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57歳で突然の整理解雇。孤独を越えて、60代で見つけた動画づくり。好きなことを楽しむ小さくて自由な暮らし

  • 2026.9.16

57歳で突然の整理解雇。孤独を越えて、60代で見つけた動画づくり。好きなことを楽しむ小さくて自由な暮らし

小さくて自由な暮らしを楽しんでいる女性に、今、注目が集まっています。自身の価値観を大切にして、心地よい毎日を送っている方たちを紹介する『60代からの小さくて自由な暮らし』(主婦の友社)から、60才を過ぎて始めた動画制作が、日々を創造する糧となっているyamaさんを紹介します。まずは前編です。

profile
yamaさん
東京都在住。文鳥3羽と賃貸住宅に暮らす。60才でユーチューブチャンネル「yama」(https://www.youtube.com/c/yama3)を開設。ひとり暮らしをベースとした日々の気づきやアイデアを発信中。2023年2月に初著書刊行。

朝いちばんに窓を開け、お湯を沸かして一日分の白湯を用意。その間に家具を拭き、白湯を飲んでひと息ついたら窓を閉め、愛する文鳥たちのお世話をゆっくりと時間をかけてyamaさんの一日はいつも同じリズムで始まります。

「ひとりの生活は自由な半面、その自由には責任が伴います。時間やお金の使い方、食事の選択など、すべてを自分の裁量で決められるけれど、その結果起こることも自分の責任。いい一日になるかどうかは自分次第なんですよね」

お子さんが独立後、ひとり暮らしをスタートさせたyamaさんですが、先代の文鳥が亡くなった直後は、何も音がしなくなった部屋で、深い孤独に襲われたと言います。その上、57才のときに突然、勤め先から整理解雇され、不安は募る一方。暗中模索しながら正解の見えない日々を送る中、ふと始めてみたのがブイログの制作でした。

「動画を作り始めた当初は画面に不安な気持ちがそのままあらわれていたように思います。それが次第に動画作りそのものが楽しくなっていきました。視聴者さんとのコメントのやりとりが励みになったのがひとつ。それに今度は何を撮ろうかと考えること自体が日々の糧になっていきました。何才になっても〝好きなことは湧き出てくる〟ということに気づけたことがうれしいし、その好きなことは、今までの点と点がつながった結果のような気もしています。未来への不安がなくなったわけではありませんが、それは想像でしかありません。それに対し、目の前にあることはすぐに動いてとりかかれる。だったら自分が好きだと思うことを楽しんで、自分を幸せにしてあげようと思うんです」

暮らしの工夫と日々の心がけ

モットーは怠け心を捨ててとにかく動くこととやりたいことはやってみること。
動くことは節約に、やってみることは未来を開くことにつながります。

1 毎朝のルーティンを必ず実行する

ひとり暮らしの自由は、自立した上で楽しめるもの。生活を健やかに保つための習慣は、やる日とやらない日を作らず、毎朝同じ順序で行うようにしています。毎朝のTO DOは以下の通り。起床→窓を開けて換気→お湯を沸かす→家具の拭き掃除→窓を閉めて文鳥たちの世話→ストレッチと筋トレ→朝食→歯磨き洗顔などの身支度→掃除機かけ→ウォーキング。言葉にすると大変なことにように感じますが、体が覚えてしまうととても楽。やり終えるとすっきりします。

2 好きなことに時間を使う

やらなければいけないことではなく、やりたいことがあるって、なんて幸せなんだろうと思うんです。義務がなくなり少しの寂しさがありつつも、自分の楽しみに集中する時間ができる60代以降こそ、好きなことに時間を使えばいい。私は自分が動画作りが好きだと気づいてから、毎日がガラッと変わりました。限りある時間を有意義に使っていきたいと思います。

3 興味のあることはやってみる!

ずっと自分にはクリエイティブなセンスはないと思って生きてきました。だけど動画を作ってみたら楽しかった。チャレンジする前にあきらめてしまわず、可能性の扉は大きく開いておけばいい。自分の可能性を自分で信じてあげなければ何も始まりません。私が今、動画作りのほかに、取り組んでいるのはプログラミングの勉強。Apple社公式の「Swift Playgrounds」というプログラミング学習アプリを使って学んでいます。このアプリのいいところはゲーム感覚で楽しくプログラミングを理解できること。問題を解くたびに「よくできました!」と褒めてもらえ、そのたびに達成感があります。

4 Apple製品を暮らしのパートナーに

節約しすぎて生活幸福度が下がってしまっては元も子もありません。本当に必要なところにはお金を使い、必要ないところには使わないスタンスを確立したいと思っています。買い物ひとつとっても信頼のおける企業、店、人から買うと幸福度が上がります。それが自分の生活になくてはならないものならなおのこと。パソコンやスマートフォン、時計などのガジェットは大好きなApple社のもので統一しています。退職すると時計をつけなくなる方も多くなると思いますが、血圧や血中酸素濃度などが測れるApple Watchはシニア世代にこそおすすめ。万歩計の機能もあるので、歩くのも楽しくなりますよ。

5 ニュースやSNSの通知から距離をおく

テレビやネットから毎日なだれ込んでくる大量の情報。その情報は果たして自分に必要なものでしょうか。不要な情報に心と時間を占領されて、しんどくなったり苦しくなったりするのなら、情報から距離をおくのもひとつの手だと思います。今の時代、スマホやネットで検索すれば社会の動きもニュースもわかります。うちにもテレビはありますが、ずっと電源を入れておらず、文鳥の止まり木状態です(笑)。

6 服装をパターン化して迷わずパッと選べるように

洋服選びに使う時間があるなら動画作りや文鳥たちと遊ぶなどの好きなことをするために使いたい。そこで日常着を、丈が長めのチュニックなどのトップスとストレッチの効いたスキニーパンツを合わせるといった感じでパターン化することにしました。黒のタートルネックにジーンズがトレードマークだったスティーブ・ジョブズのようにスタイルを固定するのが理想です。

7 現金を持ち歩かず、キャッシュレス生活に

近年のお金のデジタル化に合わせ、クレジットカードや交通系ICカードをiPhoneやApple Watch内で管理できるAppleの「ウォレット」アプリを使用するようになりました。支払いは各種カードのほかApple Payやau Pay、PayPayなどのモバイル決済で。銀行の取り引きやチャージもすべてデジタル化して、自宅にいながら作業できるようになったのでATMに並ぶことがなくなりました。お財布もコンパクトになり、持ち歩く現金は最小限に。クレジットカードや銀行のカードは現役時代に使っていた名刺入れに入れています。デジタル化する前は怖さもありましたが、カード決済は使ったあとすぐにメール通知があるので、逆に安心したくらい。ただ通信障害が起こる場合もあるので、万全ではないことも肝に銘じておきたいと思います。

8 無心になれることを一日の中にとり入れる

100円ショップで刺し子のキットを見つけ興味本位で作ってみたら、想像以上に面白く趣味のひとつになりました。お風呂を沸かしているときなどのちょっとした時間に作っているのですが、無心になれるので頭の中がすっきりするんです。100円ショップのキット、手芸屋さんのキットを経て、今は木綿生地に自分でマス目を引いて、その上に糸を刺しています。糸も刺し子用にこだわらず、木綿糸を使ったり。伝統文様に込められた柄の意味を知るのも面白く、直接、生活とは関係のないトリップ感が気分転換になります。

9 お金を使ったらすぐに帳簿につける

お金はデジタル化し、紙の通帳も使わなくなりました。だからこそ記録は大事。買い物から帰ってくるとすぐに書き込み、お金の流れを把握するようにしています。記録することで無駄遣い防止にもつながるし、何より安心。ずっとノートにつけていましたが、最近はネットのフリー帳簿も活用しています。

10 寝る前は日記をつけて、 自分の内面を整える

かれこれ10年ほど続けている日記。最近は「無印良品」の手帳を愛用しています。日記を暮らしに生かすコツは、最初によかった出来事を書き込み、次によくなかった出来事やつらかった出来事を書き込むこと。そういう思考の癖をつけると、まずよかった体験が頭に浮かび、次に向かって進んでいこうとする気持ちが湧いてくるのです。

※この記事は『60代からの小さくて自由な暮らし』主婦の友社編(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

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