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寿司や刺身のあと数時間〜半日でじんましん?近年注目される「アニサキスによるアレルギー」とは。症状と受診の目安

  • 2026.9.22

寿司や刺身のあと数時間〜半日でじんましん?近年注目される「アニサキスによるアレルギー」とは。症状と受診の目安

長引く咳や、繰り返すじんましん。「年齢のせい」「体質だから」と、気になる不調をそのままにしていませんか? 実は、そうした症状の背景に「かくれアレルギー」がひそんでいることも! 呼吸器・アレルギーの専門医、鈴木慎太郎さんの新刊『その不調、「かくれアレルギー」が原因かも』(あさ出版)からお届けする第3回は「アニサキスアレルギー」について。

アニサキスアレルギー

寿司を食べてアレルギー発症

外資系金融機関で営業を担当している50代の男性Bさんは、接待が多い生活を送っていました。寿司や高級料理店での会食が続き、自宅で食事をとることはほぼありません。

寿司を食べる機会が続いていたある日、夜中に強いかゆみで目が覚めました。全身にじんましんが出ており、やがて息苦しさや腹痛、下痢も出現。病院でアニサキスによるアナフィラキシーと診断されました。

どんなアレルギー?

アニサキスは、サバやイカなどの海産魚介に寄生する小さな寄生虫です。生魚を食べたときに胃や腸に入り込み、激しい腹痛を起こす「アニサキス症」はよく知られていますが、これとは別に、近年注目されているのがアニサキスによるアレルギーです。体がアニサキスの成分を異物と認識し、アレルギー反応を起こすことで、症状が現れます。重症の場合はアナフィラキシーを起こすこともあります。

生魚を食べてから数時間〜半日ほど経って症状が出ることが多く、一般的な食物アレルギーよりも発症までに時間がかかるのが特徴です。魚を十分に加熱していても症状が現れる場合があります。

主な症状

全身のじんましん
顔や唇の腫れ
腹痛、下痢、嘔吐
呼吸困難
血圧低下
意識障害(重症例)
など

【解説】魚に寄生するアニサキスが起こすアレルギー

日本は魚を生で食べる文化があり、アニサキスを含む魚介類を口にする機会が多い国です。寿司や刺身、しめ鯖、イカ刺しなどの料理がその代表です。

このような食習慣のため、日本ではアニサキスアレルギーの患者が比較的多いと考えられています。また、スペインやイタリアなど、生魚や加工の少ない魚料理を食べる地域でも同様のアレルギーが報告されています。アニサキスアレルギーは、体内でアニサキスに対するIgE抗体が作られ、その後、再びアニサキス由来のアレルゲンを摂取したときにアレルギー反応が起こることで発症します。

興味深いことに、アニサキスに対する抗体を持っていても症状が出ない人もいます。特に生魚を長年食べてきた人では、知らないうちに体が感作されている(アニサキス由来のアレルゲンに反応しやすい状態になっている)こともあります。

診断には、食事内容と発症のタイミングを詳しく確認することと、血液検査でアニサキスに対する抗体を調べることが重要です。

【気をつける方法】生魚を避け、加熱・冷凍後も油断しない

アニサキスアレルギーが疑われる場合は、まずアレルギー専門医を受診し、検査を受けることが大切です。魚アレルギーや甲殻類アレルギーと区別する必要があるため、自己判断は避けましょう。

最も重要な予防法は、生魚を食べないことです。特にサバ、アジ、イカ、サンマ、カツオなどは寄生率が高いとされています。十分な加熱(60℃で1分以上もしくは70℃以上で中まで加熱)や冷凍処理(マイナス20℃で24時間以上)は、アニサキスを死滅させる方法ですが、アレルギーの原因となる成分(アレルゲン)が残ることがあるので注意が必要です。

過去にアナフィラキシーを起こした人は、再発に備えてアドレナリン自己投与薬を携帯することが重要です。アナフィラキシーなどの重いアレルギー反応が起きた際に自分で注射する救急治療薬(エピペン®)や、点鼻薬(ネフィー®)などがあります。重篤な症状を改善し、救急搬送までの時間をつなぐ重要な役割を果たします。

※この記事は『その不調、「かくれアレルギー」が原因かも』鈴木慎太郎著(あさ出版刊)の内容をウェブ記事用に再構成したものです。

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