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脱・なんとなくストック! ローリングストックをはじめよう

  • 2025.3.18
防災ニッポン

いつも使う食品・日用品を買い物のついでになんとな~く多めに買う「なんとなくストック」をしていたわが家ですが、このたびきちんとローリングストックに向き合うことにしました。
なんとなくストックをしていると、欲しいタイミングでストックがなくなっていたり、逆に在庫を持ちすぎてしまったりすることもありました。

何をストックする?量は?管理はどうする?など、疑問点を解決しながらローリングストックを始めてみた様子をリポートします。

基本的なローリングストックの考え方

ローリングストックとは、普段使っている食品や日用品を日常的に使いながら、使った分だけ買い足してストックしていく方法です。この方法だと期限切れや量の不足が防げて、災害時にも頼れる備蓄になります。

一般的には賞味期限が長めで常温保存ができる食品や日用品がローリングストックに向いていると言われています。
どんな物をストックするかは家庭によって違いが大きいですが、防災ニッポンの記事では「消費期限に関係なく、おおよそ半年の間に必ず一度は消費する」ものと紹介しています(「防災備蓄 「ローリングストック」の始めかた」)。

また、ストックの量は「家族が1週間で消費する量」を目安とすると良いでしょう。

食品のローリングストック

まずは食品のローリングストックについて考えてみます。
ローリングストックするアイテムと量を決めるにあたって、被災後1週間の献立を具体的に考えてみることが役立ちます。朝・昼・晩の3食とおやつを具体的なメニューで決め、必要なアイテムと量を考えます。

ローリングストックは自宅避難を見据えて備えるものです。災害時、家屋が安全な場合は自宅避難が基本になります。
ライフラインは絶たれている可能性があるので、冷蔵庫や電子レンジ、ガスレンジなど普段使用する調理器具が使えないことも考慮して献立を組みましょう。

ポイントは、普段使いの食材を使う献立にすることです。使い慣れない食材ではローリングストックの循環がうまくできませんし、調理に手こずったり、味が好みではなかったりすることもあり得ます。

わが家の1週間の献立

わが家でどんな献立にするか考えたメモがこちらです。調理にはカセットコンロを使用することを想定しています。

被災1日目は食欲がわかない人が多いという話を聞いたことがあるので、のどを通りやすい食事を考えました。また、最初の2・3日は冷蔵庫内の生鮮食品もできるだけ活用するようにします。

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【朝食】
いつもパンのストックが冷凍庫にたくさんあるので、それで3日間はしのげるとして、残りの4日を非常食のパンとアルファ米のおにぎりタイプでまかないます。
それにスープもつけます。レトルトやインスタントのスープは7日分用意します。

【昼食】
昼食は簡便に調理できるものを中心に考えました。野菜ジュースをつけてなんとか栄養バランスを改善しようとしています。

【夕食】
夕食には、ポリ袋湯煎調理を中心に献立を考えました。おかずの食材としてジャガイモやニンジンなど常温で長期保管できる根菜類、たんぱく源としてサバ缶やツナ缶、切り干し大根やわかめなどの乾物を使います。

【おやつ】
常にスナック菓子を多めに買い置きしているのでそれも活用し、子どもが好きなゼリー飲料、長期保管ができるフルーツ缶も揃えておくことにしました。子どもの飲む牛乳も常温長期保管ができるものを、コーヒーもあると嬉しいなと思って大人用に用意することにしました。
普段製菓材料として持っているドライフルーツやナッツもおやつとして活用します。
筋トレが趣味の夫のプロテインシェイクは栄養バランスの改善にも役立ちそうです。

【その他】
その他として、お腹が空いたときにすぐ食べられてたんぱく源にもなる魚肉ソーセージも用意します。また、具合が悪かったり、食欲がなかったりするときにも食べやすいレトルトおかゆもあると、普段体調を崩したときにも便利です。子どもでも調理できるカップラーメンも用意することにしました。

5年程度保存できる非常食もある程度用意しているので、それらも活用しながらの献立です。また、実際の被災時には、冷蔵庫の中に残っている食材を優先的に使うので、冷蔵庫の内容によって献立は変動すると思います。

しかし、ストック食材だけでも7日間はまかなえる用意があると思うと、かなり安心感がありますね。

必要なアイテムとその量

3食プラスおやつを家族3人分×7日分用意します。わが家の食品のローリングストックの具体的なアイテムと量はこのようになりました。

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そして、実際のストックの量をそこから差し引いて、買い物リストを作成しました。

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意外と買い出しの量は少なく済みました。早速買い物に行ってきます!

日用品のローリングストック

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わが家でローリングストックすることにした日用品はこちらです。

・トイレットペーパー
・ティッシュペーパー
・キッチンペーパー
・手指消毒用アルコール
・ウェットティッシュ
・ハンドソープ
・洗濯洗剤
・カセットボンベ
・湯煎可能ポリ袋
・調理用手袋
など

これらのアイテムは被災した際の生活を想像して必要になりそうだと考えたものです。
乳幼児がいる家庭ならおむつやおしりふき、生理用品が必要な人もいますね。自分の家庭なら何が必要か考えてリストアップしましょう。

トイレットペーパー1ロール、何日で使い切る?

これらの日用品は腐るようなものではないし、たくさんあればあるほど安心と思って買いだめしがちです。 しかし、災害を考えたストックで今の生活スペースが圧迫されるのは避けたいところ。適正なストック量はどのくらいでしょうか。

すぐできるおすすめのアクションとしては、アイテムを使い始めた日をメモすることです。
例えば、トイレットペーパーの芯に使い始めの日付けを書き込み、使い切ったのは何日後か把握します。

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わが家ではトイレットペーパー1ロールを5日間で使い切りました。なので、8ロール入り
のパック1つあれば日常生活は40日間送れることがわかりました。

食品と同様に最低限必要なのは7日分ですが、ストックにあてられるスペースや、買い物に行ける頻度なども加味して、家庭ごとの適正ストック量を考えてみましょう。

ローリングストック品の管理のコツ

管理方法に一工夫するだけでローリングストックの循環が良くなります。
古いものが手前に来るように並べておき、さらに必要量のメモを貼って少なくなったらすぐわかるようにしておく方法がおすすめです。

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バラバラと置いてあると量の管理が難しくなるため、一目で在庫を見渡せるように保管すると良いでしょう。

わが家では、先ほど作ったローリングストック品のリストを食料庫に貼っておくことにしました。

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ローリングストックをマスターしよう!

脱・なんとなくストックしてみると、災害があっても1週間は家族全員生活できるぞ!という安心感が生まれました。
非常用の物品は一般的なものより割高なことも多いですから、ローリングストックをうまく活用できると、非常用ですべて揃えるよりコストを抑えることもできます。

「なんとなくストック」を脱してローリングストックを再スタートさせてみませんか?

<執筆者プロフィル>
シマサキアヤ
フリーランスライター

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