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掃除機のNG5つ 純正以外のバッテリーと充電器に注意

  • 2026.10.2

大掃除の前に見直したい掃除機の使い方。充電式の事故303件のうち94件の記録に、非純正バッテリーか付属以外のACアダプターが出てきます(NITE SAFE-Liteの642件をweboo編集部が分類)。互換バッテリー、別の製品の充電器、コードの抜き方、電池の扱い、異常のサインを見逃す使い方のNG5つをまとめました。

年末の大掃除で出番が増える掃除機。コードレスのスティック型なら、バッテリーと充電器のことも気にかけておきたいところです。
製品評価技術基盤機構(NITE)に通知された製品事故のうち、公開されている掃除機の記録を集め、weboo編集部で642件を読み分けました。品名に「充電式」などとある303件のうち94件(約3割)には、非純正(互換)バッテリーか、付属品ではないACアダプターが出てきます。コード式の掃除機では、電源コードとプラグに無理な力がかかった事故が目立ちました。記録の中身を、消防や消費者庁、国民生活センター、NITE自身の呼びかけと突き合わせ、やりがちなNGを5つに絞っています。

2019年に急に増えたのは充電式の掃除機の事故

使ったのは、製品事故を検索できるNITEのサイト「SAFE-Lite」です。品名が掃除機・電気掃除機・クリーナーの記録(ロボット掃除機、掃除機用のバッテリー・充電器を含み、スチームクリーナーや車用は除く)が653件ありました。同じ事故が本体とバッテリーで別々に記録されている11組を1件に数え直し、1995年11月〜2026年2月に起きた642件(発生日不明の2件を含む)を対象にしています。
年ごとに並べると、2015〜2018年はコード式の掃除機を含めて年に16〜20件でしたが、2019年は70件に増え、うち63件が充電式でした。2019年の充電式63件のうち42件には、非純正バッテリーか付属以外のACアダプターが出てきます。2020〜2024年も180件のうち148件が充電式の記録です。

NITEも2023年11月の資料で、2019年度は掃除機の非純正バッテリーが充電中に発火する事故が多発したため件数が多くなっていると説明しています。2024年6月の資料では、品質に問題のある非純正バッテリーが2018年頃から充電式電動工具と充電式掃除機で市場に多く流通し、2019年に事故件数が急増したとしています。
642件を、調査結果の最後に書かれた原因の結論から1件ずつ振り分けた内訳は、製品の不具合とみられるもの322件、原因不明か製品以外が原因とみられるもの204件、使い方が原因とみられるもの77件、製品と使い方の両方とみられるもの29件、長く使ったことによる劣化10件です。非純正バッテリーそのものの不具合とされた事故は、使い方ではなく「製品の不具合」に入れています。

集計で気をつけた点
・SAFE-Liteで検索できた記録の数で、国内の掃除機の事故がすべて集まっているわけではありません
・分類はweboo編集部の判断です。NITEの原因区分が空欄のものも、結論の書き方から判断しています
・94件には、NITEが原因の特定に至らなかったとした36件(うち関わりが「可能性」とされたもの16件)を含みます
・「充電式」は品名で判断しています。品名に充電式と書かれていないコードレス機は「それ以外」に入っています
・純正品と非純正品の使用台数はわからないため、どちらが何倍危ないかは比べられません
なお、NITEが2018〜2022年度の掃除機の事故を自ら集計した資料でも、事故につながった行動の1位は欠陥のある非純正バッテリーの使用、2位は電源コードへの外力、3位は他社製ACアダプターの接続でした。NG1〜5の並びは件数の順ではありません。事故の記録と、公的機関の呼びかけの両方に出てくる使い方を選びました。

NG1|安い互換バッテリー(非純正品)に替える

使っているうちに、満充電でもすぐ止まるようになったバッテリー。通販で探すと、純正品より手ごろな「互換バッテリー」がいくつも見つかります。
記録の結論に非純正(互換)バッテリーが出てくる事故は66件で、すべて充電式の掃除機かその電池の記録でした。うち39件は2019年に起きています。内訳は、掃除機本体には出火の跡がなく、取り付けていた非純正バッテリーから焼けたとされたものが27件、非純正バッテリーに電池の電圧のばらつきを検知する回路がない構造だったとされたものが15件、非純正バッテリーの発熱などとみられるものの原因の特定に至らなかったもの(影響の可能性を含む)が24件です。66件のうち57件は、事故の内容に充電中などと書かれていました。

ここを確かめる:交換は純正品で。手元の電池がリコール対象でないかも確認。
NITEは、機器本体のメーカーと関係のない事業者が売るバッテリーを「非純正バッテリー」と呼び、「互換バッテリー」などと称して安く売られているものの中には、異常が起きたときに安全保護装置が作動しない場合や、品質管理が不十分で通常の使用でも事故に至る場合があるとしています。事故が起きても事業者の対応や補償を受けられない場合があることも挙げました。大掃除に合わせた2023年11月の呼びかけでは、充電式の掃除機について非純正バッテリーが抱えるリスクを理解し、掃除機の取扱説明書で非純正バッテリーの取り付けが禁止されていないか確かめるよう求めています。
掃除機用の非純正バッテリーには、使用中や充電中でない保管の状態でも発火のリスクがあるとして、2021年にリコールが始まった製品もあります。NITEは、使っているバッテリーがリコールの対象でないか確かめるよう呼びかけています。東京消防庁も、製造事業者が指定するバッテリーを使うことを火災を防ぐポイントに挙げています。
堺市消防局も、コードレス掃除機などで火災が起きているのは互換性バッテリーと呼ばれる非純正のバッテリーで、一部にはPSEマークの表示があっても電気用品安全法の基準を満たしていないものや、メーカーの名称が表示されていないものがあるとしています。

NG2|形が合う別の製品の充電器で充電する

引っ越しや買い替えで、付属のACアダプターがどれかわからなくなった。家にある別の家電の充電器を挿してみたら、形がぴったり合った。そんな場面です。
付属品ではない(他社製などの)ACアダプターで充電した事故は28件で、いずれも2019年7月以降の記録でした。NITEが原因をそう推定したものが16件、推定まではされたものの原因の特定に至らなかったもの・可能性にとどまるものが12件です。記録には、付属品より出力電圧の高いACアダプターをつないだため、電池の保護回路が働かずに過充電になった、端子の極性が逆の別の製品のACアダプターで充電した、といった経緯が書かれています。店頭の展示品に別のACアダプターをつないで充電していた記録もありました。28件のうち25件は充電中の事故です。

ここを確かめる:充電は付属の充電器で。差し込めても電圧が違うことがある。
NITEは、充電器と機器をつなぐプラグの形が同じで、ほかの製品に付いていた充電器でもつながってしまうことがあると説明しています。付属品より電圧の高い充電器につなぐとリチウムイオン電池が過充電になり、発火や破裂などの事故に至るおそれがあるとして、充電は付属の充電器で行うよう求めています。
東京消防庁も、充電器の接続部が合うからといって充電電圧を確かめずに使わないこと、充電する際は整理整頓された場所や不燃性のケースなどに入れて充電をすることを挙げています。

NG3|コードをつかんでプラグを抜く・家具で踏む

部屋を移るたびに、掃除機の本体ごとコードを引いてプラグを抜く。ソファやピアノの脚がコードに乗ったまま、気づかずに使う。コード式の掃除機ではよくある使い方です。
使い方が原因とみられる事故のうち、電源コードやプラグ、ホース内の配線に無理な力がかかった事故は24件でした。コードを持ってプラグを抜いていたためプラグの中で被覆がずれた、プラグの刃が曲がるほど横に引っ張られていた、電子オルガンの脚や衣装棚の下でコードが押しつぶされていた、ドアに何度も挟まれていた、プラグの付け根が強くねじれていた、という記録があります。このほか、プラグ側の付け根でコードが切れたものの、設計と製造のどちらの問題かNITEが特定できなかった記録も36件ありました(使い方には数えていません)。

ここを確かめる:プラグを持って抜き、机や椅子の脚でコードを踏まない。
NITEは掃除機について、コードを引っ張る、曲げる、踏みつけるといった使い方をすると中の芯線が切れ、異常な発熱や発火につながるおそれがあると説明し、コンセントから抜くときはコードではなく電源プラグを持つこと、机やいすの脚でコードを踏まないことを挙げています。
2010年2月の注意喚起では、電源コードは見た目では危険を感じにくい部分だとして、長く使った製品のコードに折れ曲がりやねじれ、傷がないかを点検するよう求めていました。

NG4|電池を自分でこじ開ける・雨の当たる外に置く

古くなったバッテリーを自分で交換しようとして、ドライバーでこじ開ける。捨てるつもりの掃除機を、ベランダや軒下に出したままにしておく。
バッテリーの扱いが原因とみられる事故は6件と多くはありません。それでも、捨てるために分解した電池が液漏れして火が出た、電動工具を使ってバッテリーを交換しようとして電池を傷つけた、充電プラグを無理に差し込んで壊れた差し込み口の部品が、電池の中で端子どうしをつないで(短絡させて)しまった、という記録があります。捨てるつもりで約1年半、屋外の外壁に立てかけていた充電式の掃除機に雨水などが入り、電池が短絡して出火したとされた記録など、屋外に置いたままにしていた事故も2件ありました。

ここを確かめる:むやみに分解せず、強い衝撃や圧力、水ぬれを避ける。
東京消防庁は、リチウムイオン電池を使った製品について、衝撃を与えないよう適切に取り扱い、むやみに分解しないよう呼びかけています。消費者庁もリチウムイオン電池使用製品全般の注意として、強い衝撃や圧力を加えないことを注意点の一つにし、2026年7月のちらしでは強い衝撃や圧力、水濡れに注意するよう求めました。国民生活センターは、自転車用ライトやモバイルバッテリーの相談事例への助言の中で、落下などで電池に衝撃が加わると発煙・発火を伴う事故につながる可能性もあるとしています。
古いバッテリーの捨て方は、自治体ごとに違います。関連記事の「モバイルバッテリーの捨て方」もあわせて確認してください。

NG5|止まった掃除機をプラグの抜き差しで動かす

スイッチを入れても動かない。いったんプラグを抜いて挿し直したら動いたので、そのまま掃除を続けた。止まりかけの家電に、ついやってしまう対処です。
異常に気づいたあとも使い続けたり、プラグの抜き差しで動かしたりしていた記録は8件と少数です(使い方7件・製品と使い方の両方1件)。ただ中身を見ると、安全装置が働いて止まった掃除機のプラグを何度も差し直した、手元スイッチが効かなくなったのを知りながらプラグの抜き差しで使っていた、動いたり止まったりするプラグにセロハンテープを巻いて使っていた、警告ランプが点滅して止まってもフィルターの詰まりを取らずに使った、スイッチの保護カバーが破れたまま使った、という経緯でした。

ここを確かめる:電源が入ったり切れたり・熱いなどの異常は使用をやめて相談。
NITEは2010年2月の注意喚起で、コードの一部が熱い、触れたり曲げたりすると電気が入ったり切れたりするときは使用を中止し、購入した店などに修理・点検を頼むよう求めています。
充電式の場合、東京消防庁は膨張、充電できない、バッテリーの減りが早くなった、充電中に熱くなるなどの異常があれば使用をやめ、製造事業者や販売店に相談するよう呼びかけています。消費者庁も、異常を感じたら使用を中止するよう挙げています。

記録にあったそのほかの使い方 紙パックと吸わせた物

使い方が原因とみられる77件の中で、コードと並んで多かったのが紙パック・フィルターに関わる事故の24件です。このうち15件は、純正以外の紙パックや、口の穴の大きさを合わせずに使った市販の紙パックから細かいごみが漏れ、モーターに付いて発煙した記録で、いずれも2010年までのものでした。ほかに、フィルターの目詰まりやヘッドに髪の毛がたまったまま使い続けたもの5件、紙パックやフィルターの付け忘れ・付け方の不備4件があります。
また、染み抜きでベンジンをかけた衣類をすぐに吸った、ダストボックスのフィルターに殺虫剤を吹きかけてから使った、といった引火しやすい物や油などを吸わせた記録が4件ありました。吸ってはいけない物やお手入れの頻度は機種によって違うため、手元の取扱説明書で確かめておきましょう。

よくある質問

互換バッテリーかどうかは、どこを見ればわかる?

NITEは2024年6月の資料で、リスクの高い非純正バッテリーの表示の例として、事業者名が書かれていない、日本語がおかしい、といった点を挙げ、正しいPSEマークの例も示しています。堺市消防局は、PSEマークの表示に加えて製造または輸入した事業者の名称が表示されていなければならないとしています。ただし堺市消防局は、PSEマークがあっても基準を満たしていない商品もあるとしており、表示だけでは判断しきれません。NITEは、掃除機など機器本体のメーカーのホームページに非純正品についての注意が載っていないかも確かめるよう勧めています。

ロボット掃除機の事故も記録にある?

品名に「自走式」とあるロボット掃除機の記録は35件で、うち33件が2021年以降のものでした。16件は、NITEがバッテリーの中の電池の製造工程での管理が不十分だったため出火したと推定しています。使い方が原因とみられたのは、付属のACアダプターのプラグの付け根が強く曲げられていた1件だけです。製品ごとのリコール情報は、NITEも資料で紹介している消費者庁のリコール情報サイトで検索できます。

まとめ 大掃除の前にバッテリーと充電器、コードを点検

出典 www.nite.go.jp

掃除機でやりがちなNGと、確かめておきたいことです。
・安い互換バッテリー(非純正品)に替える → 交換は純正品で。手元の電池がリコール対象でないかも確認
・形が合う別の製品の充電器で充電する → 充電は付属の充電器で。差し込めても電圧が違うことがある
・コードをつかんでプラグを抜く・家具で踏む → プラグを持って抜き、机や椅子の脚でコードを踏まない
・電池を自分でこじ開ける・雨の当たる外に置く → むやみに分解せず、強い衝撃や圧力、水ぬれを避ける
・止まった掃除機をプラグの抜き差しで動かす → 電源が入ったり切れたり・熱いなどの異常は使用をやめて相談
充電式の掃除機の事故303件のうち94件に、非純正バッテリーか付属以外のACアダプターが出てきました(1995年11月〜2026年2月の642件をweboo編集部が分類)。大掃除で掃除機を出したら、バッテリーと充電器が買ったときのものか、コードに傷やねじれがないかを先に見ておきましょう。

集計のもとにしたデータ:製品評価技術基盤機構のSAFE-Liteで2026年10月1日に検索した記録です。原因の分け方はweboo編集部によるもので、NITEの公表した件数ではありません。バッテリーの交換方法や充電のしかた、お手入れは機種ごとに違うため、手元の掃除機の取扱説明書で確認してください。

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