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「電話番号も前日に知った」“交際0日”で結婚も…取材拒否で“非公開の式”を挙げた18年前

  • 2026.10.24
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2008年6月、エッセー『ブスの瞳が恋されて』の発売会見を行った大島美幸(C)SANKEI

18年前の2008年10月、三重県伊勢市の猿田彦神社で、ある結婚式が親族だけで執り行われた。新郎新婦は、放送作家の鈴木おさむと、森三中の大島美幸。2人が「交際0日」で結婚してから、6年の月日が流れた秋のことだった。

当時、2人の型破りな結婚生活は、鈴木の書いたエッセイになり、ドラマにまでなっていた。人気放送作家と、女性お笑いトリオ・森三中の大島。まさに話題性には事欠かない夫婦である。

ところが、この日神社で行われた神前式だけは、本人の希望で取材を一切お断りにした。

人前では夫へのノロケも小言も、笑いに変えてみせる大島美幸。だが、人生の本当の節目だけは見世物にせず、家族の枠の中にそっとしまっておく人なのだと思う。18年前に伊勢で引かれた公と私の境界線には、彼女が大切にしてきたものがにじんでいる。

ドラマが「最高の結婚式!」を迎えても2人はまだ式を挙げていなかった

挙式の5日前、鈴木おさむは『笑っていいとも!』の生放送で、週末に伊勢で式を挙げると明かした。

交際期間ゼロで、婚姻届を提出したその日が、初めて2人きりになった日だった。そんなスタートから6年を経て、鈴木はそろそろ親族の前でちゃんと式を挙げようと思った。突然過ぎた結婚だったので、親も喜ぶかな、と素朴な動機も語っている。

当時、2人の恋物語はフィクションとして、すでに描かれていた。鈴木のエッセイを原作としたドラマ『ブスの瞳に恋してる』(2006年、フジテレビ系)では、稲垣吾郎がおさむを、森三中の村上知子が美幸を演じた。最終回は「最高の結婚式!」と題されている。

だが、あのドラマが最終回を迎えたとき、現実の2人はまだ式すら挙げていなかったのだ。

親族20人弱の神前式と6日後の「天才!」

選んだ舞台は、大きな披露宴でも、華やかなハワイ挙式でもなく、伊勢の神前だった。

夫婦岩の前の二見興玉神社で祈祷を受け、猿田彦神社で契りを交わす。大島は着物、鈴木は袴に身を包み、伊勢神宮にも公式参拝した。伊勢での2日間の式に参列したのは、両家の親族と親戚あわせて20人弱だった。鈴木はのちにブログで、日本人であることに誇りを持てる、本当にいい式だったと述懐している。

世間の目をシャットアウトした式から、わずか6日後、大島は再び芸人の顔に戻る。

鈴木が脚本を手掛けた映画『ハンサム★スーツ』の公開初日、出演者として渋谷の映画館で舞台挨拶に立った大島は、「ダンナが書いた脚本に出たのは初体験。やっぱり彼は天才!」と夫を絶賛した。

一方の鈴木も、妻にショボい演技をさせたくなくて、主演の塚地武雅の役を自分で演じながら家でリハーサルをしたと明かし、妻が出るシーンは照れちゃったとも話した。カメラの前では、夫婦そろってお約束のノロケで客席を沸かせる。だがその6日前には、親族とだけ式を分かち合っていた。

式を挙げた土地は家族が帰っていく場所へ

伊勢という土地は、式を挙げて終わりの場所にはならなかった。

2014年、大島は妊活のために芸能活動を一時休業。翌2015年6月、大島は第1子となる長男を出産した。事務所を通じて「沢山の笑顔と福がおとずれることを願って、育てていきたいとおもいます」とコメントを寄せている。長男を連れて、夫婦が折に触れて向かったのもまた伊勢だった。

お宮参りも七五三も、すべて伊勢。授かる前にもお参りに来た土地へ、授かったあとも、ことあるごとに通う。2026年1月、家族で年に一度の伊勢参りに出かけた鈴木は、家族の第二の故郷は伊勢なのだと思うと書き記している。

2025年、大島の誕生日に重なった伊勢旅行の折には、鈴木は、結婚したとき22歳だった妻が、人生の半分以上を自分との結婚生活で歩んでいるとしみじみつづった。かつて20人弱の親族だけで手を合わせた場所は、今や家族のルーツとして息づいている。

サイゼリヤの記念日と公私の境界線

人前に立つ大島は、今も結婚のいきさつを笑い話として語る。2025年1月、都内のトークショーに出た大島は、「何も分からずに結婚しました。電話番号も前日に知ったんです」と告白した。

婚姻届を出す日の集合場所を伝えてほしいと、鈴木の番号を知っていた相方の村上に頼んだら、そんなこと自分でしなよと言われ、前日に番号を教わった話。それでも「円満にやっております」と言ったその口で、大島は、風呂の鏡の水滴を取ってと5年言い続けて、取ってくれたのは2回だけとボヤいた。

2025年の結婚記念日には、家族3人でサイゼリヤに足を運んだ。結婚1年目、行ったことのなかった鈴木を大島が初めて連れて行った店だ。2026年4月には、大島は夫がMCを務めるポッドキャスト『IBJ presents 人生は出会いでできている』の初回ゲストに迎えられた。森三中との出会いから鈴木との結婚、10歳になった長男の子育てまでを語る回だった。

もしも18年前、あの結婚式をテレビ中継したり、ワイドショーに開放したりしていたら、それはそれで大きな話題になったはずだ。だが2人は、芸人として差し出す笑いと、家族だけの時間との間に、きっぱりと線を引いた。

伊勢の猿田彦神社で、取材を断り、親族だけで挙げた式から18年。その土地へは今も年に一度、家族3人で帰っていく。


※記事は執筆時点の情報です

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