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「いつも助かってるわね」義母から届いた身に覚えのない電話。夫が私のパート代を送っていたと知った日

  • 2026.9.20

身に覚えのないお礼の電話

40歳を過ぎたころの、平日の夕方のことです。

結婚して十数年、毎月の生活費は私が管理していました。一方、私のパート代が入る口座だけは、「将来のための貯蓄に回しておくよ」と言う夫に任せていました。

給与明細で毎月いくら入ったかは分かっていましたが、貯蓄用だからと安心し、残高まで細かく確認することはありませんでした。

その日、洗濯物をたたんでいると義母から電話がかかってきました。

「いつもありがとうね。本当に助かってるわ」

突然のお礼に、私は手を止めました。

「え…何のことですか?」

「ほら、毎月のことよ。いつも助かってるわね」

「毎月…?」

私が聞き返すと、義母は「あら、じゃあまたね」と明るい声のまま電話を切りました。

毎月何かを渡している覚えなどありません。

その夜、帰宅した夫に聞きました。

「今日、お義母さんから電話があったんだけど」

「母さんから?」

「『いつも助かってる』って二回も言われたの。毎月のことだって。……何の話?」

夫の手が止まりました。

「さあ……母さん、何か勘違いしてるんじゃないか」

そう言いながら、夫は私と目を合わせませんでした。

その様子が、妙に引っかかりました。

義父が口にした「毎月」の意味

翌月の日曜、夫と二人で義実家へ行きました。

義母が台所で夕食の支度をしているあいだ、私と夫は義父と食卓でお茶を飲んでいました。

すると義父が、何気ない調子で夫に言いました。

「そういえば、毎月送ってくれてるだろ。あれ、無理してないのか?」

私は思わず義父を見ました。

「…毎月、何をですか?」

義父も驚いたように私を見返しました。

「え?パート代だよ。こっちに送ってくれてるだろ」

頭の中が一瞬、真っ白になりました。

私はゆっくり夫のほうを向きました。

「ねえ。どういうこと?」

夫はしばらく黙っていました。

「…母さんから、お金のことで相談されてたんだ」

「それで、私のパート代を送ってたの?」

「うん…」

「私には、貯金してるって言ってたよね」

夫はうつむきました。

「言ったら反対されると思って…。本当にごめん」

腹が立つというより、しばらく何を言えばいいのか分かりませんでした。

十数年、貯まっていると思っていたお金を、夫は私に黙って義実家へ送っていたのです。

義父が持ってきた1冊の通帳

重い空気の中、義父が夫を見ました。

「お前、奥さんに話してなかったのか」

「……うん」

義父は大きく息を吐きました。

「それなら、なおさら見せておかないとな」

そう言って奥の部屋へ行き、1冊の通帳を持って戻ってきました。

「これは俺の口座だ。送ってきた分は、ここに移して残してある」

開かれた通帳には、同じような金額の入金が長いあいだ繰り返し記帳されていました。

義父は、お金が送られてきていると知ってから、子ども夫婦のお金を自分たちの生活費として使うことに抵抗があり、別にしておいたのだと話しました。

「母さんには、俺から話す。ただ、これは俺たちがもらっていい金じゃない」

そして私のほうを見ました。

「返すよ。もともと、あなたが働いたお金なんだから」

夫は通帳を見つめたまま、小さな声で言いました。

「……ごめん。勝手なことをした」

私はすぐに「いいよ」とは言えませんでした。

「お義母さんを助けたかった気持ちは分かる。でも、私のお金を黙って動かすのは違うよ」

「うん」

「これから、お金のことは一人で決めないで。一緒に確認しよう」

夫は顔を上げて、今度は私を見ながらうなずきました。

「分かった。もう勝手には決めない」

その月から、私たちは生活費だけでなく貯蓄の残高も、月に一度二人で確認するようになりました。

義父が食卓に置いた1冊の通帳を見た日のことは、今でも忘れられません。家族のためだと思ってしたことでも、夫婦のお金を一人の判断で動かしてはいけない。私たちにとって、それを改めて話し合うきっかけになった出来事でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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