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「まとめてやれよ!」会計途中で売り場へ戻った男性。止まったレジで店長が静かに伝えたこと

  • 2026.9.19
「まとめてやれよ!」会計途中で売り場へ戻った男性。止まったレジで店長が静かに伝えたこと

動いているレジは、1台だけだった

去年の冬、仕事帰りに駅前の小さな店へ寄りました。温かい飲み物を1本買うだけのつもりでしたが、夕方の店内は混んでいて、レジには7、8人ほど並んでいました。

カウンターにはレジが2台ありましたが、動いていたのは手前の1台だけです。

私の2人ほど前には、コートを腕にかけた中年の男性がいました。

男性の番になり、若い店員が商品を読み取り始めたときです。男性が突然、

「あ、ちょっと待って。まだあった」

と言ってレジを離れ、奥の棚まで歩いていきました。

後ろには列ができています。店員もどうしたらいいのか迷ったように男性の背中を見ていました。

しばらくして男性は菓子の箱を3つ抱えて戻り、カウンターに置きました。

「これも一緒にね」

「はい、こちらもお会計します。ただ、次のお客様もお待ちなので、追加の商品がある場合は会計前にお持ちいただけると助かります」

店員がそう伝えると、男性の顔つきが変わりました。

「は?今持ってきただろ。まとめてやればいいじゃないか」

「もちろん今回は一緒にお会計します。ただ、列ができていますので……」

「だったら、いちいち言わなくていいだろ」

男性の声が一段大きくなりました。

「こっちは急いでるんだよ。早くやってよ」

店員は「申し訳ありません」と頭を下げましたが、男性は収まりません。

「店長呼んで。もういいから」

その間にも列は止まったままでした。前にいた女性は困ったように振り返り、後ろからも小さなため息が聞こえてきます。

男性が声を荒らし始めてから、数分はたっていたと思います。

店長が代わって伝えたこと

やがて奥の扉が開き、年配の男性が出てきました。名札の違いから店長だと分かりました。

店長は若い店員のそばへ行くと、小さな声で言いました。

「代わるよ」

店員が一歩下がると、店長は男性の前に立ちました。

「お待たせしました。追加の商品も一緒にお会計します」

「最初からそうすればいいんだよ。こっちは急いでるんだから」

男性がそう言うと、店長は商品を読み取りながら落ち着いた声で返しました。

「はい。ただ、会計の途中で売り場へ戻られると、後ろのお客様もお待ちになることになります。次からは商品をそろえてからお並びいただけると助かります」

男性は何か言い返しかけましたが、周囲をちらりと見てから口を閉じました。

「……分かったよ。じゃあ早くして」

「ありがとうございます」

店長はそれ以上言わず、そのまま会計を終えました。

そのころには奥から別の女性店員も出てきて、2台目のレジを開けていました。

「大変お待たせしました。こちらもどうぞ」

止まっていた列が、ようやく動き始めます。

男性は袋を受け取ると、そのまま店を出ていきました。

少し離れた場所では、先ほどの若い店員が深く息を吐いていました。その前を通った女性客が、小さな声をかけます。

「大変でしたね。お疲れさまです」

店員は少し驚いた顔をしてから、「ありがとうございます」と頭を下げました。

店長が男性を言い負かしたわけではありません。ただ会計を進めながら、必要なことだけを静かに伝えていました。その対応が、帰り道まで妙に印象に残りました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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