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【映画】「ファーストボイス」理不尽に立ち向かう勇気と葛藤の映画

  • 2026.9.14

こんにちは。リビングふくおか・北九州Web地域特派員の座敷わらしです。 Webの仕事は生まれたての鹿状態ですが、テレビ記者歴は38年と無駄に長く、ハラスメント被害の取材経験もあります。 そんな私が絶賛おすすめする映画は、理不尽な差別に泣き寝入りせず最初の声を上げた勇気と覚悟。それを支える周囲の共感と葛藤を描く「ファーストボイス」(10月2日全国公開)です。 根深い性差別と嫌がらせで職場を追われた原告の女性と彼女を支えた弁護団・支援者の戦いを通じて世の中の常識を変えていくことの困難さと尊さを描いており、実際の福岡での裁判から着想を得たフィクションです。

バリバリ生き生き働いているのに…

©2026「ファーストボイス」製作委員会
【ストーリー】
バブル全盛期の1989年。出版社で働く恵(ファーストサマーウイカ)はバリバリ仕事をこなし飲み会にも積極参加する女子。やる気のない上司と意見が対立して以来、性に関する理不尽な中傷や嫌がらせを受け抗議するが、会社はとりあわず彼女は退職に追い込まれる。三児の母で天然お人よしの弁護士・朝日道子(綾瀬はるか)は「泣き寝入りしたくない…」という恵の訴えに心を動かされ、スタートさせたばかりの弁護士事務所で全国で初となるハラスメント裁判を起こす決意をする。が会社側弁護団は強力で周囲からは前例もなく100%負けると言われ…(公式リリースより)

セクシャル・ハラスメントって何?

©2026「ファーストボイス」製作委員会

わらし(=座敷わらし)が最初にセクシュアル・ハラスメントという言葉を聞いたのは、1980年代半ばに見たアメリカ映画の中でした。(題名もはや不明) 女子社員のお尻をパンと叩く上司に「それはセクシャル・ハラスメントです!」と部下の女性が抗議する場面を見て「へ~そんな言葉があるのか~」と感動。 当時日本には言葉も概念も輸入されていませんでした。 (セクシャル・ハラスメントが流行語大賞となるのは1989年)取材先のオジや上司から誘われると内心は嫌でも表面上は平静を装ってチークダンスを踊ったし酒も負けずにがんがん飲みました。男性と同じようにしなければ「女性に記者の仕事はできない」というのが当時の常識でした。
「ファーストボイス」のキャッチコピーは「常識に異議あり!世界を変えるのは最初の勇気(ヒジョーシキ)」です。

「誰もわかってくれない・・・」

©2026「ファーストボイス」製作委員会

バブル期の日本企業は「トラック一杯分の女子社員が優秀な一人の男子社員を支える」しくみで成り立っていました。(総合商社の採用担当者が入社面接でわらしに語った言葉です!)そして①女は男に従う(べき)②女(だから)できない ③上司(=男)のやることは常に正しいという常識(思い込み)が存在していました。映画の中ではやる気も後輩からの人望もあるのに、上司からの執拗なハラスメントに追い詰められて会社を自己都合退職した恵。どうしても納得できない彼女がとった行動は世間から見れば「非常識」=会社と上司を訴える!でした。 追い詰められたとはいえ退職の道を選んだ恵にはどこの法律事務所も「勝てる見込みなし」として、固く門を閉ざします。ところがふと女性の権利問題を中心に扱う弁護士事務所を発見したことが運命の出会いにつながっていくのです。

こんな理想的な人間がこの世にいるのか!?

©2026「ファーストボイス」製作委員会

主人公の朝日弁護士は三児の母。家事もこなし、仕事に信念をもって取り組み、他者を思いやるやさしさもあるスーパーウーマン。

特に驚いたのは子供達に対してカリカリせず自主性に任せる度量と余裕。そんな人間おるんか~い!?と思わずつっこみたくなりますが、そこはさすがの綾瀬はるかさん。とぼけた憎めないキャラクターで「うむ、世の中広い。探せばこういう人もいるんだ!」といつしか納得させられます。こんな頼りになる人とお友達になりたいぞ~!一方原告の恵は世間や週刊誌等からの強い風当たりに動揺します。ファーストサマーウイカさんが気の強さと繊細さを巧みに演じています。

世間の風は冷たいぞ

©2026「ファーストボイス」製作委員会

女性は職場の花でしかない。結婚すれば即退職が当たり前。派手な服装をして飲み歩けば誘っているのも同然。私生活が乱れているのでは?相手側の会社弁護士事務所は大手の事務所。人格攻撃はお手のもの。原告に対する表情も余裕しゃくしゃく。
わらしは事件担当記者時代に女性が被害に遭う事件の裁判を取材しましたが、法廷では被告の私生活は丸裸にされてしまいます。訴える側には相当の覚悟がなければ乗り切れません。精神的な負担が大きく嫌な記憶を何度も法廷で呼び起こされます。
実は…わらし自身もハラスメントの被害にあい報道されたことがありました。業界内部での飲み会の場でのハラスメントでしたが、我慢も限界だ!と抗議したところ、週刊誌に取り上げられる騒動に発展。自宅にも記者が取材に来てお引き取り願ったのですが、その時の小学生の息子とのやりとりはその後社内で長く語り継がれることになってしまい。
「ママ、何か悪い事したの?」
「ママは何も悪い事してないよ。ママを怒らせた人がいてママは怒っただけ」
「…ママを怒らせた人、かわいそうだね。ママが怒るとどんなに怖いか知らなかったんだね」(!涙)

現代につながるテーマは

©2026「ファーストボイス」製作委員会

映画は実際の裁判に着想を得たフィクションで今から40年近く昔のことですが、性別による差別や確執は現代にも共通するテーマです。社会的な動物である人間は他者との関わりの中で自分と違うものを「差別」する習性があります。理不尽なハラスメントにどう対応するのかは状況により難しい選択ですが、声をあげることで世の中がちょっとでも変わると気づくことは意義深いと感じます。何よりもありのままの自分を生きる自信につながると思いました。働くすべての人を元気づける映画。皆さま是非ご覧ください!

「ファーストボイス」
キャスト 綾瀬はるか ファーストサマーウイカ 松本穂香 木村多江 筒井道隆他
監督 前田哲
脚本 橋本裕志
音楽 富貴晴美
衣装デザイン 小川久美子
製作 「ファーストボイス」製作委員会
配給 松竹/ワーナー・ブラザース映画
公式サイト https://movies.shochiku.co.jp/firstvoicemovie/

福岡岡県内の上映劇場一覧(全13館)
T・ジョイ博多(TEL: 092-413-5333)
ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13(TEL: 0570-783-550)
ユナイテッド・シネマ福岡ももち(TEL: 0570-783-102)
イオンシネマ戸畑(TEL: 093-871-1123)
小倉コロナシネマワールド(TEL: 050-1794-7462)
ローソン・ユナイテッドシネマ 小倉(TEL: 0570-783-460)
T・ジョイ久留米(TEL: 0942-41-8250)
ユナイテッド・シネマなかま16(TEL: 0570-783-430)
イオンシネマ筑紫野(TEL: 092-918-3030)
イオンシネマ大野城(TEL: 092-502-8787)
イオンシネマ福岡(TEL: 092-938-9666)
ユナイテッド・シネマ トリアス久山(TEL: 0570-783-270)
セントラルシネマ大牟田(TEL: 0944-41-0700)

※記事に掲載した内容は公開日時点または取材時の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください

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