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エミリア・エクマン・ラーソン監督が祖母の撮影を決めた理由とは?『リサ・ラーソンがいた時間』日本語字幕担当のLiLiCoと仲良しトークで映画をアピール

  • 2026.9.19

映画『リサ・ラーソンがいた時間』(公開中)のトークイベントが9月19日、シネスイッチ銀座にて開催され、本作の監督、撮影を務めたリサ・ラーソンの孫であるエミリア・エクマン・ラーソン監督と、ラーソン一家と親交がある映画コメンテーターであり、本作の字幕を担当したLiLiCoが登壇し、制作裏話や作品への思いを語った。

【写真を見る】笑顔が素敵なエミリア・エクマン・ラーソン監督。リサ・ラーソンのドキュメンタリーを撮ったきっかけは?

【写真を見る】笑顔が素敵なエミリア・エクマン・ラーソン監督。リサ・ラーソンのドキュメンタリーを撮ったきっかけは?
【写真を見る】笑顔が素敵なエミリア・エクマン・ラーソン監督。リサ・ラーソンのドキュメンタリーを撮ったきっかけは?

本作は、北欧スウェーデンを代表する陶芸家、リサ・ラーソンの人生の最期の日々を、孫娘のラーソン監督が手がけたドキュメンタリー。2024年に92歳でこの世を去った彼女の晩年の姿を、2017年から8年間にわたって記録。生涯を通して創作と向き合い続けたリサ・ラーソンの人生を振り返る本作では、親密で飾らない姿から、ひとりの人間としてのリサの素顔を浮かび上がらせると共に、彼女の豊かな創作世界を映し出している。

日本に来るのは初めてと明かしたエミリア・エクマン・ラーソン監督
日本に来るのは初めてと明かしたエミリア・エクマン・ラーソン監督

ラーソン監督は日本で映画が公開されたことについて「信じられない気持ちでいます。とても感動的だし、ずっとこの日を夢見てきました」と満面の笑みを浮かべる。「字幕、大丈夫でしたか?通じましたか?」と観客に問いかけたLiLiCoは、「日本にいる日本人にスウェーデンの映画を届けることはすごく難しい」とし、「まず、スウェーデン語が分かる人がほとんどいないので」と語る。そんななかで「字幕といえば文字数の制限もあり、仕方なくカットしなければいけない大切な言葉もあったりするけれど…」と残念そうにしながらも、しっかりと伝わるようにこだわったたとし「やっと届けられると思って、ホッとしています」と安堵していた。

LiLiCoは本作の日本語字幕も担当した
LiLiCoは本作の日本語字幕も担当した

本作を撮り始めたきっかけについてラーソン監督は、自身の学生時代を振り返り解説。「自分も祖母と同じように芸術家を目指し、芸術の学校に通っている時に祖母がリサ・ラーソンだと知った同級生から、祖母のことをいろいろと質問されたけれど、なにひとつ答えられなかったことに気づきました」と明かしたラーソン監督は「自分の祖母でありながら、芸術家として、そして祖母としてのリサ・ラーソンという人物のことを全然知らないなと思うと同時に、もっと知りたいと思いました」と語る。「一番簡単な方法はカメラを通すことでした」と撮影することを選んだ理由を説明し、「そうすれば、普段はできないようなちょっとややこしい質問もできちゃうと思ったのがきかっけです」と懐かしそうな表情を見せていた。

リサ・ラーソンの大ファンであるLiLiCoは、思い出話に涙する場面も多かった
リサ・ラーソンの大ファンであるLiLiCoは、思い出話に涙する場面も多かった

上映後の会場を見渡し、涙を拭っている観客を多く見つけたラーソン監督は「私も泣いちゃう」と涙を拭う仕草を見せる。その様子を通訳しながらLiLiCoも「私も泣いちゃう」と続き、ラーソン監督が祖母の思い出に触れるたびに、リサ・ラーソンのファンで普段から展覧会などに足を運んでいたというLiLiCoは涙を堪えながら、リサ・ラーソンの魅力をその家族であるラーソン監督の口から直接語られることのすばらしさと重みに触れつつ、丁寧に観客に伝えていた。

ラーソン監督の叔父のアンドレアスさん(左)と、ラーソン監督の父のマティアスさん(右)
ラーソン監督の叔父のアンドレアスさん(左)と、ラーソン監督の父のマティアスさん(右)

イベントでは、LiLiCoとラーソン監督の映画をつなげるきっかけとなった、ラーソン監督の叔父のアンドレアスさんと、ラーソン監督の父のマティアスさんもステージに上がり、リサ・ラーソンは「最高のお母さん!」とニッコリしながら、その思い出を語る場面も。叔父のアンドレアスさんが、ラーソン監督に初めてのフィルムカメラをくれた人だと明かされ、会場から拍手が湧き起こると、アンドレアスさんは笑顔を浮かべ、会場を和やかなムードに包み込んでいた。

カメラを通すと、普段は訊けないような話もできたと振り返っていた
カメラを通すと、普段は訊けないような話もできたと振り返っていた

ラーソン監督はすでに1週間日本に滞在しており、原宿や渋谷を訪れたという。初めての日本の印象は、「こんなに人口がいるのに落ち着いている」と茶目っ気たっぷりに語り、「スウェーデン人がこれだけ集まったらもっとうるさいはず!」と伝え、笑いを誘う。日本のおもてなしにも触れ、「レストランに行ったら小さなおしぼりが出てくる。トイレに行けば、マウスウォッシュや綿棒まで置いてあったりして、どこに行っても面倒をみてくれるから、とてもいい時間を過ごしています」と満面の笑みを見せる。今後さらに3週間滞在するそうで、ヴィーガンレストランや普段は行かないセカンドハンド(古着)のお店に行きたいという。「祖母が陶芸家なので、工房に行ったり、陶芸をやってみたい」と語るラーソン監督を、これまで通訳をしながら取材や観光に同行しているLiLiCoが、以前雑誌の取材で訪れた森にあるすてきな工房にも連れて行く予定だとも話していた。

フォトセッションの様子
フォトセッションの様子

トークイベントでは時間の関係で、観客からの質問を受け付ける時間がなかったことをとても残念がったラーソン監督は、最後の挨拶で「私は映画の話をするのが大好き!」と笑顔を見せ、「感想を聞きたいので、ぜひ、ホームページにコメントをお願いいたします!」と何度も呼びかけ、温かなムードに包まれたイベントをしめくくった。

取材・文/タナカシノブ

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