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愛用する住まい、どこが変わりましたか?イラストレーター・竹田嘉文の偏愛があふれる自作の棚

  • 2026.10.30
イラストレーター・竹田嘉文 自作の棚

ミニマルながら細部に偏愛が溢れる自作の棚


アイボリーやオフホワイト、褪色したものまで。ニュアンスのある“白”がちりばめられた竹田嘉文さんのリビングに、2024年に加わったのが新たな棚。軽量な芯材の両面にポリエステル樹脂の化粧シートを貼ったポリランバーという素材で自作したものだ。

「“ヴィンテージマンションのような戸建て”を目指して自分でデザインした家自体も、ポリランバーを軸に考えました。1960〜70年代の日本の集合住宅で多用されていて、経年によって黄ばんでいく質感と色味に郷愁を感じるんです。建具や窓枠だけでは飽き足らず、ここ数年はヴィンテージ家具をいくつか手放し、この素材を使った家具を増やしてきました」。

テーマは、オリジナルのモジュール家具。窓の大きさや部屋の広さに沿った自分なりの規格を作り、オープンラックにしたり、扉付きにしたりしながら展開。仕事部屋にも同様の棚をしつらえた。工業製品を思わせるミニマルなデザインは、戦後のドイツや日本の量産家具に着想を得たもの。

イラストレーター・竹田嘉文 自作の棚
自ら設計図を描き手を動かした、高さ75×幅80×奥行き30cmの棚。「戸と棚板の隙間に黒い線が浮かび上がるところも気に入っている部分です」。旅先のフィンランドで見つけた箱型の金庫や、ソル・ルウィットの指示書などが余白たっぷりに配置されている。

「扉のツマミは、ディーター・ラムスがデザインに取り入れていたDリングを参考にしました」とこだわりは細部にまで。

「僕はイラストに向き合う時も、まずはモチーフを頭の中で立体的に立ち上げるので、家具作りにも絵を描く感覚で気軽に取り組めます。DIYを起点に、暮らしを組み立てる過程が好きですね」。手を加えるたび、住まいは一層愛着を帯びていく。

profile

竹田嘉文(イラストレーター)

たけだ・よしふみ/1982年愛知県生まれ。モーショングラフィックデザイナーとして活動した後、2010年にフリーのイラストレーターに。繊細な線画の作風で、『BRUTUS』や『POPEYE』などの雑誌や書籍のカバーイラスト、広告などで幅広く活躍している。

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