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「うちの子勉強してるから、もう少し声抑えてくれる?」隣人からの1通に、私が返した提案

  • 2026.9.18
ハウコレ

「泣くのを止めるのは、私にも無理です。」そう返したあと、このままでは突き放したように見えると思い、私はもう1通メッセージを送りました。既読はすぐにつきましたが、返事が届くまでには少し時間がかかりました。

ベビーベッド脇の棚に伏せていたスマホが短く鳴りました。

「もう少し声抑えてくれる?」

生後4カ月の娘を寝かしつけている途中でした。差出人は隣の部屋の女性で、引っ越しの挨拶のときに交換した連絡先から、初めてメッセージが届いていました。

「うちの子勉強してるから、もう少し抑えてくれる?」

挨拶に行った日、息子さんが受験生だと聞いていました。娘は抱き上げても泣きやまず、私は片手でスマホを持ったまま、届いたメッセージを3度読み返しました。

すると画面の上に、入力中の表示が出ました。次の苦情が来るのだと思って返信を打たずにいると、表示は消え、それきり何も届きませんでした。

娘のベッドは、隣と接する壁に寄せて置いてありました。けれど、赤ちゃんの泣き声をこちらの都合で止められるわけではありません。そう思うと、すぐに返信する気にはなれませんでした。

既読をつけたまま

その日は返信しませんでした。泣くのを止める方法があるなら、こちらが教えてほしい。そんな気持ちのまま、既読だけを残してスマホを裏返しました。ただ、隣の息子さんのことがまったく気にならなかったわけではありません。挨拶の日に受験生だと聞いてから、夜遅くに塾から帰ってきたらしい息子さんと廊下ですれ違うことが何度かありました。娘を抱いているときに顔を合わせ、「こんばんは」と短く挨拶をしたこともあります。翌日も娘を抱いて廊下を歩いていると、そのことを思い出しました。泣き声を止めることはできなくても、できることまで何もしないのは違う気がしました。私は娘を寝かせてから、ようやく返信を打ちました。

「泣くのを止めるのは、私にも無理です。」

送信してすぐ、このままでは突き放したように見えると思い、続けてもう1通送りました。

「ベッドを壁から離してみます。息子さんの机はどちら側ですか。」

既読は、すぐにつきました。

「北側です。」

「北側です。」と返ってきました。私は娘を安全な場所に寝かせてから、ベッドを少しずつ廊下側へ動かしました。移動を終えたころ、スマホがまた鳴りました。入力中の表示が出ては消え、また現れては消えます。しばらくして届いたのは、2度目の苦情ではありませんでした。

「ごめんなさい。息子に、あんな文面を送るなと怒られました。うちも机を動かします。」

私はそのメッセージを読み、自分も1日返信しなかったことを思い出しました。

「こちらこそ、既読のままにしてすみませんでした。」

そう返して、動かしたベッドの位置をもう一度確かめました。

そして...

泣き声をいつでも止めることはできません。それでも、ベッドの位置など変えられることはありました。今では娘が泣き出したら、廊下側に移したベッドから抱き上げ、隣と接する壁から少し離れた場所であやしています。

あの日届いたメッセージを読み返すことは、もうなくなりました。

(20代女性・育休中)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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