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「日曜日は保育所代わり」と言われても……少年野球の監督がグラウンドに立ち続けるワケ

  • 2026.9.9

自身も甲子園出場経験を持つTさんが、地元の少年野球チームで20年以上監督を務める中で直面している、現代ならではの葛藤を描いたエピソードです。少子化や共働き世帯の増加により、休日の練習を「保育所代わり」と捉える保護者が少なくない現状。それでも子供たちのために奮闘し、情熱を燃やしてグラウンドに立ち続ける監督の心温まる決意をご紹介します。

賑わっていたかつてのグラウンドと現在の寂しさ

自身も高校野球で甲子園に出場した輝かしい経験を持つTさんは、地元で少年野球チームの監督を20年以上にわたり務めています。かつては野球人気も非常に高く、チームには大勢の子供たちが在籍していました。日曜日に行われる練習には熱心な保護者が数多く足を運び、手伝いなどでグラウンドはいつも活気と熱気に満ちていたそうです。しかし近年は、少子化や子供たちの野球離れの影響で入部する人数が目に見えて減少し、チームはすっかり寂しい雰囲気になってしまいました。

「保育所代わり」の現実と保護者の変化

人数の減少に加えて、保護者の関わり方にも時代による大きな変化が現れています。共働き世帯が増加した現代では、日曜日の練習を単なる「保育所代わり」と捉えて子供を預けに来る親御さんも少なくありません。Tさんは、それでも現在の家庭事情や忙しさに理解を示し、「時代が変わったのだからしょうがない」と心の中で割り切ろうとしています。しかし、ボールを扱う野球は常にケガのリスクが伴うスポーツであり、万が一の事態に備えるためにも、保護者の協力や理解が不可欠だと感じているのです。

理解を求めるためのバーベキュー企画

保護者にチームへの関心を持ってもらうため、Tさんは自ら行動を起こしました。普段は練習を見に来ない親御さんたちにも気軽に参加してもらえるよう、一生懸命に夏休みのバーベキューなどの親子参加型のイベントを企画し、少しでもチームの方針や野球への理解を深めてもらおうと奮闘しています。それでもなかなか思いが伝わらない現状への寂しさや、保護者との温度差から、「もう監督を辞めてしまおうか」と何度も思い悩む日々が続いていたそうです。

子供たちの一生懸命な姿がくれる情熱

それでもTさんがグラウンドに立ち続ける理由はただ一つ、白球を追う子供たちの存在です。どれだけ悩んでいても、グラウンドで泥だらけになりながら無邪気に野球を楽しむ子供たちの一生懸命な姿を見るたびに、指導者としての情熱とやる気が再び蘇ってくるのだと言います。「この先も体力が続く限り、子供たちと一緒に野球の楽しさを分かち合っていきたい」と熱い決意を語るTさん。時代の変化に葛藤しながらも、野球への深い愛情と子供たちへの思いで困難を乗り越えていく物語です。

体験者:70代・男性 回答時期2026年8月

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Qolyコラムニスト:おかもとたかひで
鍼灸師の国家資格を保有し、スポーツにおける故障の治療を中心に活動している。特に高校生の部活動でのケガからプレー復帰までの道のりや、ケガ予防を含めたコンディショニング指導に注力しており、過去にはオリンピック選手の治療に携わった経験も持つ。また、自身も千葉ロッテマリーンズの試合観戦に頻繁に足を運んでおり、球場での熱気や、ファンと選手の間で生まれるリアルなエピソードを交えたコラム執筆も行っている。

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