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新人&元ヤン先輩のペアが、地域住民の健康のために奔走! 育児の悩みやメタボ対策にも対応する行政保健師の姿を描いたお仕事漫画【書評】

  • 2026.10.4

【漫画】本編を読む

行政保健師とは、保健所や市役所に勤務し、地域住民の病気予防や健康を見守る仕事を担っている人のこと。だがその助けを借りたことがない人にはあまり馴染みがないかもしれない。『保健師がきた』(埜納タオ:著、野口緑:監修協力/双葉社)は、そんな地域の人々の暮らしを支える保健師の日々を描いたお仕事漫画である。乳幼児から高齢者まで、ひとりひとりに寄り添う姿を通して、保健師という仕事の実像が見えてくる作品だ。

主人公は、瀬戸内の小さな街で行政保健師として働き始めた新人・三御一花(通称・サンゴ)。彼女の実地指導を担当するのは、元ヤンキーと噂されてはいるが地域住民から厚い信頼を得ている先輩保健師・七海さやかだ。「誰ひとり取りこぼさない」を信条にする七海のもと、サンゴは学校では学びきれない行政保健師としての仕事に向き合っていく。

慣れない土地で子育てに不安を抱える母親や、健康診断でメタボを指摘された独身男性、ゴミ屋敷に暮らす若い女性など。サンゴが出会う相談者の悩みや状況はさまざまだ。新入りで経験もないサンゴは思うように信頼を得られずに落ち込むことがあるものの、それでもめげずに何度も足を運び、粘り強く地域住民たちとの関係を築いていく。誰かを応援し、その人の人生に伴走できる保健師になりたいというサンゴの思いが少しずつ形になっていくのが本作の見どころである。

地域住民の健康、役所の仕事という少々堅めのテーマながら、著者・埜納タオ氏のやわらかなタッチで描かれるサンゴの熱い気持ちや七海との軽妙なやり取りなどによる人間ドラマにグイグイと引き込まれるだろう。そして専門家の監修協力という説得力が加わっているため、行政保健師に対する印象や認識が大きく変わるはずだ。

健康を保っていくのは本人の力だけでは、いずれ限界が訪れるだろう。そんなときに助けてくれる行政保健師のことをより身近に感じられる本作は、温かなドラマを楽しみながら、自分や大切な人を守るために知っておきたいことを教えてくれる作品だ。

文=坪谷佳保

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