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関西出身の彼女に合わせたくて、関西弁を練習していた俺→「関西弁ノート」を見せた瞬間、彼女が吹き出した

  • 2026.11.5
ハウコレ

「最近の関西弁、誰にうつされたん?」。届いたメッセージを、俺は思わず二度見しました。彼女が俺に関西弁を使ったのは、それが初めてだったからです。
1か月ほど前、彼女の部屋で洗い物をしていると、背後から大きな笑い声が聞こえてきました。電話の相手は、大阪に住む彼女のお母さんです。俺の知らないテンポで話す彼女を、スポンジを持ったまま見ていました。

電話越しの知らない彼女

「せやから言うたやん」「ほんまにもう、あほちゃう」。電話中の彼女は、いつもよりずっと声が大きく、よく笑っていました。
付き合って半年、俺と話すときの彼女はいつも丁寧な標準語です。電話を切ると、彼女は標準語に戻って言いました。
「母がね、年末に彼氏も連れておいでって」
俺は行きたいと思いました。ただ、地元の言葉で笑い合う家族の中で、俺だけ標準語で座っている姿が浮かびます。彼女も俺の隣では、ずっと言葉を選んでいるのかもしれません。
年末までに、関西弁を少しでも話せるようになろう。単純ですが、そう決めました。

同期と作った関西弁メモ

頼ったのは、大阪出身の同期です。飯に行くたびに「これ、関西ではどう言う?」と聞き、スマホのメモに書きためました。
試しにメッセージで使ってみたのが、「今日の定食、ほんまやで美味かった」です。同期に見せると、「念押しちゃうねんから」と笑われました。「おおきにやで」と送った日も、「やで、は要らん」と直されました。
それでもメモは3週間で50行を超えました。最後の行には、彼女のお母さんへの挨拶の練習も書いてあります。
練習のことは、年末まで黙っているつもりでした。

初めて届いた彼女の関西弁

そんなとき、彼女からメッセージが届きました。
「最近の関西弁、誰にうつされたん?」
うれしい反面、文面からは疑われているのも伝わってきます。練習していたと文面で書けば、言い訳にしか読めない気がしました。俺はしばらく考えてから返しました。
「うつされたわけちゃうで」
「日曜、そっち行っていい?そのとき話す」
彼女からは「誰なのか、今教えてよ」と届きました。メモを見せながら、年末のことも直接聞きたい。俺は「会って話したい」とだけ送りました。

そして...

日曜、俺はスマホを握ったまま彼女の部屋に上がり、メモの画面を差し出しました。タイトルは「関西弁ノート」。50行分の例文と、同期に直された跡が並んでいます。
「これ、何のために?」
そう聞かれて、電話越しの彼女を見た日のことと、同期に教わっていたことを話しました。
画面をスクロールしていた彼女は、最後の行で吹き出しました。そこには「はじめまして、よろしゅうお願いします(お母さん用)」と書いてありました。
「年末、一緒に行ってもいい?」
俺がそう聞くと、彼女は笑いすぎて涙目のまま「ほんまやで、の使い方から直さなあかんな」と言いました。電話の向こうにいたときと同じ声でした。
あの「誰にうつされたん?」の答えは、電話越しに笑っていた彼女自身だったのです。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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