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「悪女」と噂される令嬢が、「死神」と恐れられる辺境伯の後妻に。令嬢の持つ秘密をきっかけにふたりが心を通わせていく胸キュンストーリー【書評】

  • 2026.9.30
 ©宮本福助・別府マコト/一迅社
©宮本福助・別府マコト/一迅社

【漫画】本編を読む

「悪女」と呼ばれ、誰からも嫌われてきた令嬢。しかしその冷たい態度には、誰にも打ち明けられない理由があった。2026年9月30日に第1巻が発売する『死神と令嬢』(宮本福助:漫画、別府マコト:原作/一迅社)は、周囲から誤解され続けた令嬢と、「死神」と恐れられる辺境伯が出会い、心を通わせていくラブストーリーだ。

アンカー侯爵家の令嬢・ユーリアは、生まれつき幽霊が見える体質によって、両親にも疎まれて育ってきた。時には人間と幽霊の区別がつかず、余計な反応をしないよう周囲との関わりを避けてきた結果、「冷酷で高飛車な悪女」と噂されるようになる。婚約者であった第4王子からも一方的に婚約破棄されるが、彼にまとわりつく女性たちの生霊を見てきたユーリアは、むしろ喜んで承諾するのだった。その後、両親が新たな嫁ぎ先として決めたのは「死神」と恐れられるヴィンクラー辺境伯・アルベリッヒだった。

気に入らない相手は妻であっても容赦なく排除する。そんな不穏な噂を聞かされ、3人目の妻として辺境の城へ向かったユーリア。しかしアルベリッヒからはいきなり館を出ていくよう告げられる。それでも取り乱さず、追い返すなら修道院への推薦状を書いてほしいと頼むと、なぜか彼女は屋敷へ迎え入れられ、亡き妻が使っていた部屋を与えられる。しかしメイドによると、そこは幽霊が出ると噂される部屋だった——。

城には幽霊があふれ、アルベリッヒの周囲では不幸な出来事が相次いでいた。ユーリアは悪霊に物怖じせず、城を掃除しながらアルベリッヒの先妻の娘・ニーナを守ろうと奔走する。すると、冷酷な悪女という評判とは逆の優しさや芯の強さが周囲にも伝わり始めていく。一方、死神・アルベリッヒも彼女を頭ごなしに否定することなく、ひとりの人間として尊重していくのだ。

すれ違いながらも距離を縮めていくふたりの関係のもどかしさと、ニーナを交えた3人が家族のような空気を育んでいく過程が本作の大きな魅力だ。「悪女」と「死神」という悪名を背負ったふたりが、これからどんな関係を築いていくのか。そして呪われた城の謎とともに、この恋の行方を見届けてほしい。

文=ゆくり

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