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新体制でさらに面白く進化。 Art Collaboration Kyoto今年の見どころは?

  • 2026.10.27
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Yoshimi Ryo

ACK マネジメントボード/エクスペリエンス・ディレクター
土井未穂さん
PROFILE
ニューヨーク大学大学院修士課程修了後、東京画廊+BTAP、ドイツ銀行グループなどでの勤務を経て、2018年にアートコーディネーターとして独立。'21年にアートマネジメント&コンサルティング・ネットワーク(現・AMCN)を設立。国内外の美術館やアートフェア、官公庁などによる文化事業のプロジェクトマネジメントやアドバイザリー業務に携わる。

各プログラムの視点をより生かした構成へ

2021年の開始以来、ACKが大切にしてきた3つの柱――「コラボレーション」「カルチャーフォーワード」、そして「サステナビリティ」。この不変の姿勢を揺るぎない軸としつつ、今年は新たな一歩を踏み出します。

これまでのフェア全体をひとつのテーマでくくる構成から、各プログラムが備える固有の視点や特色を、より鮮明に打ち出すかたちへと刷新しました。フェアの新たな象徴となる企画展示「Intersections(インターセクション)」をはじめ、トークやキッズプログラムに至るまで、各分野を担うメンバーの専門性を存分に生かした多角的なアプローチで、ACKならではの面白さをお届けします。

ACKは6回目を迎え、国内外から温かいご評価をいただくなか、同時期開催のプログラムは初年度の33件から、昨年は知るだけでも88件へと大きく広がりました。私たちはフェア会場での作品鑑賞や購入という核を大切にしながらも、会場から外へ、京都の街全体とのつながりを重視しています。「京都アート月間」との連携を通じ、街中で展開される多彩なプログラムを紹介するハブのひとつとして、京都の皆さまと共に街全体のアート体験の価値を高めていきたいと考えています。


TABITAPHO TOWORKS

「インターセクション」ゲストキュレーター
レオナルド・バルトロメウスさん
PROFILE
山口情報芸術センター(YCAM)キュレーター。ジャカルタ芸術大学を卒業後、2019年に山口に移住するまでアート・コレクティブ「ルアンルパ」に所属。YCAMでの数々のプロジェクトのほか、森美術館での「六本木クロッシング2025 : 時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」などのキュレーションを手掛ける。

伝統的な展示手法を脱却する作家の試みに注目して

「インターセクション」をACKの変化を反映するものにしたいと考えました。そのとき頭の中に浮かんでいたのが、ビデオゲームでよく起こる「Out of Bounds(注:プレイヤーキャラクターが壁を通り抜けたり、設定されたプレイエリア外に出てしまう現象)」というバグです。キュレーションのテーマの 「境界の外へ(Out of Bounds)」は、ビデオゲームのバグそのものではなく、「システムを打破する手法」と翻訳したものです。その解釈のひとつとして“表現媒体”に着目し、「アーティストが普段とは異なる試みをしているか?」「いかに伝統的な展示手法から脱却しようとしているか」を多岐にわたり捉えました。

「インターセクション」は、絵画、彫刻、インスタレーション、映像作品など、多様な表現・展示手法により来場者が楽しめる構成になっています。「境界の外へ」というテーマでそれらすべてをつなぐことで、各作品がもつ「境界を打ち破ろうとする意図」がユニークな形で表現されています。 ぜひ時間をかけてじっくり作品を鑑賞してください。

[ギャラリーコラボレーション]

特に注目したいのは、この3つのブース
「ギャラリーコラボレーション」は、国内のギャラリーがホストとなって海外のギャラリーをゲストに迎え、ひとつのブースをシェアして出展する、ACKの柱のひとつです。

タカ・イシイギャラリー(東京)× Carlos/Ishikawa(ロンドン)

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今回は京都を拠点とする若手アーティストとMoMAやテート美術館などにも収蔵されている著名アーティストの作品を組み合わせて展示し、京都と国際的なアートシーンをつなぐ試みを展開する予定。さらに、カルロス/イシカワは、ACKの開催時期に合わせて大徳寺の興臨院でも展覧会を開催するので、ぜひこちらもチェックして。

Takuro Someya Contemporary Art(東京)× TKG+(台北)

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山下麻衣さんと小林直人さんのユニットや台湾のツァイ・チャウエイさんらが参加。蔡さんは、京都についてリサーチしながら新作に取り組んだと土井さんにお話しされたそう。また、両ギャラリーは昨年の初コラボをきっかけに交流を深め、ACKの枠を超えて新たなシナジーを生み出しながら、アジアのアートシーンを形づくっています。

Nonaka-Hill(京都)× Modern Art(ロンドン)× INGLEBY(エジンバラ)

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今回このトリオが実現したのは、モダンアートとイングルビーの両ギャラリーで取り扱っているスコットランドの画家アンドリュー・クランストンさんの個展を開きたいというのがきっかけでした。型破りな手法が人気の彼のアジア初となる個展は、両足院で同時期に開催。ブースでの作品鑑賞後は、ぜひこちらにも足を運んで。

[キョウトミーティング]

注目作家の作品がめじろ押し!
「キョウトミーティング」では、京都にゆかりのある国内外の著名アーティストの作品に出合えます。

辻村史朗 :イムラアートギャラリー(京都)

辻村史朗 《黒茶盌》

世界的陶芸家の辻村史朗さんの作品は、世界中の美術館やコレクターに蒐集されてきました。同時に日本文化である茶道への関心の底上げにも影響を及ぼしています。それだけに今回の展示には大きな期待が集まっています。

TOMIE OTAKE :Mendes Wood DM(サンパウロ)

大竹富江 《無題》 1996

ブラジルの抽象芸術の先駆者である日系ブラジル人アーティストの大竹富江さんは、1913年に京都に生まれました。没後11年が過ぎましたが、アジア最大級のフェア「アート・バーゼル香港」などでも展示され、今も高い評価を受けています。

[インターセクション]

フェア会場外での企画展示
今回初の試みとなる企画展示「インターセクション」。「境界の外へ」をキュレーションテーマに、世界各国のアーティストによる作品が展示されます。

参加アーティストには、ブラジルのエフライン・アルメイダさんやエルネスト・ネトさん、京都を拠点にする松平莉奈さんや鈴木祥太さんなど多彩な顔ぶれが揃います。

鈴木祥太 《紅葉》 2026
エフライン・アルメイダ 《Uma coisa linda》 2014 Photo:Eduardo Ortega. Courtesy Acervo Efrain
ピオトレク・コワルスキー 《Kontakty》 2024 Photo : BARTEK ZALEWSKI

[トークセクション]

Courtesy of ACK,Photo by Nakatani Toshiaki

世界のアートシーンの第一線で活躍する方々が登壇
トークセッションでは、AIなどの技術発展や不安定な社会情勢のなかで人間性のあり方が問われる現代だからこそ、人と人とのつながりに関連するキーワードをもとに、アートを介したコミュニケーションの可能性について改めて考えます。

会場:国立京都国際会館ニューホール
※参加無料(会場への入場料は別途必要)
※予約不要、当日先着順
※詳細は公式サイトをご確認ください。
※画像は上・左共に2025年開催時のものです。

[キッズプログラム ]

Courtesy of ACK, photo by Yoshimi Ryo

子どもたちとアートのユニークなコラボレーションの場世界のアートシーンの第一線で活躍する方々が登壇
会期中は事前申し込み制のワークショップのほか、申し込み不要で参加できる「キッズスタジオ」も。子どもたちが手を動かしたくなったときに立ち寄れる「つくる」場では、思う存分に創造力を発揮させて。

国立京都国際会館提供

Art Collaboration Kyoto
会期:2026年11月7日(土)~9日(月)
会場:国立京都国際会館 京都府京都市左京区宝ヶ池
開館時間:12時~18時最終入場(11月7日・8日) 11時~16時最終入場(11月9日)
入場料:当日券一般¥3,500、3日間通し券一般¥6,000など

25ans(ヴァンサンカン)12月号掲載(2026年10月28日発売)

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