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「一番大きな障害は、この子と社会との間にある」精神疾患を持つ人と家族を苦しめる「見えない壁」とは【著者インタビュー】

  • 2026.9.18

【漫画】本編を読む

愛美は夫・賢二とごく普通の夫婦として、幸せに暮らしていた。しかしある日、突然賢二の両親が事故に遭い、義父が亡くなる。悲しみに暮れる中、義父の葬儀に現れたのは怪しげな男。その男は、夫の兄・聡一だった……。聡一という兄がいること、聡一は高校生の頃から引きこもっていることを愛美は初めて知る。義家族はなぜ聡一の存在を隠していたのか?

『隠された家族』(のむ吉:著、小瀬古伸幸:監修/KADOKAWA)は統合失調症を患う兄をめぐり、家族がどう向き合っていくかを描いた物語だ。著者であるのむ吉さんにインタビュー。自身も精神科で働いていたというのむ吉さんが、本作に込めた想いを伺った。

※統合失調症をはじめとした精神疾患の進行や症状は個人差がありますので、詳細は医療機関等にご確認ください

――作品を通して伝えたいメッセージを教えてください。

のむ吉さん(以下、のむ吉):以前、患者さんのご家族から「この子にとって一番大きな障害は、この子と社会との間にある」という言葉を伺ったことがありました。その言葉は今でも強く心に残っています。病気そのものだけでなく、誤解や偏見など社会との間にある見えない壁が、本人やご家族をより苦しめてしまうんだなと感じました。この作品が精神疾患を持つ人たちの背景を想像するきっかけになり、その壁を少しでも小さくする手助けになれば嬉しいです。

――今もご家族が精神疾患を持っていることに悩まれている方は多いのではないかと思います。そんな方たちにどんな言葉をかけますか?

のむ吉:精神科で働く中で、ご家族が「自分がなんとかしなければ」と抱え込み心身の健康に不調をきたしてしまう姿を多く見てきました。患者本人だけでなくご家族自身のためにも、医療や福祉、周囲の人の力を頼ってほしいと思います。この作品が「自分たちだけで抱えなくていい」と感じられるきっかけになれば、とても嬉しく思います。

取材・文=原智香

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