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朝ドラ視聴者が気付き始めた変化「あれ、そういえば」「最近見ていないな」姿を見せなくなった人物に隠された“物語の伏線”

  • 2026.10.20
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『ブラッサム』第3週(C)NHK

石橋静河が主演を務めるNHK連続テレビ小説『ブラッサム』。放送開始当初は、加賀まりこ演じる晩年の葉野珠と、松たか子演じる秘書・藤川優子の掛け合いがたびたび描かれていた。しかし、最近の週では明らかに減った現代パート。SNS上でも「あれ、そういえば」「最近見ていないな」といった声が上がっている。“朝ドラ”人気を下支えする現代パートの意味と役割について考えてみたい。

※以下本文には放送内容が含まれます。

加賀まりこ&松たか子の現代パートはどこへ?

明治から昭和。まさに激動の時代を駆け抜けた作家・宇野千代をモデルに、一人の女性の波乱に満ちた人生を描く『ブラッサム』。主人公・珠の若き日を石橋静河が演じる一方、昭和に生きる晩年の珠を加賀まりこが演じている。そして、珠を公私にわたって支える秘書・優子を演じるのが松たか子だ。

桜の彩りと共に始まった1週目では、自宅の書斎で執筆に励む珠と、岩国に向かうため彼女を急かす優子の掛け合いが描かれていた。

「花咲ばあさんになりたい」と口にしながら書き付け、80代になっても精力的に活動する珠。飛行機の時間が迫っているにもかかわらず、執筆の手を止めようとしない彼女に対し、優子は「どうしても書かずにおれないんですね」とどこか呆れも滲ませながら声をかける。

そんな優子に対し、珠は「毎日書く。それが大事」と言い残し、慌ただしく部屋を出る。加賀まりこと松たか子という豪華な組み合わせもあり、放送開始当初から大きな注目を集めた現代パート。しかし、物語が進むにつれて、その登場頻度は減っている。

最近では、若き日の珠を中心としたエピソードが続いている。これで終盤まで現代パートの描写はない、と決めつけるのは尚早だ。そもそも本作は、晩年の珠が自身の人生を振り返るような構成にも見えた。物語の節目に、ふたたび二人が登場する可能性も十分に考えられる。

隠されていた伏線

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『ブラッサム』第3週(C)NHK

現代パートが持つ物語上の意味を考えるうえで、珠が優子に対して口にした言葉は外せない。「私は、ここから逃げた人間なの」とはっきり語っていた。岩国の桜を愛で、故郷を訪れることを喜ばしく感じていたはずの彼女が、逃げたとは?

第3〜4週の展開を振り返ると、その背景が少しずつ見えてくる。

女学校を卒業し、尋常小学校の代用教員となった珠。子どもたちに学ぶ楽しさを伝え、教師として充実した日々を送っていた。しかし、同僚の島村辰彦(工藤阿須加)との恋愛を理由に、学校から不当に解雇されてしまう。

さらに、処分を受けたのは珠だけ。島村は変わらず教壇に立ち続け、珠だけが「ふしだら」という烙印を押された。狭い町のなかで不名誉な噂が広まってしまい、仕事探しさえ難しくなっていく。弟の守(日向亘)まで、学校で心ない言葉を浴びせられることになった。

つまり珠にとって岩国は、愛する家族や幼少期の思い出がある一方、自分らしく生きることを許されなかった苦い場所でもあるのだ。

晩年の珠が「逃げた」と表現している点が引っかかる。自らの意思で新天地へ向かったというより、そこに居続けることが難しくなった。そんな痛切な経験が、この言葉に込められていると考えるのが自然だ。

晩年の珠と秘書・優子はどう出会った?

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『ブラッサム』第3週(C)NHK

現代パートのもう一つの魅力が、珠と優子の関係性である。第1話から息の合った掛け合いを見せていた二人。珠がどれほど自由奔放に振る舞っても、優子は慌てることなく、的確に対応していた。まさに阿吽の呼吸。

単なる作家と秘書という関係を超え、長年にわたって信頼を積み重ねてきたことが伝わってくる。しかし、二人がいつ、どこで、どのように出会ったのかは、まだ明らかになっていない。

ここで鍵となりそうな補助線が、若き日の珠と晩年の珠をつなぐもの。若い珠は、自分の意志で生きようとするたびに、周囲の価値観や社会のしがらみにぶつかってきた。父親に決められた結婚、女性だけが責任を負わされる恋愛、教師としての仕事を奪われた経験。

そんな彼女が、晩年には自分の言葉で小説を書き、やりたいことを我慢せず自由奔放に生きている。そのそばにいるのが、珠の個性を否定せず、彼女の生き方を理解している優子だ。

かつて周囲から「ふしだら」と非難された珠が、晩年には自分らしさを受け入れてくれる相棒を得ている。この対比が微笑ましい。今後、二人の出会いや、長年にわたって築いてきた関係性が描かれるのが楽しみだ。

若き日の珠がさまざまな困難に直面する今だからこそ、晩年の彼女の姿が持つ意味は、より大きくなっていくはず。あれほど自由奔放に、楽しそうに生きる珠が、どんな人生を歩んできたのか。

その答えが少しずつ明らかになるたびに、加賀まりこと松たか子の掛け合いも、また違った印象で見えてくるはずだ。


連続テレビ小説『ブラッサム』毎週月曜〜土曜あさ8時放送
NHK ONE 見逃し配信中・放送1週間後からはNHKオンデマンドで配信

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