置率が低いといった不便さを一時的に感じたこともあったという。

「景色はもういいや」

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出典元:photoAC(画像はイメージです)

意外な現実に直面したAさん。この経験を機に、3件目となる現在のマンション購入ではアプローチが大きく変わったという。

「『景色はもういいや』と思って、今回は生活利便性を重視しました。目の前にショッピングモールがあって、スーパーがすぐ近くにある。シェアサイクルもあるので交通の便も良い。どちらかというと、もうずっと住み続けてもいいという気持ちで選びました」

YouTubeで物件情報をリサーチし、相場を調べるなど、“初めて計画的に”マンションを購入したというAさん。さらに将来を見据えた視点も持つようになっていた。

「10年、15年後にはこのエリアに新しい地下鉄線ができたり、空港から直通で繋ぐ路線ができる予定なんです。将来的に交通利便性が上がって、マンションの価値も上がるだろうという遠い目線も入れています」

不動産の衝動買いから始まり、戦略的な資産形成の視点を持つようになったAさんの変化は、若手投資家のひとつのロールモデルとも言えるかもしれない。

まとめ

タワーマンションの30階からの絶景に憧れ、衝動買いでマンション購入を始めたAさん。実際に住んでみて気づいたのは、眺望という付加価値が日常生活の中では意外にも薄れていくという現実だった。

最初は景色に魅了されて選んだが、生活を続ける中で彼の価値観は大きく変わり、次のマンション選びでは景色よりも生活利便性を最優先。将来の資産価値も視野に入れた戦略的な購入へと成長したのである。

若くして外資系キャリアを築き、大胆な決断で資産形成に成功したAさんが最終的に選んだのは、見栄えではなく暮らしやすさ。

不動産を買う際、私たちが本当に大切にすべき価値とは何なのか?彼の経験は住まい選びの本質を問いかけているのではないだろうか。


※物件価格等の情報はAさんへの取材を基にした購入当時のものとなります。