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「ゴミは子どもが片付ければいい」と言った父親→試合後に息子が差し出した袋に黙りこんだワケ

  • 2026.10.24

ゴミを子ども任せにする野球少年の父。息子が持ってきた袋を見て黙り込んだ理由とは

応援席の片付けは誰の仕事か

これは筆者の友人から聞いた話です。小学5年生のKくんが入っていた少年野球チームでは、試合後、子どもたちが交代で周辺のゴミを拾っていました。保護者にも自分の飲食物は持ち帰るよう案内があります。

それでもKくんの父は、応援席に空のペットボトルや弁当の包装を置いたまま帰ろうとすることがありました。母が声をかけると、「ゴミは子どもが片付ければいいだろ。当番もあるんだし」と答えます。

父が腹を立てたゴミ袋

ある日、試合後のKくんが、小さな袋を持って駐車場へ来ました。中には弁当の包装、菓子の袋、空のペットボトルが入っています。

父は「誰がこんなに散らかしたんだ」と眉をひそめました。Kくんは袋を車に積まず、父の目の前へ持ち上げます。「これ、お父さんの席の分だよ」

父は「俺はそんなに食べていない」と言いかけましたが、Kくんが袋から取り出した包装を見て、口を閉じました。そこには、見覚えのある文字が書かれていました。

弁当の包装に残った名前

その日は保護者と選手の弁当をまとめて注文し、取り違えを防ぐため、渡す前に名前を書いていたのです。Kくんが指さした包装には「K父」。母が受付で書いた文字でした。ペットボトルも、父が飲んでいたものと同じで、菓子の袋は休憩中に自分で開けたものでした。

「チームのゴミだから拾ったけど、家に持って帰るのはお父さんでいいよね」Kくんに聞かれ、父はようやく「そうだな」と袋を受け取りました。他の誰かを注意するつもりだった言葉が、自分へ返ってきたのです。

次の試合で父が持ったゴミ袋

帰りの車で、父はKくんに「いつも俺の分まで拾っていたのか」と尋ねました。Kくんは「何回か拾ったよ、試合の後は早く帰りたいのに」と答えます。

父は謝り、自宅へ着くと自分で袋の中身を分けて片付けました。翌週、父は応援席へ小さなゴミ袋を持参します。試合が終わると、まず自分の足元を確かめ、飲み終えた容器を袋へ入れました。

当番のKくんが近づくと、父は「今日はここ、もう拾わなくていいぞ」と袋を見せます。Kくんは空いたベンチの下を一度のぞき、「ほんとだ」と笑って仲間の方へ走りました。

【体験者:40代・男性、回答時期:2026年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Qolyコラムニスト:タニグチ - Qoly-Sports&the Style

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