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【脳科学者に聞いた「ショート動画」が子どもの脳に与える影響は?】知っておきたい子どものこと Vol.15 | HugMug

  • 2026.10.4
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「泣き止まないから」「家事を進めたいから」と、ついつい見せてしまうショート動画。便利だと思う反面、「脳に悪影響はないの?」と、不安を抱えている保護者の方も多いのではないでしょうか。今回は、脳科学の視点から、ショート動画が子どもの脳に及ぼす影響を解説。今日からできる「無理のないデトックス法」も紹介します。教えてくれた人

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川島隆太先生東北大学加齢医学研究所教授ニンテンドーDS用ソフト「脳を鍛える大人のDSトレーニング」シリーズの監修のほか、『マンガでわかる スマホ脳の恐怖』(金の星社)、『スマホが学力を破壊する』(集英社新書)など著書多数。CONTENTS

  1. ショート動画が子どもの脳に悪いって本当?
  2. ショート動画を繰り返し見てしまうのはどうして?
  3. 脳の発達において未就学児はとくに注意が必要!
  4. 脳の機能が低下すると心と行動にどんな変化が起きる?
  5. 動画の刺激をデトックスすれば脳の機能が回復!
  6. 具体的なデトックス方法を教えて!
  7. HugMugフレンズの動画視聴のルールは?

ショート動画が子どもの脳に悪いって本当?

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もちろんです。ショート動画に限定した詳しい解析はまだこれからですが、インターネット利用全般に関する研究結果によると、子どもたちの脳の発達そのものが阻害されているという事実が明らかになってきました。スマホやタブレットを使う子どもたちの多くが、繰り返されるショート動画を長時間視聴していると考えると、その影響は極めて大きいと言えます。

ショート動画を繰り返し見てしまうのはどうして?

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子どもだけでなく、大人でも「つい繰り返し見てしまい、気づいたら何時間も経っていた」という経験のある方は多いのではないでしょうか。そのメカニズムを解説します。

脳が求めてしまう仕掛けが満載

AIが利用者の嗜好を読み取り、好きな動画を集中的に見せる仕組みはもちろんですが、さらに恐ろしいのは、あえて『おもしろくない動画(ハズレ)』を混ぜ込んでいる点。『つまらない動画のあとにおもしろい動画(アタリ)が出る』と、快楽物質の『ドーパミン』が分泌されます。この快感を覚えてしまうと、大人であっても自分の意志で止めるは困難。これは、ギャンブルとまったく同じ仕組みなのです。

スイッチングで集中できない脳に

心理学で興味や関心がコロコロと移り変わることを「スイッチング」と呼びます。短い動画をスクロールしたり、視聴中にSNSの通知を見てまた動画に戻ったりと、ひとつの場所に注意を留め置けない状態のこと。脳が目まぐるしい刺激展開に慣れてしまうことで、集中力を保つことが難しくなってしまうのです。

脳の発達において未就学児はとくに注意が必要!

未就学期は、脳の神経回路がすくすく育つ大切な時期。この時期にスクリーンからの強い刺激を受け続けると、脳の発達を阻害するリスクが高まります。実際、東北大学加齢医学研究所の追跡調査(5~18歳対象)では、日常的にインターネットを利用する子どもは、脳の発達が遅れることが判明しました(※1)。進行すると脳機能が低下し、問題行動を引き起こす可能性が高まるのです。※1 東北大学加齢医学研究所の調査より

脳の機能が低下すると心と行動にどんな変化が起きる?

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感情や思考をつかさどる「前頭前野」や記憶を担う「海馬」の機能が低下すると、子ども自身の意志とは関係なく、行動や心にさまざまなトラブルが現れるようになります。

感情のコントロールがきかなくなる

まず顕著に出るのが、「自分をコントロールする力」の低下。我慢ができなくなったり、激しい癇癪を起こしたりと、感情のブレーキがきかなくなってしまいます。

集中力・思考力が低下する

集中力が持続しなくなるため、人の話を最後まで聴くことや、じっくり物事を考えて判断することが難しくなります。

言語能力や学力が伸び悩む

語彙力や記憶力の発達にもブレーキがかかるため、学習面での影響はもちろん、自尊心の低下や不安感といったメンタル面の悪影響にもつながります。

動画の刺激をデトックスすれば脳の機能が回復!

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ここまで読むと、「見せすぎてしまって手遅れかも……」と不安になるかもしれません。ですが、安心してください。動画やスマホから距離を置けば、脳の働きはしっかりと回復していきます。スクリーンの強い刺激をデトックスし、五感を使った遊びに切り替えてあげればOK。それだけで、お休みしていた「前頭前野」の神経回路は再び活発に育ち始めます。

具体的なデトックス方法を教えて!

大人の意識を変えることから!

忙しい毎日で、育児のツールとして動画に頼りたくなる場面は多くあります。ですが、「少しの間なら」と見せ始めると、なしではいられない環境が加速してしまいがち。「動画なしで育児なんて回らない!」と感じるのが現実かもしれませんが、それは大人側も動画に依存し始めているサイン。まずは大人自身が、動画に頼らない工夫を考えてみましょう。

子どもの好奇心を信頼する

子どもは本来、「好奇心の塊」。動画がなくても、目の前の小さな文房具や落ち葉、ダンボールひとつあれば、頭と体を使って遊び始める力を持っています。これこそが、脳をフル活用する絶好の機会なのです。大人は「動画を見せる行為が、子ども本来の伸びる力を奪っている」という事実に気づく必要があります。

「ノー・動画デー」を家族で楽しむ

休日にスマホの電源を切り、テレビもお休みにして、「ノー動画デー」をぜひ体験してみてください。家のなかだと手持ち無沙汰なら外出したり、「スマホを持たない日帰り旅」を企画してみたりするのもおもしろいですよ。試してみると、実は子どもよりも大人の方が「スマホなし」でいられないことに気づくはずです。

使用時間は1時間以内

仙台市が小中学生を対象に行った、スマホの使用時間・成績・睡眠時間に関する調査(※2)を踏まえると、学力に悪影響が出ない利用時間は「1日1時間未満」が理想だと私は考えます。ですが、子どもの意思だけで時間を守るのは極めて困難。だからこそ、まずは大人側が「できる限り動画から遠ざける」という意識を持つことが大切なのです。※2 平成30年度仙台市生活・学習状況調査

HugMugフレンズの動画視聴のルールは?

HugMugフレンズが実践している動画視聴のルールを聞いてみました! 一切見せないという家庭から、ルールを設けて試聴している家庭までさまざま。ぜひ参考にしてみてくださいね。教えてくれた人

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高橋唯子さん6歳女の子&1歳男の子のママQ.1 動画視聴のルールを教えてください。
「テレビもタブレットも一切見せてません」Q.2 見せていない理由を教えてください。
「ごはんを全然食べないときにYouTubeを見せながら食べさせていたのですが、話しかけても無視! 全然人の話聞いてない! という状況になり。動画を見せてもいいことないなと思い、私が怒ってやめさせました(笑)。1週間くらいギャン泣きされましたが、慣れるものでいつの間にか『見せて〜』と言わなくなりました」Q.3 普段どんなことをして遊んでいますか?
「お絵描き、レゴ、ラキュー、ビーズ、毛糸編み、トランポリン、ごっこ遊び、読書など。よく『何してるの?』と聞かれますが、本当にこれといって何もしていません。家で自由に遊び回っています」Q.4 移動中や外食時の待ち時間はどのように過ごされていますか?
「おしゃべり、なぞなぞ、落書き、しりとり、計算問題をしています」Q.5 外出先でぐずったときの対処は?
「姉は話をして解決します。弟は話題を変えたり、違うオモチャなどを見せたり、強制退散など」教えてくれた人

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おおぬきまりこさん15歳、14歳女の子&9歳男の子のママQ.1 動画視聴のルールを教えてください。
「17時半〜19時と決めています。勉強や準備が終わらないと見られないルールで、終わり時間は厳守しています」Q.2 ルールはきちんと守れていますか?
「はい。今は守れています」Q.3 ルールを守ってもらうために工夫していることはありますか?
「かなり小さいときからの習慣化が大事だと思います。ルールを破ったときは、次の日の自由時間を減らしたりとペナルティを設けたこともあります。話し合いもしました。ルールを守れたときは、サービスタイムをあげたり、ゲームを少し延長したそうなときは『普段ちゃんと守れてるからサービスね!』ということもあります」Q.4 お子さんが見ているコンテンツはママやパパもチェックしていますか?
「チェックはしていませんが、基本的にテレビに繋いで見るようにしているので、自然に確認できている状態です」教えてくれた人

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ささきあやかさん13歳、7歳女の子&9歳男の子のママQ.1 動画視聴のルールを教えてください。
「ショート動画は禁止にしています。見たいチャンネルは申請制にして、私がチェックして合格したものだけ見せています。時間は平日に1時間、休日は3時間までです」Q.2 「申請制」にしている理由を教えてください。
「刺激的で子どもがおもしろいと感じるものが垂れ流しになっていて、中毒になりそうだからです。また、不適切なエロやグロテスクな動画が勝手に流れてくることも理由です。あまりに受動的すぎて怖いので、説明をしたうえで禁止にしています」Q.3 「申請制」はどのように運用されていますか? 手順を教えてください。
「『見たいチャンネルがあるから登録してもいい?』と子どもに聞かれたら、どんなチャンネルかをまず口頭で説明してもらいます。そして、実際にリビングのテレビで流してもらって、私も数分観てから、合格ならチャンネル登録、不合格なら『このチャンネルは観ないよ』と伝えています。ちなみに、これまでの申請では、ほとんど合格してます」教えてくれた人

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編集・M8歳男の子&4歳女の子のママQ.1 動画視聴のルールを教えてください。
「完全に切り離すのは難しいので、1日1時間はゲームや動画をOKにしています」Q.2 ルールを設けた経緯を教えてください。
「もともとはテレビを無制限で見せていました。でも、ごはんの時間やお風呂の時間になっても、何度呼びかけても反応しなかったり、なかなかやめられなかったりして……。それがきっかけで、思い切ってリモコンを捨てたのが始まりです」Q.3 動画視聴に制限を設けてよかったエピソードを教えてください。
「本が好きなこともあり、小説や漫画などを読む機会が増えました。けん玉や将棋など学童で覚えてきたことをやったり、オモチャで遊んだり。それなりに自分で遊びを見つけるようになりました。声かけをする必要がなくなったことで、親としてもストレスが減り、子どもに怒ることが少なくなりました」Q.4 ルールを守るためにどのような工夫をしていますか?
「時間は最初に話し合って決めて、タイマーをセットしています。あまりにも守らない日が続いたら、時間になったらシャットダウンするように設定しています。大人が動画を見るのは、寝ているとき限定にしています」Q.5 制限をして「友だちの話についていけない」といった影響はありましたか?
「今のところはなさそうです。友だちから聞いた動画を『見てみたい』ということはあるので、家で見たりしています。完全に動画から離れていた時期はコロコロコミックから情報を得ていました」スマホや動画は便利なツールではあるものの、ショート動画の過度な視聴は、発達途上にある子どもの脳に大きな影響を与えます。大人がそのリスクを正しく知り、関わり方を少し変えるだけで、子どもの脳は本来のすこやかな成長を取り戻すことができます。まずは今週末、家族でスマホを置いておでかけしてみる、そんな小さな一歩からはじめてみるのはいかがでしょうか?

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