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「後ろから並んでもらえますか?」乗車位置の列にすっと入った女性。だが、後ろの女性が2度声をかけると

  • 2026.9.20

乗車位置の列に、すっと入った人

平日の朝、私は駅のホームで電車を待っていました。

後ろにも何人かが並び、みんなスマートフォンを見たり、電光表示を眺めたりしながら静かに待っています。

電車が来る少し前、階段のほうから歩いてきた人が、そのまま私の前にすっと入りました。

肩にかけた大きなバッグが、私のコートの袖に軽く触れます。

(あれ…ここ、並んでるんだけど)

その人がふとこちらを振り返りました。目が合ったので、列に気づいたのかと思いましたが、何も言わずにまた前を向きます。

「あの…」

声をかけようとしたものの、ちょうど電車の到着を知らせるアナウンスが流れ、私はその先を言えませんでした。

すると、すぐ後ろに並んでいた年上の女性が、少し身を乗り出しました。

「すみません。ここ、並んでいますよ」

責めるような口調ではなく、気づいていないのか確かめるような声でした。

その人は少し肩を動かしたものの、そのまま前を向いています。

女性は少し間を置いて、もう一度声をかけました。

「すみません、後ろから並んでもらえますか?」

「電車、すぐ来ると思って…」

今度はその人も振り返りました。

私たちの後ろに続いている列を見ると、少し気まずそうにバッグを持ち直します。

「あ……すみません。電車、すぐ来ると思って…」

女性は声を荒らげることもなく、

「もうすぐ来ますよね。でも、みんな待っているので」

と静かに返しました。

その人は「すみません」と小さく頭を下げ、列の横を歩いて最後尾へ向かいました。

言い争いになることもなく、それだけで終わりました。

まもなく電車がホームへ入り、ドアが開きます。列は前から順番に動き始め、私もそのまま車内へ入りました。

乗ってから、私は先ほどの女性に小さく頭を下げました。

「ありがとうございました。私も言おうとしたんですけど、タイミングを逃しちゃって…」

女性は少し笑いました。

「いえいえ。最初は、気づいてないだけかなって思ったんですけどね」

「ちゃんと後ろに行ってくれて、よかったですね」

「そうですね」

私も少しほっとしました。

朝のホームで交わされた、ほんの短いやり取りです。それでも、強く責めなくても必要なことは伝えられるのだと感じた出来事でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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